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「受けた以上は検討しますが、期限は何時まででしょうか?幾ら何でも、今日中に出せなんて無茶は言わないですよね」
「ああ…そうだな、3日後ではどうだろうか?無理なら、最大で5日後までは許容範囲だが、出来れば早い方が有り難い」
「3日後ですか…。努力はしますが、お約束はでき兼ねますので、5日以内としておいて下さい。出来上がり次第、一報させて頂きます」
「宜しく頼む。急き立てるようで済まないが、楽しみにしている」
「話が纏まった処で、お暇申し上げます。ほら、陛下もお戻り下さい」
話が付いたところで、慌ただしく宰相殿の言われるがままに去って行った。
呆気にとられて見送ったが、言い逃げされた事に気付いた。
「はぁ~。いい逃げっぷりだな。ライ?学園の内情は詳しいかったかな。他国も含めて情報が欲しいのだが、誰が適任か教えてくれないか」
「学園側にツテはありますが、残念ながら、内情までは把握してないです。調査ならライトが適任です。情報収集だけなら、ライカもお勧めですが?」
「そう‥、アルフレッド達はどう?学園の方と交流がある筈だけど、詳しい情報は知らないか」
「運営側の情報でしたら詳細を把握してますが、学生の方はよく分かりません」
「私も同様です。ただ、騎士候補関連で多少漏れ聴くことはあります」
「では、ライトとライカを借りても大丈夫か?他にも依頼しているから、併行して情報収集して貰うことになる。本来の仕事もあるだろうから、無理なら他をあたるが」
「其れでしたら、問題ありません。本日付けで緑雲宮勤務に異動届を出しておきます。ご随意にお使い下さい」
「助かるが…薬師塔の方で、申し送りや後処理をする期間を、設けなくて大丈夫か?」
「お話を頂いた時点で、業務を切替て対処済みです。ご心配なく」
「セイ様、精一杯お勤めさせて頂きます」
「セイ様。至らぬ点もあるかと思いますが、よろしくお願いします」
即座に二人とも、跪き首を垂れる。
恭順の態度を示されるのは、線引きされるようで寂しくなる。
礼を解くように命じ、改めて情報収集を頼む。
息があった承諾の言葉に、頷き返したが、今までの気軽さが消えたことを、早々に実感する羽目になった。
「早くも後悔されてますか?ですが、気に入ったのなら、これも含めて受け入れて下さい。親しき中にも礼儀ありです。礼節を欠く訳にはいきません」
気軽さがなくなったのを、残念がっているのに気付き、ライが釘を刺してくる。
「今までの礼節で充分だという主張は、通らないのは解っている。だが、余りに他人行儀に思えて哀しくなるのは仕方がないだろう?もう少し、気楽な関係でいられた方が良かったが、こうなると解っていても必要だと判断したのも自分だ」
自嘲混じりに解っていると返すが、感情はそう簡単に割り切れない。
「侍従と女官ですから、緑雲宮内においては、今まで通りでも構いません」
アルフレッドが、意外にも妥協案を勧めてくる。
余程しょげかえって見えたようだ。
ただ、建国祭までの期間限定の緩和というオチが付いた。
その間に教育指導するつもりのようで、完璧な状態になって本採用したいようだ。
私の為の緩和策では、なかったようだと苦笑が漏れる。
双方の意向に、沿っているだけ良しとすべきだろうが、抜け目がない提案に呆れも混ざってしまう。
「ああ…そうだな、3日後ではどうだろうか?無理なら、最大で5日後までは許容範囲だが、出来れば早い方が有り難い」
「3日後ですか…。努力はしますが、お約束はでき兼ねますので、5日以内としておいて下さい。出来上がり次第、一報させて頂きます」
「宜しく頼む。急き立てるようで済まないが、楽しみにしている」
「話が纏まった処で、お暇申し上げます。ほら、陛下もお戻り下さい」
話が付いたところで、慌ただしく宰相殿の言われるがままに去って行った。
呆気にとられて見送ったが、言い逃げされた事に気付いた。
「はぁ~。いい逃げっぷりだな。ライ?学園の内情は詳しいかったかな。他国も含めて情報が欲しいのだが、誰が適任か教えてくれないか」
「学園側にツテはありますが、残念ながら、内情までは把握してないです。調査ならライトが適任です。情報収集だけなら、ライカもお勧めですが?」
「そう‥、アルフレッド達はどう?学園の方と交流がある筈だけど、詳しい情報は知らないか」
「運営側の情報でしたら詳細を把握してますが、学生の方はよく分かりません」
「私も同様です。ただ、騎士候補関連で多少漏れ聴くことはあります」
「では、ライトとライカを借りても大丈夫か?他にも依頼しているから、併行して情報収集して貰うことになる。本来の仕事もあるだろうから、無理なら他をあたるが」
「其れでしたら、問題ありません。本日付けで緑雲宮勤務に異動届を出しておきます。ご随意にお使い下さい」
「助かるが…薬師塔の方で、申し送りや後処理をする期間を、設けなくて大丈夫か?」
「お話を頂いた時点で、業務を切替て対処済みです。ご心配なく」
「セイ様、精一杯お勤めさせて頂きます」
「セイ様。至らぬ点もあるかと思いますが、よろしくお願いします」
即座に二人とも、跪き首を垂れる。
恭順の態度を示されるのは、線引きされるようで寂しくなる。
礼を解くように命じ、改めて情報収集を頼む。
息があった承諾の言葉に、頷き返したが、今までの気軽さが消えたことを、早々に実感する羽目になった。
「早くも後悔されてますか?ですが、気に入ったのなら、これも含めて受け入れて下さい。親しき中にも礼儀ありです。礼節を欠く訳にはいきません」
気軽さがなくなったのを、残念がっているのに気付き、ライが釘を刺してくる。
「今までの礼節で充分だという主張は、通らないのは解っている。だが、余りに他人行儀に思えて哀しくなるのは仕方がないだろう?もう少し、気楽な関係でいられた方が良かったが、こうなると解っていても必要だと判断したのも自分だ」
自嘲混じりに解っていると返すが、感情はそう簡単に割り切れない。
「侍従と女官ですから、緑雲宮内においては、今まで通りでも構いません」
アルフレッドが、意外にも妥協案を勧めてくる。
余程しょげかえって見えたようだ。
ただ、建国祭までの期間限定の緩和というオチが付いた。
その間に教育指導するつもりのようで、完璧な状態になって本採用したいようだ。
私の為の緩和策では、なかったようだと苦笑が漏れる。
双方の意向に、沿っているだけ良しとすべきだろうが、抜け目がない提案に呆れも混ざってしまう。
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