203 / 318
203話
しおりを挟む
「どうっすか、ハル君。お酒の味は。」
「はい、美味しいです。ただ、ガルムさん達が飲んでいるものはまだ私には早かったです……。」
「ハハハッ、そうっすか!お酒なんて自分の好きな物を飲めばいいんすよ。まぁ、そう言う自分も初めは苦くて避けてたんすけどね。」
「確か、ハル君は甘いものが好きだったよね?ガルムから聞いたんだけど、合ってるかな?」
「ガルムさんとアルトさん曰く、そうらしいですね。」
私はそう答えながらガルムさんとアルトさんの顔を見る。
「フフッ……、そうだな。ハルは甘い物を食べる時に、目を嬉しそうに細めるからな。それがまた可愛いんだ。」
そうなの……!?そ、そんなに私、表情に出ていたのかな?うぅ……、恥ずかしい……!
「ククッ……、そんな赤くならなくとも。ただ可愛いだけだぞ?」
「が、ガルムさん……!」
「ふふっ、仲が良くていいね。」
なんだか、レオさんとウィルさんに温かい視線を送られている気がする……!早く話をそらさないと……!
私は酔ってきた頭で必死に考え、パッと話題を思いつく。
「そ、そうです……!レオさんとウィルさんは今度の騎士団への招待は一緒に行くんですか?」
「ん?僕達も行ってもいいなら、行きたいけど、大丈夫なのかい?」
そうだ……!また早とちりしちゃった……。誘ってもいいか聞いてもいないのに……。
「俺は別に構わないぞ?レオたちの腕試しにも丁度いいだろう。」
「そうか。じゃあ、ギルに伝えておこう。カズラもいるし、一人も二人も変わらんしな。」
「えと、そのカズラって人は誰っすか?」
「あぁ、紹介していなかったな。カズラはあの王女がハルを攫った時に情報提供してくれた狐獣人だ。レオたちも会っただろう?あの後、色々あってハルと仲良くしてもらっている。」
「そうなんだ。今思えば、あの時、ハル君が無事で本当良かったよ。」
「そうだな。だが、あの事は今思い出しても腹が立つ。」
「でも、あれがあったおかげで大好きなガルムさんとアルトさんの番になれたので、私は結果的に良かったと思いましゅよ。」
「「「「ん……?」」」」
あれ……?もう呂律が回らなくなってきちゃった。グラスの半分も飲んでいないのになぁ?
視線が一気に私へと向き、私は重くなってきた頭を何とか支える。
「は、ハル、もう酔っているのかい?」
「そうれすね。もう酔っているのかもしれません。へへ。」
「……ガルム、前飲んだ時もこんなに酔いが速かったのかい?」
「いや、前は三杯くらいでこうなっていたんだが……。取り敢えず、ハル、俺の膝の上へ。」
私はガルムさんによって膝の上へと下ろされ、頭をガルムさんに預ける。その間にアルトさんが私のお酒を一口飲んでいた。
「ふむ……、特段アルコールか強いわけではないな。」
「皆さんは気にせず、どんどん食べて飲んでくだしゃい。私もまだまだいけますから……。」
「んー……、あっ!ほら、お腹が空いているとお酒のまわりが速いって言うっすし、ハル君も何か食べた方がいいんじゃないっすか?」
「そうだな……。ほら、ハル。ローストビーフだ。食べれるかい?」
目の前でアルトさんがフォークにお肉を刺して、差し出してくれている。私はそれをパクリと食べる。
「ん……、美味しいですね。じゃあ、はい。お返しです。あーん……、」
アルトさんは一瞬目を見開き、驚いた様子だったが、すぐに顔を破顔させて私が差し出した料理を食べてくれた。
「うん、ハルが食べさせてくれたからより美味いな。ありがとう。」
「えへへ……、それは良かったです。ガルムさんも、あーんです。」
「俺にもしてくれるのか!……ん、美味い。」
「あーあ、あんなにもデレちゃって……。ガルムを怖がっている人に見せてあげたいくらいだよ。」
こうして私は酔いながらもしばらく食事を皆さんと一緒に楽しんだのだった。
「はい、美味しいです。ただ、ガルムさん達が飲んでいるものはまだ私には早かったです……。」
「ハハハッ、そうっすか!お酒なんて自分の好きな物を飲めばいいんすよ。まぁ、そう言う自分も初めは苦くて避けてたんすけどね。」
「確か、ハル君は甘いものが好きだったよね?ガルムから聞いたんだけど、合ってるかな?」
「ガルムさんとアルトさん曰く、そうらしいですね。」
私はそう答えながらガルムさんとアルトさんの顔を見る。
「フフッ……、そうだな。ハルは甘い物を食べる時に、目を嬉しそうに細めるからな。それがまた可愛いんだ。」
そうなの……!?そ、そんなに私、表情に出ていたのかな?うぅ……、恥ずかしい……!
「ククッ……、そんな赤くならなくとも。ただ可愛いだけだぞ?」
「が、ガルムさん……!」
「ふふっ、仲が良くていいね。」
なんだか、レオさんとウィルさんに温かい視線を送られている気がする……!早く話をそらさないと……!
私は酔ってきた頭で必死に考え、パッと話題を思いつく。
「そ、そうです……!レオさんとウィルさんは今度の騎士団への招待は一緒に行くんですか?」
「ん?僕達も行ってもいいなら、行きたいけど、大丈夫なのかい?」
そうだ……!また早とちりしちゃった……。誘ってもいいか聞いてもいないのに……。
「俺は別に構わないぞ?レオたちの腕試しにも丁度いいだろう。」
「そうか。じゃあ、ギルに伝えておこう。カズラもいるし、一人も二人も変わらんしな。」
「えと、そのカズラって人は誰っすか?」
「あぁ、紹介していなかったな。カズラはあの王女がハルを攫った時に情報提供してくれた狐獣人だ。レオたちも会っただろう?あの後、色々あってハルと仲良くしてもらっている。」
「そうなんだ。今思えば、あの時、ハル君が無事で本当良かったよ。」
「そうだな。だが、あの事は今思い出しても腹が立つ。」
「でも、あれがあったおかげで大好きなガルムさんとアルトさんの番になれたので、私は結果的に良かったと思いましゅよ。」
「「「「ん……?」」」」
あれ……?もう呂律が回らなくなってきちゃった。グラスの半分も飲んでいないのになぁ?
視線が一気に私へと向き、私は重くなってきた頭を何とか支える。
「は、ハル、もう酔っているのかい?」
「そうれすね。もう酔っているのかもしれません。へへ。」
「……ガルム、前飲んだ時もこんなに酔いが速かったのかい?」
「いや、前は三杯くらいでこうなっていたんだが……。取り敢えず、ハル、俺の膝の上へ。」
私はガルムさんによって膝の上へと下ろされ、頭をガルムさんに預ける。その間にアルトさんが私のお酒を一口飲んでいた。
「ふむ……、特段アルコールか強いわけではないな。」
「皆さんは気にせず、どんどん食べて飲んでくだしゃい。私もまだまだいけますから……。」
「んー……、あっ!ほら、お腹が空いているとお酒のまわりが速いって言うっすし、ハル君も何か食べた方がいいんじゃないっすか?」
「そうだな……。ほら、ハル。ローストビーフだ。食べれるかい?」
目の前でアルトさんがフォークにお肉を刺して、差し出してくれている。私はそれをパクリと食べる。
「ん……、美味しいですね。じゃあ、はい。お返しです。あーん……、」
アルトさんは一瞬目を見開き、驚いた様子だったが、すぐに顔を破顔させて私が差し出した料理を食べてくれた。
「うん、ハルが食べさせてくれたからより美味いな。ありがとう。」
「えへへ……、それは良かったです。ガルムさんも、あーんです。」
「俺にもしてくれるのか!……ん、美味い。」
「あーあ、あんなにもデレちゃって……。ガルムを怖がっている人に見せてあげたいくらいだよ。」
こうして私は酔いながらもしばらく食事を皆さんと一緒に楽しんだのだった。
10
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
三日天下の聖女です!
あんど もあ
ファンタジー
平凡なアルファパレス好き女子高生の私は、いきなり異世界に聖女として召喚されてしまった。でも、明後日に瘴気を浄化する神事をやってくれたら元の場所・時間に戻してくれると言うのでちょっと安心。なら三日間、立派な聖女になりましょう! ……でも、私が邪魔な人がいるようで……。
【本編完結】落ちた先の異世界で番と言われてもわかりません
ミミナガ
BL
この世界では落ち人(おちびと)と呼ばれる異世界人がたまに現れるが、特に珍しくもない存在だった。
14歳のイオは家族が留守中に高熱を出してそのまま永眠し、気が付くとこの世界に転生していた。そして冒険者ギルドのギルドマスターに拾われ生活する術を教わった。
それから5年、Cランク冒険者として採取を専門に細々と生計を立てていた。
ある日Sランク冒険者のオオカミ獣人と出会い、猛アピールをされる。その上自分のことを「番」だと言うのだが、人族であるイオには番の感覚がわからないので戸惑うばかり。
使命も役割もチートもない異世界転生で健気に生きていく自己肯定感低めの真面目な青年と、甘やかしてくれるハイスペック年上オオカミ獣人の話です。
ベッタベタの王道異世界転生BLを目指しました。
本編完結。番外編は不定期更新です。R-15は保険。
コメント欄に関しまして、ネタバレ配慮は特にしていませんのでネタバレ厳禁の方はご注意下さい。
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる