傍観者を希望

静流

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「どう…?ああ。アルフレッドが作る茶請けの菓子も美味しいからね」

些細なことに気がまわる方だけあって、何を気にしていたか把握されてしまう。

グレンが、未だ茶菓子の半分を持て余しているので気付かれたようだ。

彼は本当に甘いものが苦手で基本的に人に譲るか、固辞している。

今回は拒否する余裕がなかった為、本来なら皿に丸ごと残っていた筈だ。
味が気になって一口貰ったが故に、妙な残り方をし、本人も扱いに困っていた。

苦笑してセイ様が皿を拐い、残りの半分を食べてしまった。

「セイ様!」

「っ!申し訳ありません」

「そう怒るな。グレンは気付かなくて悪かった」


「セイ様、もう充分だったのでは?」


行儀が悪いと叱責の声を聞き流し、グレンにはフォローしながらも、役得だったと笑えば、精霊達からは呆れた声が聞こえてくる。

子供の様に笑って全て聞き流す。それが一番誰も傷付かないと解ってる。

「まったく、セイ様には敵わないわ」

「まあ良いじゃないか」

「あら、先程は残しておけばなどと、戯事を言われていた方が何を言うやら」

「新作のお茶より、茶菓子を喜ばれて拗ねているだけだろう」

「べっ別に拗ねてなんかいないわ。失礼ね」

「クック、相変わらず素直なことで」

軽口の言い合いは、毎回ながら姉さんの声無き怒声で終わる。

顔が般若の様になって怖いが、実際には大して怒っていない。

本気で怒ったら逆に静かで、無表情の上に殺気が一面に発散される。


「二人の言葉遊びも程々にね、本気にする者も居るんだから」

セイ様の視線の先に血の気が引いたアルフレッド達がいる。
本気で機嫌を損ねたと思って動転していたのだ。

「あら、嫌だわ。本気にしちゃダメよ」

「単なる冗談だ。参ったな、真剣に捉えるとは思はなかった」

「まったく、タチの悪い掛け合い漫才をするんだから。この二人のことは気にしないでいいからね」

皆がせっせと落ち着かせようと言葉を掛ける中、庭師だけは我関せずの態度だ。

だが一言「自業自得だ」と辛口の批判を、精霊に向けるいい性格をしてる。

しっかり二人の耳に入り、顔を引きつらせていた。



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