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「陛下、一つ相談というより、交渉したい案件があるのですが、聞いてもらえますか?」
「構わないが、交渉ということは何か私に要求でもあるのか」
交渉の必要があるのか、と不思議そうな顔をする。
以前から常々、何か願いや要求したい事はないのか、と言われ続けていた。
それだけに妙な感じがしたのだろう。
「はい。あくまでも交渉です。それに要望は私に関係してはいますが、陛下の許容範囲を越えている筈です」
陛下の顔が、流石に為政者のものへと変化し、冷ややかな視線で促してくる。
「先ずは、交渉材料ですが、大国を黙らせるだけの情報と証拠を用意可能です」
「は?今なんと…。聞き違いでなければ、大国の弱味を握っているように聴こえましたが、まさか本当でしょうか」
「宰相殿、嘘や冗談を言っても仕方がないでしょう。証拠付きであります。ただ、表裏一体の要素も含みますが」
最後を呟くように付け加えたが、陛下や宰相殿の耳に入ったかは疑わしい。
なにしろ、証拠があるという一点で舞い上がっている。よほど欲しかったようだ。
「それは嬉しい限りだが、それに見合うだけのものは何かと、怖くなるな」
笑みが一転して渋面になりながら、此方の要望を訊いてくる。
「詳細はこの後言いますが、ある案件をなるべく穏便な方法で、処理して貰いたいのです」
曖昧な表現で抽象化して告げれば、眉を顰めて考え込む。
まあ、最悪状況を色々と思い浮かべているのだろう。
あまり考え込むので、不安材料を減らす為に、追加情報を伝えるべきか悩んでいると、陛下が苦渋の選択のように「その話に乗ろう」と了承してきた。
「感謝します。それでは、その前に報告を聴きましょう。ライカお願いできるか」
不意に話を振られて、一瞬固まったが、スッと此方へ来て跪き報告を始めた。
一通り聴き終われば、想定していた事が全て裏付けられた。
陛下は、寝耳に水の内容だが、話が進むほど無表情になり、いまや能面のようだ。
「結局は、大臣の後ろには誰もいないのか…てっきり更に黒幕がいると踏んだんだが」
首を捻るほど、スッキリしない違和感がある。
「セイ様、もう一つ調べたい事がありますので、向かっても宜しいでしょうか?半刻以内で戻って参りますので、どうかご許可願います」
ライトが急に慌しく迫ってくる。勢いで頷き、転移の許可も出した。
サッと礼もそこそこに、転移してしまった。
耳打ちの内容が想像通りなら、納得がいく結果だといえる。
先ほど、尻尾を掴ませないと聞いたが、ライトなら捕まえてしまいそうだ。
古狸が、尻尾を掴まれて捕らえられている図が浮かび、笑いがでる。
「構わないが、交渉ということは何か私に要求でもあるのか」
交渉の必要があるのか、と不思議そうな顔をする。
以前から常々、何か願いや要求したい事はないのか、と言われ続けていた。
それだけに妙な感じがしたのだろう。
「はい。あくまでも交渉です。それに要望は私に関係してはいますが、陛下の許容範囲を越えている筈です」
陛下の顔が、流石に為政者のものへと変化し、冷ややかな視線で促してくる。
「先ずは、交渉材料ですが、大国を黙らせるだけの情報と証拠を用意可能です」
「は?今なんと…。聞き違いでなければ、大国の弱味を握っているように聴こえましたが、まさか本当でしょうか」
「宰相殿、嘘や冗談を言っても仕方がないでしょう。証拠付きであります。ただ、表裏一体の要素も含みますが」
最後を呟くように付け加えたが、陛下や宰相殿の耳に入ったかは疑わしい。
なにしろ、証拠があるという一点で舞い上がっている。よほど欲しかったようだ。
「それは嬉しい限りだが、それに見合うだけのものは何かと、怖くなるな」
笑みが一転して渋面になりながら、此方の要望を訊いてくる。
「詳細はこの後言いますが、ある案件をなるべく穏便な方法で、処理して貰いたいのです」
曖昧な表現で抽象化して告げれば、眉を顰めて考え込む。
まあ、最悪状況を色々と思い浮かべているのだろう。
あまり考え込むので、不安材料を減らす為に、追加情報を伝えるべきか悩んでいると、陛下が苦渋の選択のように「その話に乗ろう」と了承してきた。
「感謝します。それでは、その前に報告を聴きましょう。ライカお願いできるか」
不意に話を振られて、一瞬固まったが、スッと此方へ来て跪き報告を始めた。
一通り聴き終われば、想定していた事が全て裏付けられた。
陛下は、寝耳に水の内容だが、話が進むほど無表情になり、いまや能面のようだ。
「結局は、大臣の後ろには誰もいないのか…てっきり更に黒幕がいると踏んだんだが」
首を捻るほど、スッキリしない違和感がある。
「セイ様、もう一つ調べたい事がありますので、向かっても宜しいでしょうか?半刻以内で戻って参りますので、どうかご許可願います」
ライトが急に慌しく迫ってくる。勢いで頷き、転移の許可も出した。
サッと礼もそこそこに、転移してしまった。
耳打ちの内容が想像通りなら、納得がいく結果だといえる。
先ほど、尻尾を掴ませないと聞いたが、ライトなら捕まえてしまいそうだ。
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