Change the world 〜全員の縁を切った理由〜

香椎 猫福

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第七話 前編

臼井と亀田と栗原の作戦 5

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翌日、また犬神絵美は白いジープに乗って現れた
そして、臼井誠は停車中の白いジープの助手席に乗せられ、犬神絵美と亀田留衣は公園のベンチに座って話をしている
エンジンを切った車内は静かで、何を話したら良いか分からない臼井誠は、小さくなった状態で景色を見つめる
運転席の男はベンチの二人を眺めながら口を開いた


「臼井さんって名前でしょ?」


「あ、はい、臼井です。よろしくお願いします」


「いや、年下なんで敬語は辞めてくださいよ」


男は笑いながら答え、犬神絵美も年下なのか?と初めて気にした


「俺、栗原優(くりはら すぐる)って言います」


サングラスで視線が分からなかったが、微笑みながら握手を求められたため、臼井誠は素直に応じた


「あの、犬神さんとは付き合ってるの?」


「まさか、そんな関係にはなれないっすよ」


「そうなんだ。よく送迎してるみたいだから、なんなら同棲してるのかと思って」


栗原優は手を叩いて笑い「一服して良いっすか?」と言って、キーを軽くまわした後、窓を開ける
煙草に火をつけて、大きく吸い込み吐き出す


「俺は絵美っちの足みたいな存在で、送迎は勿論、ストレス発散の為にドライブへ連れて行くこともありますよ。けど、恋愛関係には発展しないっすね。そういう感情で友人として付き合ってるわけじゃないんで」


「僕にはよく分からないな。恋愛感情もないのに、いつも世話してあげようなんて」


「あるんすよ、恋愛以外で動く感情。俺は絵美っちを妹のように見てます。同い年ですけど、凄くワガママで放っておけないじゃないっすか、あの子。だから悪い男に引っかかってないか、とか悩んでないか、とか色々気になってて。だから送迎は自分が絵美っちを守れる最大の方法です。車しかないで。まあ、絵美っちは俺を他の男のように、何か下心があると思ってるかもしれないっすけど、全く無いです。俺、好きな子がいるんで絵美っちは論外!」


栗原優はまた笑った
話を聞いた後だと立派な男に見えて、自分の年上のようだ


「絵美っちの恋愛面とか男女関係については、俺の入る範囲じゃないんで、相談されたらって感じっすね。一応、絵美っちは借りたものは必ず返すタイプなんで、ガソリン代は毎月貰ってます。これで俺らは貸し借り無しの関係ってことにしてます。あとは気持ちの問題です」


犬神絵美と亀田留衣を見る
2人はまだ真剣そうに話をしていた


「臼井さん、俺は一人っ子なんで兄弟に憧れてきました。妹は絵美っち、なんで、臼井さん、俺の兄貴になってくれません?」


「兄貴!?今日話したばかりなのに?」


「はい、時間なんて関係ないっすよ。頼りなさそうな兄貴の方が、弟は活躍の場が増えるんで」


冗談なのか本気なのか、浅い関係すぎて分からない
臼井誠も一人っ子だが、こんな弟がいたらどんな感じだろうか、とちょっと想像してしまう
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