傍観者を希望

静流

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「で、実際の処、何がどうなっているんだ?」

「セイ様、質問の内容が不明確ですよ」

「グレンの暴走の経緯から、現状までだ」

ライトの言葉に対し、端的な問いに切り替えた。
女性の動きよりも、命令違反をした理由の方が気になったのだ。

ライトによれば、グレンも出る気はなかったそうだが、詰所から人数不足を盾に留守番を頼まれたようだった。

それならそれで、アルフレッドに言えば良かったのに、気兼ねして自分が向かったようだ。気持ちも分からなくはないが、返って事態を面倒にしている。

「生真面目というのも、こうなると洒落にならないな。詰所の留守番は、騎士以外不可だったから、アルフに声も掛けなかったんだろうが…」

暴走の理由に、思わずボヤキが混じる。
グレンが把握しているかは不明だが、アルフレッドは現役の騎士でもあるのだ。
一言報告してくれれば、避けられた事態だけに、溜息が出る。

「因みに、グレンに連絡が届いたようです。ただ、本当に詰所が空になるから、動くに動けないでしょうね」

「だろうな。といっても、アルフも宮内が無人になるのは嫌うだろう。ライト、悪いが詰所を通過し、コッチに来てくれないか?」

潜伏していても、実体は異次元にいる状態だから、敢えて一手間かけて来るように頼んだ。

「構いませんが、名目はどうしましょうか?」

あまりにタイミングが良過ぎると、指摘され苦笑いするが、辻褄合わせは必要だ。

「明日から此処で勤務予定だから、先んじて挨拶に来た、で良いのではないか?」

「今更な感じもしますが…体外的には無難でしょうね」

微妙そうな反応だが、同意した途端に、気配が消える。
早々に向かったようだ。

「セイ様。グレンに連絡入れましたが、返事は…中々来ません」

アルフレッドが、報告の為にやって来た。
だが、何処か憮然とした口調で、微かに苛立ちを感じさせた。

「その件だが、詰所で留守番役をやっているそうだ。返事のしようがないから、来ないと思うよ。ライトを呼んだから、交代しに向かってくれるか?」

「そういう事ですか…、承知致しました。して、いつ此方に?」

「今、詰所を通過したから、もう直ぐ着くだろう。悪いが、宜しく頼む」

「法を犯す訳にもいきませんから、構いませんが…何で人員不足になっているのか、が気になりますね」

「それは、後ほど確保した女性共々、陛下と宰相殿に丸投げするよ」

どうせ、碌な理由ではないだろう、と零せば苦笑を返された。
本来なら、人員不足など論外の状態だけに、何かしらの作為が働いたのは一目瞭然だ。
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