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俺と先生の悪ふざけとクラスメイトの反応
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「えー、授業を進める前に、みんなに大事なお知らせがあります。」
俺は今教室の扉の前に立っている。先生が説明してから、俺を招き入れる算段らしい。
教室の中は比較的静かだ。
「実は遠野君が……。」
おい、そこで止めるなよ。鼻を鳴らすな。泣いてる感じにするな。俺が死んだみたいだろうが。
そしてこれに引っかかるのが、俺の幼馴染である二人である。アイツ等意外と過保護な面があるからな……。
「先生!皐月はどうなっちゃったんですか!?」
「まさか……皐月ちゃん……。」
「私の口からはとても……。」
説明するんじゃなかったのか、先生よ。先生の口から「遠野君は女の子になってしまいました。」って言うんじゃなかったのかよ。どこでヘタレてるんだ。
「そんな……皐月はもう……。」
「やっぱり金曜日の放課後、ちゃんと家まで送ってあげれば……。」
いや、ちゃんと家まで帰れたからな?あと、先生が深刻そうに話しているからって、すぐに人を殺すのやめろ。俺生きてるからな?女になったけど、生きてるからな?
「えぇ、遠野君はもう帰らぬ人に……。」
「いい加減悪ふざけはやめろよ!?」
「「「「え……?」」」」
「あっ……。」
先生が説明してからって予定だったのに、悪ふざけが過ぎたせいで思わず出てきちまった。しかも敬語使うのすら忘れてたぞ、今。
授業中の教室に、いきなり知らない子が勢いよく扉を開けながら入ってきたもんだから、全員困惑した表情でこっちを見てきてやがる。
つーか、ヒデは何してんだよ。
チラッとヒデの方を見ると……寝てる!?コイツ腕組んだまま寝てやがる!?まだ授業始まったばかりだろ!なんだったら重要な話してたろうが!
ヒデの席まで歩いて、その頭を全力で叩く。そのままだと届かなかったので、少しその場でジャンプするしかなかった。座高が高すぎやしねえか?
「お前は起きてろよ、バカヒデ!?」
「Zzz……ッイデ!?なにすんの、皐月!」
「寝てるお前が悪いんだろうが!」
「寝坊してきたやつには言われたくないよ!?」
「お前が説明しないと、先生が悪ふざけするだけで終わるんだよ!」
「僕は喋れないって土曜日に言ったよね!?」
「気合が足りねえんだよ!」
俺とヒデはいつも二人っきりで喋っているときのように、喋った。
俺はいきなり入ってきて注目を浴びていたのを忘れていたし、ヒデは多分今が授業中だって分かっていなかったんだろう。昼休みの間寝ていたんだろうな。
だから、俺はまったく気が付かなかったが、客観的に見れば……。
一クラスメイトの悲報を先生が話している最中に乗り込んできた見知らぬ女子が、無口で一切喋らない声も知らないイケメン男子と喋りだした上に、男子側が女子のことをさっきまで話していたクラスメイトと同じ名前で呼んでいる意味の分からない図だろうな。
「ふぁーあ、それより今何時?というか、なんか静か……すぎ……な……い……?」
「えーっと、あの女の子が皐月君です……。」
「先生、カミングアウトが遅すぎません?」
「「………。」」
なんか雄人たちがこっちを見て、目を何度もパチパチとしている。信じられねえだろ、うん。あとどうしてヒデは急に固まったんだよ。
ふむ、もしかして俺からなにか言った方がいいのか?うーん……。
「朝起きたら女になってたけど、よろしく……?」
「「……皐月(ちゃん)ーー!?」」
二人が理解して一斉に叫んでからは、全員が騒ぎ出した。授業にならないほどの声の大きさだ。
「こ、この美少じ……いや、美幼女があの俺っ子ショタだと!?」
「あさおんって本当にあったのか!?」
「それも驚きだけど、さっき青葉君が喋ってなかった!?」
「アイツは無口キャラじゃなかったのか!?」
「アイツの名前、城之内じゃなかったの!?」
いや、お前ら色々おかしいだろ!?
美幼女って言い直す必要なかっただろ!なにか!?俺の背が小さすぎて、少女というより幼女だってか!?背は5センチくらいしか縮んでないだからな!あと変な呼び名付けんな!なんだ俺っ子ショタって!結局チビじゃねーか!
あさおんって何なのかも分かんねーし、そこの女子はヒデが喋ったことの方が大事なのかよ!人が女になったのを「そんなこと」で片付けるなよ!?
あと最後の二人はおかしな事を言うな!いや、まだ最後から2番目のやつは許容できる。だが1番最後のやつは、なんの脈絡もなかっただろ!まずなんで城之内チョイスなんだよ!デュエリストでも弱い方じゃねーか!?
ん?というか最初の叫び以降雄人たちがやけに静かだな?
チラッと見るとどっちもなんかプルプル震えている。なんだ、幼馴染が急に女になって気持ち悪いのか?それとも先生の悪ふざけに対する怒りか?前者ならどうしようもないが、後者なら先生に怒ってくれ。俺は何も関係ないから。
そう思っていると、明日香の方が顔を勢いよく上げて俺の方に突進してきた。
「かわいいーー!」
「えっ!?グハッ!?」
思いもよらぬ反応に動けず、そのまま受けてしまった。しかもラグビーやアメフトよろしくの低姿勢ダイブで、モロに入った。朝飯がモヤシ炒めだけで良かった。サドウのご飯まで食ってたら吐いてたぞ、絶対に。
俺がそんなダメージを負っているとはいざ知らず、明日香は俺に抱きついて頬擦りをしてくる。
「えへへー、皐月ちゃん可愛いよー。可愛いよー。」
「ええい!頬擦りなら俺じゃなくて雄人にしてこい!」
「照れてる皐月ちゃんも可愛いー。」
「照れてねえ!クッソ、明日香が壊れた!?雄人!ちょっとコイツ剥がしてくれ!」
「あ、あぁw。ほらw、明日香wはなwれろよw。」
「お前はお前で壊れてんじゃねーか!?」
ワイワイワイワイと騒がしく喋る生徒たちを見て、先生はプンプンと怒っていたがやはり怒り方が可愛すぎて意味がなかった。
大体先生が最初に悪ふざけしたせいでこうなったんだから、怒る資格はないと思うんだが。
俺は今教室の扉の前に立っている。先生が説明してから、俺を招き入れる算段らしい。
教室の中は比較的静かだ。
「実は遠野君が……。」
おい、そこで止めるなよ。鼻を鳴らすな。泣いてる感じにするな。俺が死んだみたいだろうが。
そしてこれに引っかかるのが、俺の幼馴染である二人である。アイツ等意外と過保護な面があるからな……。
「先生!皐月はどうなっちゃったんですか!?」
「まさか……皐月ちゃん……。」
「私の口からはとても……。」
説明するんじゃなかったのか、先生よ。先生の口から「遠野君は女の子になってしまいました。」って言うんじゃなかったのかよ。どこでヘタレてるんだ。
「そんな……皐月はもう……。」
「やっぱり金曜日の放課後、ちゃんと家まで送ってあげれば……。」
いや、ちゃんと家まで帰れたからな?あと、先生が深刻そうに話しているからって、すぐに人を殺すのやめろ。俺生きてるからな?女になったけど、生きてるからな?
「えぇ、遠野君はもう帰らぬ人に……。」
「いい加減悪ふざけはやめろよ!?」
「「「「え……?」」」」
「あっ……。」
先生が説明してからって予定だったのに、悪ふざけが過ぎたせいで思わず出てきちまった。しかも敬語使うのすら忘れてたぞ、今。
授業中の教室に、いきなり知らない子が勢いよく扉を開けながら入ってきたもんだから、全員困惑した表情でこっちを見てきてやがる。
つーか、ヒデは何してんだよ。
チラッとヒデの方を見ると……寝てる!?コイツ腕組んだまま寝てやがる!?まだ授業始まったばかりだろ!なんだったら重要な話してたろうが!
ヒデの席まで歩いて、その頭を全力で叩く。そのままだと届かなかったので、少しその場でジャンプするしかなかった。座高が高すぎやしねえか?
「お前は起きてろよ、バカヒデ!?」
「Zzz……ッイデ!?なにすんの、皐月!」
「寝てるお前が悪いんだろうが!」
「寝坊してきたやつには言われたくないよ!?」
「お前が説明しないと、先生が悪ふざけするだけで終わるんだよ!」
「僕は喋れないって土曜日に言ったよね!?」
「気合が足りねえんだよ!」
俺とヒデはいつも二人っきりで喋っているときのように、喋った。
俺はいきなり入ってきて注目を浴びていたのを忘れていたし、ヒデは多分今が授業中だって分かっていなかったんだろう。昼休みの間寝ていたんだろうな。
だから、俺はまったく気が付かなかったが、客観的に見れば……。
一クラスメイトの悲報を先生が話している最中に乗り込んできた見知らぬ女子が、無口で一切喋らない声も知らないイケメン男子と喋りだした上に、男子側が女子のことをさっきまで話していたクラスメイトと同じ名前で呼んでいる意味の分からない図だろうな。
「ふぁーあ、それより今何時?というか、なんか静か……すぎ……な……い……?」
「えーっと、あの女の子が皐月君です……。」
「先生、カミングアウトが遅すぎません?」
「「………。」」
なんか雄人たちがこっちを見て、目を何度もパチパチとしている。信じられねえだろ、うん。あとどうしてヒデは急に固まったんだよ。
ふむ、もしかして俺からなにか言った方がいいのか?うーん……。
「朝起きたら女になってたけど、よろしく……?」
「「……皐月(ちゃん)ーー!?」」
二人が理解して一斉に叫んでからは、全員が騒ぎ出した。授業にならないほどの声の大きさだ。
「こ、この美少じ……いや、美幼女があの俺っ子ショタだと!?」
「あさおんって本当にあったのか!?」
「それも驚きだけど、さっき青葉君が喋ってなかった!?」
「アイツは無口キャラじゃなかったのか!?」
「アイツの名前、城之内じゃなかったの!?」
いや、お前ら色々おかしいだろ!?
美幼女って言い直す必要なかっただろ!なにか!?俺の背が小さすぎて、少女というより幼女だってか!?背は5センチくらいしか縮んでないだからな!あと変な呼び名付けんな!なんだ俺っ子ショタって!結局チビじゃねーか!
あさおんって何なのかも分かんねーし、そこの女子はヒデが喋ったことの方が大事なのかよ!人が女になったのを「そんなこと」で片付けるなよ!?
あと最後の二人はおかしな事を言うな!いや、まだ最後から2番目のやつは許容できる。だが1番最後のやつは、なんの脈絡もなかっただろ!まずなんで城之内チョイスなんだよ!デュエリストでも弱い方じゃねーか!?
ん?というか最初の叫び以降雄人たちがやけに静かだな?
チラッと見るとどっちもなんかプルプル震えている。なんだ、幼馴染が急に女になって気持ち悪いのか?それとも先生の悪ふざけに対する怒りか?前者ならどうしようもないが、後者なら先生に怒ってくれ。俺は何も関係ないから。
そう思っていると、明日香の方が顔を勢いよく上げて俺の方に突進してきた。
「かわいいーー!」
「えっ!?グハッ!?」
思いもよらぬ反応に動けず、そのまま受けてしまった。しかもラグビーやアメフトよろしくの低姿勢ダイブで、モロに入った。朝飯がモヤシ炒めだけで良かった。サドウのご飯まで食ってたら吐いてたぞ、絶対に。
俺がそんなダメージを負っているとはいざ知らず、明日香は俺に抱きついて頬擦りをしてくる。
「えへへー、皐月ちゃん可愛いよー。可愛いよー。」
「ええい!頬擦りなら俺じゃなくて雄人にしてこい!」
「照れてる皐月ちゃんも可愛いー。」
「照れてねえ!クッソ、明日香が壊れた!?雄人!ちょっとコイツ剥がしてくれ!」
「あ、あぁw。ほらw、明日香wはなwれろよw。」
「お前はお前で壊れてんじゃねーか!?」
ワイワイワイワイと騒がしく喋る生徒たちを見て、先生はプンプンと怒っていたがやはり怒り方が可愛すぎて意味がなかった。
大体先生が最初に悪ふざけしたせいでこうなったんだから、怒る資格はないと思うんだが。
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