月の在る場所

seaco

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第3話

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あーーーーーー


だるい…


だるいだるい………



何だこれ………



意識は覚醒してるけど………体が動かない………



これ………引いたな………



風邪だ……




「ううぅーーーっ……」


唸ってみてもどうにもならない事は分かってるけど……寝起きからしてこのしんどさはちょっとヤバいな、と思うと……唸りたくもなって来る…。


「何か言ったか?」
「わあぁぁーーーーーっ!!」

急に…後ろの方から声がして、心底ビビった。
しんどくて動けなかったはずなのに、飛びあがる様に起き上がって声の方を見る。

「マジでビビるわっ!!いきなりデカい声出すなよっ!!」

声の主も俺の大声に驚いたようで……

「あ………麻生…」

そうだ………ここ、麻生んちだ……。
泊まったんだった。

んで、ソファ借りて寝て………風邪引いた。

「あ、麻生、じゃねぇよ。お前、俺んちって事忘れてただろ、今」

フッと、体の重さを感じて、もう一度ボフッとソファに横になる。

「何、どしたの、寝ボケてんの?」
「風邪引いたっぽい」

借りてた毛布を頭まで引っ張り上げて呟く。

「え?風邪?」

毛布をずらして覗き込まれる。
男前だな、今日も…とか思う。

嫌いだけど、悔しいけど、ほんとにカッコ良い。
顔だけだったらタイプだけど……

顔以外が入って来ると、会いたくないナンバー1になるんだから、不思議~。

「ん。これ、測ってみ」

体温計を手渡された。

熱は…きっとある。
体の感じで、大体分かる。


ピピ…ピピ…ピピ…

控えめに電子音が鳴り、脇に挟んでた体温計を取り出す。

「あー……ダメだな、こりゃ」
「何度?」
「38.2」
「はぁっ!?」

ちょっと呆れた感じで麻生が言う。

「どんだけ熱高いんだよっ」
「…ううぅ…」

再度、毛布に潜り込んで、もう一度唸る。

「昨日の雨だろうな」

毛布の中だから推測だけど、ソファで頭から毛布被ってる俺の前に座ってる、多分。

「那生、今日予定あんの?仕事は?」
「…夕方からバイト」

ほとんど毎日入ってる、居酒屋。
何となく始めたバイトだけど、もうすぐ2年になる。

「無理じゃねぇの?38.2だよ?」
「ん~……あ~……」

全く頭が回らなくて、返事出来てないし…。

「俺、もう仕事行かないといけねぇからさ、」

あ……そうか……麻生も仕事か…。

「これ、合鍵」
「へっ…?」

行き成り合鍵を無理矢理手の平に握らされて、ドギマギしてしまった…。

「帰るなら、出る時鍵したらドアの郵便受けに入れといて。仕事休むんなら楽になるまで居て良いから」

麻生はそう言って、仕事仕様の格好でセンスの良い黒い革のワンショルダーバッグを斜めに引っ掛けてる。

「あと、これ、好きに食って良いよ」
「え…」

高熱の頭が付いて行かないけど……朝ご飯にその辺のを食べて良いって言ってんだろう…。

「どっちにしても洗濯が昼ぐらいになんねぇと乾かねぇと思う」
「……分かった」
「あ~、じゃあ、悪い、俺もう行くわ」

一応、のっそりと起き上がって玄関まで行く。
何だかんだ言って結局、自分ちを病人の為に貸し出してくれるんだから……見送りぐらいしとかないと…。

「あ、そうだ」

思い出したように麻生がそう言って、鞄の中を探って小さい紙を取り出し、そこへサラリと何かを書いた。

「これ」
「何?」
「携帯書いてるから、もし何かあったら連絡して」

麻生は急いだ様子で押し付けるように俺にその紙を渡すと「じゃな」と言って、仕事に出かけて行った。

バタバタしてここまですごく早い展開で進んで……………とりあえず、熱の所為でいつもにも増して回らない頭で少しボーッとしてた。

……何だよ……案外普通じゃん……
何なら、ちょっと優しいし……


もう一度ソファに戻って横になる。

麻生の部屋なのに……本人は居なくて、俺が居るって……すごい違和感。
体は怠いけど…何となく寝られる気がしなくて、横になったまま手の中にあった紙を眺める。

紙は名刺だった。

会社名は『創夢庭(そうむてい)』
夢のある庭を創る…みたいな?
そういう仕事してんのかな……

肩書は、ガーデンデザイナーとある。
デザイナーとか………すごいじゃん…。

時給1,200円に飛び付いた居酒屋バイトの俺とは、何かやっぱり違う。

この部屋だってすごいキレイでオシャレだし……給料も沢山貰ってんだろうな…。
何か……住んでる世界が違うって思えて、自分が惨めになって来る。

居酒屋のバイトは自分に合ってるし、バイト仲間も仲良くて俺は気に入って働いてる。
だからこそ2年も続いてるんだ。

だけど……バイト仲間の奴らが、やれ合コンだのやれ紹介だのと忙しそうにしてんのとか、大学生バイトの女の子達が彼氏がどうだとかケンカしただの仲直りしただのという話を、毎日誰かしらがしてるのを聞いてると……

俺のこの、ゲイというジャンルが酷く辛くなって来る。


麻生とは卒業以来会って無かったけど……卒業間際にあんな出来事があったから、正直忘れた事は無かった。

俺を落とすと言ってからの1週間は………否が応でも麻生の事を考えるしか無かった。
いつも一緒に居たし、家に居ても頻繁に携帯に連絡をくれた。

罰ゲームが終わる頃には……多分、好きだった。

学校での出来事をみんな家で面白く話したんだろう。
卒業した後から、俺の噂が近所でも広がってる事を知った。

『月島さんとこの息子さんは同性愛者らしい』とか、そういう。
母さんは、俺の事が噂になってて……だいたいいつも知り合いと会う近所のスーパーには行き難くなってたみたいで、わざわざ少し遠くのスーパーに行くようになってた。
何であんな遠いとこのスーパーに行くんだろう、とか思ってたけど……俺の所為だった。

父さんは居ない。
俺が中1の時に病気で死んだ。

それからは、母さんが1人で俺を育ててくれた。
そんな母さんに、俺が男にしか興味が無い所為で、嫌な思いをさせてたって事が俺には辛すぎて、その噂を知ったのをきっかけに家を出て1人暮らしを始めた。

元々、進路は決めて無かった。
うちは母子家庭だし、自分が何をやりたいかも決まってなくて……目標も無いのに高い金出して大学行くより、バイトでも何でもしながらやりたい事を見付けた方が良いって思ったから。

その選択に後悔はしていないけど……母さんを悲しませてる事だけは後悔してる。
「人それぞれだから、那生が気にする事はないよ」って言ってはくれたけど、その言葉の裏には「普通に女の人を好きになって欲しかった」って気持ちが思いっきり見えてて、このまま実家で親不孝しながら生活するのは無理だって思った。

連絡はたまに取るけど、極力、実家には帰らないようにしてる。
治まったと思っても……俺が帰る事でまた、噂が広がってもイヤだし…。

このまま、忘れ去って貰いたい。


「はぁ……」

何に対しての溜息か分からないけど、大きく息を吐いて怠い体を起こした。

食べて良い、って言ってたのを見ると、麻生が作ったのかホットサンドが置かれてた。
中身はチーズ、ハム、レタス、卵。

朝からこんなの作るんだ、アイツ…。

他にも、バナナやキウイなどのフルーツもカゴの中にあって……何か……スーパーで安くなってた菓子パンを食べてる俺の朝ご飯とは随分違う…。

……遠慮なくいただく事にした。
怠いし、高熱だけど、食欲はある。



~~~~~~~~

もしも爆睡して起きれなかったら…って思ってセットしてたアラームで目覚めたのが午後3時。

朝からずっと寝てた事になる…。
寝たら風邪もマシになるかな、っていう安易な考えで。

だけど……マシにはなってない…。
酷くもなってないけど……起きた感じは朝とさほど変わらない。

あ~…だるいな…。
でも、今日バイトは休めない。

学生バイト達がテスト時期でまとまって休みになってるから、これで俺まで休んだら店が大変な事になる。
「この日は1人足りてないけど気合でやるしかない」って店長が言ってたの前に聞いたし。

のそのそと起き上がって、ベランダで揺れている洗濯物を取りに行く。
もう、完全に乾いてるだろう。

暖かく気持ちよく乾いてる洗濯を全て取り込んで、麻生のものも畳んで置いた。


「はぁ……行くか…」

ダラダラとしか動けなくて、もう4時近く。
洗濯は取り込んで畳んだし、使った食器は洗ったし、借りてた服は洗えてないけど脱衣カゴに軽くたたんで入れておいた。

「…大丈夫…だよな」

一応再確認したし。
さてと……

ダイニングテーブルの上にあったメモ帳を1枚貰う。
何にも残さずに帰るって言うのも……ちょっと気が引けて……置手紙的なのを短く書いた。

最後に、携帯の番号も書いておいた。
すごく迷ったけど………

罰ゲームの時は携帯番号交換してて、毎日連絡取ってたけど……あの日々が全部嘘だったんだって分かって……俺は、麻生の番号を携帯から消した。
麻生もきっとそうだろう。

何となく…番号をくれたから、俺も書いておいた方が良いかな、って思って…。

家を出る前にもう一度熱を測ったら、やっぱり38.1度とまだ高くて、測るんじゃなかったと後悔したけど……もう遅い。

店長じゃないけど、俺も今日、気合いで乗り切るしかないな…。

そんな事を思いながら麻生の部屋を出て、ドアに鍵をかけた後、郵便受けに合鍵を入れた。




~~~~~~~~


「月(つき)、平気?」

最後までやり切った。

高そうなオシャレな自転車の後ろで、その背中に思いっきり寄りかかって脱力してる俺に、戸渡 遼(とわたり りょう)は言った。

バイトで知り合った奴だけど、同い年で入った時期も似てたし、俺も遼もほぼ毎日入ってたからいつの間にか仲良くなってた。
遼は長身で男前でめっちゃオシャレ。そんな見た目だから、遼見たさに飲みに来る女の子も居るぐらい。高校時代はその恵まれた容姿を活かして、読者モデルもやった事があるって言ってた。昼間は自分が好きなブランドのショップで働いてるんだけど、夜は週に1回か2回だけバイトに来てる。

服飾の専門学校を出てるだけあって半年前からショップでスタッフリーダーを任されるようになった。だから、居酒屋バイトは辞めるかもって言ってたんだけど、長く来てたし仕事も出来るしダブルワークと遼の体が大丈夫なら日数減らしてでも来て欲しい、って店長に言われたみたいで週1~2日に変更した。

俺的には、一番仲が良い遼が居てくれた方が単純に楽しいから良いんだけど、将来は自分のショップを持ちたいっていう遼の夢を邪魔するような事はしたくないから、遼が決めた事は素直に受け入れてる。

夢があるってすごい。
早くから将来を見据えてて、それに向かって着実に進んで行ってるのがほんとに尊敬に値する。

そんな遼は今、相変わらずの高熱で動けない俺の腕を自転車漕ぎながら後ろ手で掴んで、ずり落ちないように支えてくれてるとこだ。


何とかやり切った。
いや、途中やり切れてない時もあったと思う…。

でも、一応、最後まで働いた…………結果、今、もう正直倒れそうだ…。

「ちょっと、月、ここ座ってろ、何か飲むもん買って来てやるから」
「え…あ……うん、…」

あんまり頭が回ってないけど……喉が異常に渇いてるのは事実。
コンビニの中のイートインスペースに座って待つように遼に言われ、素直にそれに従う。

ずり下がってたリュックを机の上に置いて、その上に顔を伏せる。
……もう、だるい……

vvvvv…vvvvv…

一瞬で意識が落ちかけてた俺の重たい頭を乗せていたリュックの中で、携帯の短い振動…。
手だけを突っ込んで探って、携帯を取り出すと画面には電話番号が表示されてる……

……………あ……この番号………


麻生だ…。


番号を覚えている訳では無かったけど、名刺に書いてくれた番号を何となく見てたから……


「…もしもし、」
『あっ、那生か?』

やっぱり麻生だ。
俺を「那生」と呼ぶ奴は麻生だけだ。

「あ~…うん…麻生?」
『おぅ』
「メモ…読んでくれたんだ」

電話かかって来るって事はさ、あれ読んだって事だし。

『8時と10時に電話したけど出ねぇからさ、ちょっと気になってさ、』
「何、優しいじゃん」

電話くれてたんだ……携帯見て無かったな…。
茶化すように言ってみたけど……正直、ちょっとだけ嬉しいと思ってしまう俺も居てさ…。

あの……罰ゲームの時の……優しかった麻生とダブってしまう。

『熱、大丈夫か?』
「んー…大丈夫じゃない」
『え?下がってねぇの?』
「全然下がんない」
『何度?』
「…麻生んち出る前は…38.1」
『はぁ?』

はぁ?って……
めっちゃ呆れてんじゃん…

『何やってんの、お前、今』
「バイトの帰り…」
『はぁ??バイト行ったのか?』

2回目、呆れられてるし…

「…今日どうしても休めな、」
「月、これ、どっちが良い?」

買い物を終えた遼がやって来て、俺が電話してると思って無い感じで話しかけて来た。

「あー、サンキュ、俺こっち」
「ん、ほら、あっ、悪い、電話してた?」

携帯持つのが怠くて、リュックに伏せて横に向いた耳元に挟み込む様にして電話してたから、気付かなくて当然だと思う。

「あ、遼、ちょっと良い?」
「おっけ、待ってるわ」

遼は気を遣ってその場から離れ、後ろの方の雑誌コーナーへ移動した。

「ごめん、麻生、え、と」
『誰と居んだよ』

何話してたっけ、と思った俺を遮るように麻生が言った。

「あー、バイトの友達」
『何やってんの』
「コンビニ。飲み物買って貰ったとこ」

何でこんな事説明してんだ、って思うけど……頭ボーッとしてるから、聞かれた通りに答える。

『帰れんの?』
「友達が、家まで送ってくれるから大丈夫…」
『……………』

麻生が何も言わなくなった。

「あれ…ん?…もしもし?麻生?もしもーし」
『…何だよ』
「あぁ、…聞こえなくなったし」

あぁ…まただるくなって来た…。
そろそろ、帰るか……って思ってたら……


『何でソイツの事は「りょう」なのに、俺の事はずっと「麻生」な訳?』


「…………………」


え?

は?


はぁぁ??


「何それ」
『俺の下の名前知ってんの?』
「え、知ってるよ、そりゃ」
『何で麻生なの』
「え、だって麻生じゃん。何だよ、そこ、そんな引っ掛かる?」
『引っ掛かる』
「……じゃあ…どうすんの」
『自分で考えろ』
「はあぁぁっ??」

俺が高熱で倒れそうな奴とは思えない声を上げたからか、雑誌を見てた遼が多分心配してこっちへ戻って来た。

「月、大丈夫か?」
「えっ、あぁ、うん」

自分で考えろ、って何だよ。
この流れからして、名前で呼んで欲しいって事?

そもそも、何で行き成りそこ気になるんだよっ。
高校ん時からずっと「麻生」だしっ。

「とにかく…もう、だるいから帰る」

曖昧に…うやむやにしてやった。
わざと。

『迎えに行ってやろうか?』
「はぁ??何で」
『俺に会いたいかと思って』
「バカじゃねぇの?」
『お前よりはバカじゃねぇと思う』
「もう良いよ、お前と喋ってると熱上がる」

俺の、こんな風に喋る姿を見るのはきっと初めてだからだろう……遼が少し珍しそうな顔してこっちを見てる。

『連れ込むなよ?』
「マジでうぜぇ」
『彼氏募集中じゃん』
「うるせぇ」
『セフレは募集すんなよ?』
「バカ麻生!!」
『麻生じゃねぇだろ』
「あぁ、そうだったな、じゃあもう、帰って寝るわ、おやすみ幸多っ!!」

最後は一方的に切ってやった。
勢いに任せて切った俺を、ぽか~んとした感じで遼が見てる。

「…良いの?切って」
「……良いよ、別に」
「ケンカ?」
「や、バカがほざいてた」
「あはは、言い方ひでぇな」
「相手してると熱上がる」
「友達?」
「友達じゃない」
「友達じゃないのにあの言い方?」
「良いんだよ、別に。もうだるい、死ぬ…」

強引に話題を終わらせて、だるさをアピールした。
もう帰って寝たい…。

「あ~、そうだな、送る」

重い体を持ち上げて、コンビニを出た。
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