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「おや、グレン。セイ様は?」
「…アルフ、我らは今から3日間は休みになった。詰め所に伝言を留め置くよう頼んでくる」
「ちょっと待ってくれませんか。それは、セイ様の命令ですか?」
「ああ、そうだ。我らも締め出された。部屋は入室できない」
「グレン、それはどう言うことだ?」
未だに東屋で話し込んでいたドミニクが、聞き咎めてくる。
「セイ様は、3日間は目覚めないと仰られ、その間は無意識に結界を張るとのことです。実際、現時点でドアが開きません」
「…開かないって。もうお休みに?」
「いや、それ以前に何で結界を?」
「二人とも、少しは落ち着きなさい。慌ててないところを観ると、以前にも同じ事があったのでは?」
「ブラン、それでは大差ないだろう。アルフ、陛下に報告しておこうか?」
ドミニクは、弟たちを嗜め、アルフレッドに確認をとる。
「いえ、それには及びません。セイ様も、ことを荒立てる気はないでしょう。仰られたように、3日お休みになるだけです。心配は無用ですから、殿下方も気になされぬようお願い申し上げます」
アルフレッドは、淡々と述べた後、深々と一礼した。
緘口令を敷いた様なもので、騒ぎを封じ込めた。
「それが、アルフレッドの見解ならば従うが、黙認するのは3日までだ」
ドミニクが、言い置き弟たちにも目配せする。
「それで構いません。ご配慮に感謝します」
元教え子でもあるドミニクに、拝跪して謝意を表す。
だが、やられたドミニクの方が、居た堪れずに慌てて制止の声を上げ、抱え起こした。
「お辞め下さい。礼には及びません」
「ですが、今回の件はご報告すれば、恐らく逆鱗に触れ、主にセイ様のご実家が災難に見舞われるでしょうから、お礼申し上げたいのです」
珍しくアルフレッドが、譲らずに深々と礼をする。
拝跪よりはマシだがと、ドミニクは渋い顔をしていた。
「あの…自分でも調査しますが、それほど不仲なのですか?」
リラティスが、普段以上に控えめに問いかければ、困った顔をしたが、大きく頷いて見せる。しかし、黙して語らない。
「アルフ、私も一つ窺いたいのですが、セイ様の実母を調べるのは可能なのか、お教え下さい」
ブランディアの問いかけには、数秒悩んだ後に嘆息し、首を振る。
既に亡くなっているが、痕跡がほぼ残っていないのだ。
駆け落ちというより、追い縋った形で密かに国に入り、王弟殿下の居室に居座り続けたのだから、公的記録は存在しない。
絆された挙句に子供ができて、父であった前王に泣きつき領地を割譲して住わせたので、ここでもやはり記録がない。
出産後は、正妻の手前もあり疎遠どころか放置し、全く顧みなかった結果が精神病を引き起こし、虐待行為や異常行為の上、衰弱死で亡くなるという不幸な方だった。
しかし、ここでも誰とも交流しなかったので、詳細は不明のままだ。
異常なほど記録がないので、作為的なものを感じる。
「…アルフ、我らは今から3日間は休みになった。詰め所に伝言を留め置くよう頼んでくる」
「ちょっと待ってくれませんか。それは、セイ様の命令ですか?」
「ああ、そうだ。我らも締め出された。部屋は入室できない」
「グレン、それはどう言うことだ?」
未だに東屋で話し込んでいたドミニクが、聞き咎めてくる。
「セイ様は、3日間は目覚めないと仰られ、その間は無意識に結界を張るとのことです。実際、現時点でドアが開きません」
「…開かないって。もうお休みに?」
「いや、それ以前に何で結界を?」
「二人とも、少しは落ち着きなさい。慌ててないところを観ると、以前にも同じ事があったのでは?」
「ブラン、それでは大差ないだろう。アルフ、陛下に報告しておこうか?」
ドミニクは、弟たちを嗜め、アルフレッドに確認をとる。
「いえ、それには及びません。セイ様も、ことを荒立てる気はないでしょう。仰られたように、3日お休みになるだけです。心配は無用ですから、殿下方も気になされぬようお願い申し上げます」
アルフレッドは、淡々と述べた後、深々と一礼した。
緘口令を敷いた様なもので、騒ぎを封じ込めた。
「それが、アルフレッドの見解ならば従うが、黙認するのは3日までだ」
ドミニクが、言い置き弟たちにも目配せする。
「それで構いません。ご配慮に感謝します」
元教え子でもあるドミニクに、拝跪して謝意を表す。
だが、やられたドミニクの方が、居た堪れずに慌てて制止の声を上げ、抱え起こした。
「お辞め下さい。礼には及びません」
「ですが、今回の件はご報告すれば、恐らく逆鱗に触れ、主にセイ様のご実家が災難に見舞われるでしょうから、お礼申し上げたいのです」
珍しくアルフレッドが、譲らずに深々と礼をする。
拝跪よりはマシだがと、ドミニクは渋い顔をしていた。
「あの…自分でも調査しますが、それほど不仲なのですか?」
リラティスが、普段以上に控えめに問いかければ、困った顔をしたが、大きく頷いて見せる。しかし、黙して語らない。
「アルフ、私も一つ窺いたいのですが、セイ様の実母を調べるのは可能なのか、お教え下さい」
ブランディアの問いかけには、数秒悩んだ後に嘆息し、首を振る。
既に亡くなっているが、痕跡がほぼ残っていないのだ。
駆け落ちというより、追い縋った形で密かに国に入り、王弟殿下の居室に居座り続けたのだから、公的記録は存在しない。
絆された挙句に子供ができて、父であった前王に泣きつき領地を割譲して住わせたので、ここでもやはり記録がない。
出産後は、正妻の手前もあり疎遠どころか放置し、全く顧みなかった結果が精神病を引き起こし、虐待行為や異常行為の上、衰弱死で亡くなるという不幸な方だった。
しかし、ここでも誰とも交流しなかったので、詳細は不明のままだ。
異常なほど記録がないので、作為的なものを感じる。
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