傍観者を希望

静流

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「揃いも揃って、激情型では困りますな。少し頭を冷やして下さい」

アルフレッドが忠告する気持ちも、理解できる状況だが、冷静なのは顔のみとは、想定外だ。宰相殿は、沈着冷静だと安心していたが、今後はそれも考慮に含めないと危険だろう。

「面目次第もありません…。格好の悪い面ばかり見せて、失望させてしまいましたか?今後は、名誉挽回を図るべく邁進させて頂きます」

宰相殿は、憔然としているが、後先考えずに命じた陛下は拗ねた顔をしている。

「セイ殿は、いったい何処で、そんな事を学んだのだ?」

「ほぼ、実施体験ですが?領地経営で、色々とありましたからね」

当時の試行錯誤を思い出し、苦笑いを零したが、この宮で安穏と過ごすより、充実はしていた。

「波瀾万丈の幼少期だったのだな。溜息を吐いて、どうかしたのか?」

「いえ、何でもありません」

陛下の庇護下に居ながらも、領地を懐かしむのは、何故か悪いように思え、言葉を濁して応じた。

「ふむ。やはり領地の方が恋しいか…。ああ、責めてはいないから、そう不安げな顔をしてくれるな。ここでの生活を、嫌ってないのは知っている」

「そうやって指摘しては、逆効果でしょうに、何をしてるんですか」

「いや、偶に用事で来訪するだけでは、物足りんだろうと思っただけだ」

「今更ながら、陛下がそれを言いますか。そう仕向けた張本人でしょうが」

「あの状況下では、他に手の打ちようが無かったのは、知っているだろう?」

「あの、別に今のままで充分ですよ?陛下を恨んでもいません」

また、変な方向に脱線しそうで、慌てて口を挟む。

「セイ殿は、ほんに良い子だが…多少は我儘を言って構わんのだぞ?」

「それに関しては、私も同意見です。仲裁役を務めたり、気苦労ばかり背負い込むのも程々にしないと、いいように利用されかねませんよ?」

2人して苦言を呈してくるが、それを貴方がたが、言うのかと内心呆れ果てていた。

「口で言っている割に、それを強いているのは何処の何方でしょうか?」

アルフレッドも、白けたように申し立て、しっかり当て擦りしている。

「まあ、それもそうなんだがな。どうも、頼りになる者が他に居なくてな…」

「人材育成に励ませて頂きますが…もう暫くは、セイ様どうかご協力をお願い申し上げます」

これまた、仲良く認めたが、陛下は言葉を濁した上に目を逸らし、宰相殿は時期を曖昧にし頼み込むという具合だ。これが国の中枢かと思うと、先行きが不安になってくる。

「あなた方は、もっと真剣に、取り組む気はないのですか?セイ様もその内、本気で他国に去りますよ?」

アルフレッドが、冷ややかに言い放ち、その際は私も付いて行きますのでと、怒りの程を示していた。
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