ルピナスは恋を知る

葉月庵

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39話

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相変わらず、朝起きるとベッドでガルムさんの腕の中にいた。そこから髪紐を結んでもらい、レオさんとウィルさんと合流し、熊の蔵へ足を運ぶ。昨日と同じように朝食を食べ、ガルムさん達は依頼へと向かい、私はサリアさんの所へと行く。

「おはようございます、サリアさん。今日もよろしくお願いします。」

「おぉ、おはよう、ハルちゃん。はい、これ。ハルちゃんのエプロンだよ。着けてみてくれるかい?」

サリアさんと挨拶を交わすと、早速昨日言っていたエプロンを身につける。肩の部分のフリルや少し大きめなリボンから何処か女性用の見た目のものだった。

私は服にこだわりがないため、渡されたものは全て着るけれど、こんな私に似合っているのかな?

「サリアさん、似合っていますか?」

「あぁ、よく似合っているさ!てか、私が服屋の店主と話して見繕っておきながら言うけどさ、デザインに何か文句はないのかい?」

「?特には……」

「そうかい、ハルちゃんてそういうところあるんだね……。」

よく分からないが、まぁ、サリアさんが似合っているというのなら信じるしかないのかな。

その後、サリアさんが似合っているのか不安に思っている私のためにアキラさんやキルシュさん、他の店員さんにまで聞いて回っていた。全員よく似合っていると言ってくれたため、本当に似合っているのかもしれないと思い始めていた。

ただ、働き始めると昨日よりもお客さんが固まってしまっていた。やっぱりこのエプロン、サリアさん達が気を使って似合っていると言ってくれただけで、私には似合っていないのかな。

「注文を頼めるか?」

「はい、ただいま。」

いけない、いけない。そんなこと考えていたら、つい笑顔を忘れてしまう。例え下手だとしても、無表情よりはマシだろう。

「お、君か。今日は一段と可愛いじゃないか。」

「えと、ありがとう、ございます……。」

このお客さんは確か……。あぁ、これから一週間、毎日足を運ぶと言っていたあの獅子獣人さんか。

獅子獣人さんのそのガタイの良さに反し、優しい雰囲気を纏っていたので、よく覚えていた。宣言通り毎日通ってくれるのだろうか。お店としてはありがたい存在だろう。

「ご注文はいかがしますか?」

「ふむ、君、名前は?」

何故突然名前を?答えないと失礼になるかな……。

「えと、ハルです……。」

「そうか、ハル……。ではハル、君のオススメをは何だ?」

オススメ?私がこのお店で食べさせてもらったのは、3品くらいしかない……。取り敢えず、昨日食べたものをオススメにしておこう。

「私としては、ピグの野菜炒めがオススメです。」

「分かった。では、それを頂こう。」

「畏まりました。」

何とかなったのだろうか……?それより、私なんかのオススメを聞くなんて変わったお客さんだな……。
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