転生少女は怠惰した生活の夢を見るか?

オウラ

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「あぁ、眠い」

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「…………朝日が眩しい」

 窓から差し込む朝日の殺傷力は、多分だらけきった人間を殺せると思うんだよね。あー、二度寝したい。





 今日は8月24日、つまり、夏休みが終わったのだ。始まった当初は、長いなぁ、わーい沢山ダラダラできると思っていたと言うのに、終わってみれば、物足りないような気がする。だいたい、なんで休みが、23日までなんだよ。可笑しいだろ。夏休みって言うのは8月31日まであるものだろ?普通は
 ……なのになんで24日までなんだ。これだから、自称進学校は、嫌になるんだよ。翔真の通っている学校なんか、ちゃんと31日まであるんだぜ?確か、始まるのも早かったな。しかも、試験休みもあるとかで、よくよく考えれば、私達より2週間以上休んでいやがる。羨ましすぎるだろ、金持ちの特権かよ!こんちきしょう!!






「……うぅ、学校に行きたくない」
「珍しく早く起きていると思ったら、何うなだれているんだ。奏」

 気がつけば、いつものように部屋に入ってきている翔真。どうやら今日も今日とて甲斐甲斐しく、私の世話をしに来たようだ。

 先日の一件があってから、さらに奴は必要以上に私の世話を焼き出した。それこそ、おはようからおやすみまで……ただでさえ、翔真と過ごす時間が多いと言うのに、これ以上多くしてどうするんだよ。と言うレベルで。






「早く起きろ。それともなんだ?まだ、寝ぼけているって言うなら、起こしてやろうか?」

 グイッと我が領内に侵入してくる翔馬。

 あとなんだろ、心なしか前よりも、距離というか、パーソナルスペースが………侵害されるようになった気がする。



「近いんですけど……」

 憎らしいほどに、整った顔が目と鼻の先にある。これで、金持ちとか、天は二物も三物も与えすぎたろ。翔馬でなかったら呪っていたぐらいだ。



「近いか?俺はもっと近づけてもいいと思っているけど」


 ただでさえ近いかのに、これ以上顔を近づける……つまり、ヘッドバットして、起こしてやるぜ!って事だろうか。

「え、いや。遠慮しときます。」

 流石に痛いのはごめんだ。痛いのは苦手なんだよ。

「そうか、だったら早く起きろよ。」
「うぃ………」


 ぐっと背筋を伸ばし、目を覚ますせば、急に現実が押し寄せて来た気分になる。あー、最後の夏休みが終わってしまったのか。あと一週間もすれば、乙女ゲームが始まる。そしたら、私の人生が終わるんだなぁ。
 ……なんて、ボヤボヤしてる場合じゃない。が、実際のところどうなんだろうか。いっそ、ぼやぼや出来る最後の機会だからこそ、ぼやぼやしまくった方がいいのか?
 まぁ、考えていても、特にいい方向には進まないから、適当に流れるままに身を任せて……

「いい訳ないよ!!」
「うわぁっ!?いきなりどうした」

 うっかり出てしまった心の叫び。それに驚く、翔馬。うーん、いけない、いけない、叫んどしまったぜ。

「叫びたい気分だったと言う事にしといて、翔馬。」
「はぁ?」
「うん、まぁ、そう言う事だよ。そんな事よりも、私はお腹が減ったのでご飯を食べてきます。」
「お、おう?」

 アレだ。まぁ、兎に角なるようにしかならないのが人生。流されるのは、嫌だが、流れには逆らえないのが理りかもしれなしいし~、そのための努力なんて一切してこなかったから、よくよく考えたら今からあがいても無駄だよねー。むだむだー。あはははは……はぁ。嫌になるなー、人生。いや、もう終わるんだけどね!



 ふと、時計を見れば、短い針が7を示している。あー、そろそろ準備しないと、遅刻するなぁ。休みたいなぁと思うが、そうも言っていられない。さぁ、行くか! めんどくさいけど!!いや、やっぱり、行きたくない!






「あぁ、そうだ。今日から俺が学校まで送っててやるよ。車を手配しといてやるから」
「え?」


 一体どう言う風の吹き回しだ?今まで、怠いから送ってて~って言ってもお前のためにならないとか言って断ってた癖に。へんなものたべた?

「言っただろ?ずっと一緒だって。だからなるべく同じ時間を過ごしたいんだ。変な虫もつきそうだしな。いや、実際に厄介そうな虫がついているしな」

 若干ギラついた目で私を見つめる翔馬。うーん、やっぱりこの前のあれから、変になってない?やっぱり、変なものでも食べた?
 まぁ、でも、車で送っててくれるってことは、もう少しゆっくりできると言うことか。……二度寝しよ

「って!寝るな!奏!」
「うぅー」
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