人間嫌いな俺が恋を知るまで

西似居ハイロ

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オフ会のお誘いお断りです!

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いやいやいや…
え?
いやいやいやいやいやいやいやいや!

「ええ…………」

方舟さん?急にどした???
今までいっっっっっっっさいそんな素振り見せなかったじゃん……………

「”え?急にどうした?w”」

カタカタとメッセージを打ち込む。

『いや…HAZEさんに会ってみたいなぁ…なんて…』

ええ…

「…………。」

走馬灯のように過去の記憶が頭を駆け巡る。

「…”会うのは”、………”ちょっと…怖いな…w”」

俺を1言で言い表せば「コミュ障」。
人との会話が壊滅的に下手くそなのだ。

最初は仲良くしていてもいつの間にか離れていった友人たちの顔が脳裏に次々と浮かぶ。

「もし会って幻滅されて繋がりが切れたとしたら…つらすぎるしヤダな…」

ピコン!と通知音。

『そう…ですか…怖がらせてしまってすみません…』

「!”いや、方舟さんのせいじゃなくて…これは俺自身の問題だから…ごめんな…”」

『いや…HAZEさんが謝ることないですよ?!俺がいきなり誘ったのが悪いので…!今日すごい楽しかったです!…またゲーム誘ったり絡んだりしていいですか?』

「あ。」

また、気を使わせてしまった…。
ぎゅっと心臓が締め付けられる感覚がする。

「”もちろん!当たり前だ!!気を使わせてしまって申し訳ない…よかったらこれからも絡んでやってください…”」

タンっとエンターキーを押す。
ぎっと椅子を鳴らしながら後ろに半身を倒した。

わかってる。わかってるよ。
人と関わんないで生きていけるはずないって。
でもまだ…

「怖いんだよな…」

『じゃあまた!』

というメッセージが画面に浮かんで消えた。




オフ会を無下に(?)断ったにも関わらず方舟さんは積極的に絡んできてくれていた。

オフ会に誘われてから数週間後──

『今日スペースで雑談しまーす!もし良ければ話しましょう!』
という方舟さんの投稿があった。

「を~…スペースか…まあ…聞き専で入ってみるか」

昼の2時。
緊張半分、ワクワク半分─そんな感じで俺は方舟さんのスペースの「聞く」ボタンをタップした。

『あ!HAZEさん!いらっしゃい!ってはじめまして!方舟です!』

 少し低めな聞いていて心地よい男声だった。
(これが…方舟さんの声…)

「”はじめまして。いい声ですね”」

『え?!wありがとうございます?wwwそんないい声かな?wHAZEさんいらっしゃらなかったらスペースやめよう思ってましたwえー…何話そうかなぁ…』

「”wなんか方舟さん自身についてちょっと話してよww”」

『え!?おれの話!?んなのおもろいですか??wえ…ん~…あ!俺ついこないだまでアメリカいたんですけど~…』

「あ”だからたまに英語出るのか~w”」

『Wha…え!そんな英語出てます!?うわ…まあいいやwそそ。日本に帰ってきてめっちゃ驚いたのが電車が3分遅れるだけでアナウンスが入ることで…w』 

「ぶふっ”www確かにw日本の電車すごいよなw”」

『ソーナンスよ!w外国だと全然時間通りに来ないこと多くてwwwHAZEさん電車使う方ですか?』

「”いや、今は在宅ワークだからほとんど使わないよ”」



こんな調子で俺らは2時間ほど話した。

『初めてのスペース楽しかった~!今度良ければHAZEさんも話してくださいよ~』

「………。」

思わず文字をタイプする手が止まった。

「…まあ、電話くらいなら…大丈夫か」

「”んー。誰か他の人入らなければ良いよ”」

『を!やった!じゃあ次回、なんか作業通話サイトのURLをDMに送ってもいいですか?』

「…”いいよ~ありがとね”っと。」

ポチポチと画面に打ち込む。

若干の不安を抱えながらも次の機会というのが楽しみだった。
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