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レベル貂ャ螳壻ク崎? 奴隷妻カナミ 布地の少ない黒下着 隷属イヤリング 隷属指輪 隷属淫紋 婚淫届 ステ:第一子妊娠中 状態異常:淫欲の赤髪
最高のバッドエンド「エピローグ~繰り返される無価値な挑戦~」微Ⓗ(見せつけ種付け背面座位、元幼馴染からの罵倒)
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「カナミ! クソッ。なんてこった……」
パペックとの激しい生ハメ結婚披露宴を見せつけられ、俺は震えと同時に勃起が止まらなかった。
左手は机を殴り、右手は肉棒を擦る。
向こうが射精絶頂を迎えるまでに、すでに俺は三回の射精をしてしまっていた。
直後訪れる、空しい気持ちとどこか満足した気持ち。
すでにゴミ箱には溢れかえるような丸めたティッシュがつもり、床へとこぼれていた。
そんな毎日が続きすっかり生活リズムが狂ってしまった俺は、学園にも行かずただオナニーをするだけの廃人と化してしまった。
来る日も来る日も、ボサボサの髪、ボウボウに伸びた髭面のまま、幼馴染のセックスシーンをオカズに欲望を吐き捨てる。
一見、生産性も何もないように見えるが、俺自身は日夜送りつけられる寝取られ新婚ビデオレターを収集しコレクションすると言う行為が生きがいとなっていた。
「うっ。もうティッシュが……買ってこないと。そろそろ今日の分のオカズが来る時間だしな」
コンビニへとダッシュして、帰ってきたタイミングに合わせ、机に出現するカナミのスマホ。
「もしも~~し♥ タクヤ、見てるぅ~?」
どうやら今日は、城の屋上で全裸騎乗位をするようだ。
「空、高くて気持ちいいよぉ~~~~♥ おちんぽもぉ、太陽に向かってビンビンに反り返ってるのぉっ……!」
また一回り大きくなった胸をばるんばるん揺らし、カメラ目線で展開される野外ハメ撮りは臨場感がハンパなかった。
まるで自分がパペックの立場でセックスしているかのような。
「い、いけない。また勃ってきやがった!」
酷使した肉棒を再び握り、俺は水のような精液をどうにかこうにか絞り出すのだった――。
◇◆◇
それから数日後。ひとつの変化が訪れる。
「あれ? ここはまた……?」
記憶に新しい場所。
魔王城の城門前に俺はいた。
手にはロングソードを持ち、それなりのレベル、それなりの魔法、それなりの鎧も身に着けている。
「カナミ。今日こそは俺がお前を連れて帰るぞ」
そう。
俺もまた、マヨイビトとしてトリニティ・ワールド・オンラインの世界に取り込まれることになったのだ。
かれこれパペックに挑み続けて百回目くらいのトライになるだろうか。
一向に傷ひとつ与えられない厳しい戦いにもかかわらず、この場に立つとそんな暗い気持ちは瞬時に吹き飛び、剣を握る手に力が入る。
「早く、早くしないと!」
城内の構造もいい加減覚え、罠はおろか魔物とも遭遇しない最短ルートを確立することができた。
そして、あっという間にパペックのいる王の間へとたどり着く。
「あら……」
だが、扉へ差し掛かったところでコイツが出現した。
「ふぅ~~~~ん。一応は、炎対策の装備をしてきたのね。感心感心」
黒くて布地の少ない衣装をまとった、まるでサキュバスのような出で立ちのマチルダ。
しようと思えばすぐにでもセックスできるようなカッコウに、つい俺の心が再度揺らいでしまいそうになる。
「ねぇ。カナミのことなんてもうどうでもいいじゃない。また、お姉さんと浮気エッチしちゃお? ま、おまんこはパペック様専用だから、アナルでだけどね」
「だ、誰がお前なんかと……」
「あらら。一昨日も必死に腰振ってたのに、説得力ないわよぉ? 正直ヘタクソだったけど、アナルには丁度いいおちんぽサイズだったわ」
「ち、違う。あれはお前の幻惑魔法で、カナミと見間違えて……」
「既成事実を作っておいてよく言うわね。カナミも呆れてたわよ」
「ぐっ」
「ほ~~ら、今日は特別におっぱいも使わせてあげる♥ 夢の生パイズリよ? ミドルサイズのタクヤくんおちんぽだったら、隠れんぼしちゃうんだから」
いつ近づいたのか? 瞬きの瞬間にマチルダは俺の側へと寄り、カナミとほぼ変わらないサイズの胸を押し付けてくる。
「カナミのおっぱいに見立てて、猿みたいに擦ればいいじゃない。パペック様の許可も出てるし、顔にかけても胸にかけてもいいのよ?」
「ふ、ふざけるな! カナミの胸はもっとこう……ハリがあって弾力もあるはずだ」
「ひどいわねぇ。それじゃお姉さんのおっぱいがダメダメみたいじゃない。これでもパペック様のお墨付きなのに……それじゃあ~、お口でするのはどう? 気持ちいいわよ~、バキュームフェラ♥」
「う……」
肉厚の唇に中指を乗せ、マチルダは上目遣いで微笑む。
「もちろん最後はごっくんしてあげてもいいし、ぶっかけでもいいわよ。あー、でも、タクヤくんの精液はそこらのドブ水と変わらないから飲みごたえはないかもしれないわねぇ」
「く、クソっ。バカにしやがって!」
「きゃあっ♥ ようやくその気になったぁっ。お姉さん、犯されちゃう~~っ!」
「バカ言え! そこをどくんだ! 俺は、カナミを助けるために来たんだぞ! どけっ!!」
「あっ。も~、つまんな~い。明日は必ず誘惑してみせるんだから」
唇を尖らすマチルダを尻目に俺は玉座へと向かって駆け出した。
「こ、こいつら、性懲りもなくまた……」
そこで何が起きているのか、と言うのもさすがに百回ものトライをしていればある程度は予想はつく。
ずちゅっ、ぶちゅッ、ぐちゅッ、ぱちゅんぱちゅんっ♥ ぱんぱんぱんっ!
やはり、定番の背面座位。
「ぁひぃ゛っ、ぃ゛ぃ゛っ。パペック様の勃起おてぃんぽ、いいっ! 入れた瞬間、あたしのおまんこにフィットしてぇっ、きゅんきゅんきゅぅ~~んって悦んじゃってるぅぅっっ!」
「おや。性懲りもなくまた来たようですよ。タクヤくん」
「ふぇっ? ぇ? あ、な~にぃ? もういい加減しつこいわよクソタクヤぁ。そんな辛気臭い顔をぶら下げて、あたしとパペック様の営みを邪魔しないでよねぇ! あっち行けっ! しっしっ!」
マチルダとおそろいのスケベ衣装を身にまとったカナミは俺に一瞥をくれた後、身体を反らし両手をパペックの首へと回してキスのおねだりをする。
「ちゅぷっ、くちゅ……はむッ。ちゅうちゅうっ……んにゃぁんっ♥ パペックしゃまの舌遣い、優しくていやらひいっ」
「カナミこそ、円を描くようにうねうねとさせるテクニック、上手ですよ」
「うぷぷぷぷっ。嬉しいっ♥ もっともっとうまくなりたいからぁ……セックスのときは必ずキスもしましょう?」
「いつもしてるじゃないですか」
「三日前はシてくれませんでしたぁ! もう、あたしすっごく口さみしかったんですからね!」
「その代わり、パイズリフェラをしたじゃありませんか」
「それとこれとは別……ん゛にゃぁ゛んっ♥ そうやってさりげなくおっぱい揉むの、反則ですぅっ」
「くくくっ。カナミ。ここまで見せつけられても、引こうとしない彼に何か言ってみてはどうですか?」
「パペック様がそうおっしゃるなら……。もう、まだそこにいたの? いつもみたいにさっさと涙目敗走すればいいじゃない」
「さすがにそれはかわいそうですよ。せっかくですし、今日はスマホを通してではなく、特等席で見てもらえばいいじゃないですか。私たちの営みを……」
「パペック様はいつも甘々。こんなクズ、ほっとけばいいんですよ。どうせレベル40のクソザコナメクジなんですから」
「ぐっ。言いたい放題言いやがって」
しかし、俺には言い返すほどの力も度胸も持っていなかった。
なぜなら、カナミとパペックは結婚の契約を結んだことにより、俺よりもはるかに高いレベルにまで達してしまっているからだ。
本来、トリニティ・ワールド・オンラインの世界でのレベルカンストは99。
にもかかわらず、魔王と淫神が交わったことによりその法則は破れ、あれよあれよとカナミはレベル「貂ャ螳壻ク崎?」にまで上がってしまった。
対して、俺の最高レベルはどんなに経験を積んでも従来通りの99。
つまり、どう足掻いても太刀打ちできるはずがないのだ。
先日もカナミの淫欲の炎によってあっけなく焼かれゲームオーバー。
今回は炎対策にと、形ばかりの防炎アーマーを着ているが、正直効果は微々たるものだろう。
それでも――。
「パペック! 今すぐカナミと離れろ!!」
果敢にも剣を取り出し、その切っ先を前へと向けた。
「タクヤ……言ったよね?」
「っっ!?」
手ぶれで震える刀身が、カナミの重く冷たい声によってさらにこわばる。
「もし、パペック様を傷つけるようなことをしたら……単なるゲームじゃ済まなくなっちゃうって」
「ぐ……」
「だから仕舞って、早く。あたしの気が変わらないうちに」
「ふ、ふざけるな。そんなこと、カナミは言わないはずだ! 俺の知ってるカナミは、優しくて笑顔も可愛い……そんな人殺しをするような目をしない!!」
「あたしは本気だよ?」
「うわあああああああああああ!!!!」
情けない雄たけびを原動力に、俺は両手を振りかざしながら右足を蹴った。
「あーあ。もう知らないからね」
「な、なにっ!?」
ガキィィン!!
パペックの顔に向け振るった切っ先は、横から出てきたカナミの腕によって簡単に防がれてしまう。
しかも、その強度と言ったら……まるで鉄をぶち叩いているかのような感覚で、俺の両腕は即座に痺れ、肝心の刃もたった一太刀でボロボロになってしまうほど。
「ぐぅ……クソッ!」
「市販されている武器ではあたしに太刀打ちできないって散々教えたでしょ? どこまで理解力のないバカなの?」
「バカだって? カナミはそんな酷いこと、俺には言わないんだよ!!」
「ホント、物わかりの悪いクズは扱いに困るわ。いい? タクヤの妄想の中にいるカナミはもういないの。あんたが今、敵対視している冷血で残酷なカナミこそ、本当のカナミ……」
「し、信じられるかそんな話! 返せ、返せよ俺のカナミを!!」
「あー、もううっさい。とにかく今は生ハメセックスの途中なんだから、外野はとっとと消えなさいよ。この三下のゴミが!!!」
詠唱後、間もなく放たれた炎の渦が、俺の身体を容赦なく焼き尽くす。
「ぐあああああ!!!!」
「はい。カンストダメージで死亡確定っ♪ やっと終わりましたよ、お時間とらせてしまって申し訳ありません、パペック様ぁっ♥」
「くくくっ。いいのですよ。彼の無駄な不屈精神を称えようじゃありませんか。ゲームオーバーとなり、再びここへやってくるにはまた気の遠くなるようなレベル上げが必要なんですから」
「きゃははっ。タクヤのヤツ、現実世界でもすでに両親に勘当されてるみたいですよ、ざまぁないわ! ま、借金こしらえて、おまけに二十四時間ゲームしてる廃人なんですから当然ですけど……」
「こらこら。他人の生き様をバカにしてはいけません。ヒトにはヒトそれぞれの生き様があるからこそ面白いのです。カナミ、あなた自身の生き様もね」
「す、すみませんパペック様……♥ あたし、カナミは一生をかけてあなたに尽くしていきます。これからも末永くよろしくお願いしますね……」
カナミとパペックの濃厚なキスシーンを見せつけられながら、俺の瞼がいよいよ重くなってくる。
(クソ……! 次だ、次こそは絶対に……)
薄れる意識の中、飲み込んだ唾の味はとても苦く、身体に染み入るほどに辛いものだった――。
◇◆◇
パペックとカナミ率いる魔王軍が築いた新たなトリニティ・ワールド・オンラインの世界はそれからも発展をつづけ、そこに住まう人間たちを絶望の淵へと追いやっていった。
男たちはパペックを守る忠実な部下として、女たちはパペックに仕える従順な肉奴隷として、それぞれの役割を与えられ勢力を拡大。
すでに手を付けられぬほどに強くなってしまった魔王軍を前に、ゲームユーザーたちは阿鼻叫喚し攻略を断念。
いつしかゲーム自体も配信が停止され、人々の記憶から葬り去られることとなった。
しかし――。
「カナミ、来たぞ!!」
世間から忘れ去られても、俺はまだゲームの中に囚われた幼馴染の救出を諦めてはいなかった。
その後も、俺の気持ちと命が尽きるまで、決して結末の変わらぬ無謀で愚かな冒険が続くのであるが……それはまた、別のお話である。
パペックとの激しい生ハメ結婚披露宴を見せつけられ、俺は震えと同時に勃起が止まらなかった。
左手は机を殴り、右手は肉棒を擦る。
向こうが射精絶頂を迎えるまでに、すでに俺は三回の射精をしてしまっていた。
直後訪れる、空しい気持ちとどこか満足した気持ち。
すでにゴミ箱には溢れかえるような丸めたティッシュがつもり、床へとこぼれていた。
そんな毎日が続きすっかり生活リズムが狂ってしまった俺は、学園にも行かずただオナニーをするだけの廃人と化してしまった。
来る日も来る日も、ボサボサの髪、ボウボウに伸びた髭面のまま、幼馴染のセックスシーンをオカズに欲望を吐き捨てる。
一見、生産性も何もないように見えるが、俺自身は日夜送りつけられる寝取られ新婚ビデオレターを収集しコレクションすると言う行為が生きがいとなっていた。
「うっ。もうティッシュが……買ってこないと。そろそろ今日の分のオカズが来る時間だしな」
コンビニへとダッシュして、帰ってきたタイミングに合わせ、机に出現するカナミのスマホ。
「もしも~~し♥ タクヤ、見てるぅ~?」
どうやら今日は、城の屋上で全裸騎乗位をするようだ。
「空、高くて気持ちいいよぉ~~~~♥ おちんぽもぉ、太陽に向かってビンビンに反り返ってるのぉっ……!」
また一回り大きくなった胸をばるんばるん揺らし、カメラ目線で展開される野外ハメ撮りは臨場感がハンパなかった。
まるで自分がパペックの立場でセックスしているかのような。
「い、いけない。また勃ってきやがった!」
酷使した肉棒を再び握り、俺は水のような精液をどうにかこうにか絞り出すのだった――。
◇◆◇
それから数日後。ひとつの変化が訪れる。
「あれ? ここはまた……?」
記憶に新しい場所。
魔王城の城門前に俺はいた。
手にはロングソードを持ち、それなりのレベル、それなりの魔法、それなりの鎧も身に着けている。
「カナミ。今日こそは俺がお前を連れて帰るぞ」
そう。
俺もまた、マヨイビトとしてトリニティ・ワールド・オンラインの世界に取り込まれることになったのだ。
かれこれパペックに挑み続けて百回目くらいのトライになるだろうか。
一向に傷ひとつ与えられない厳しい戦いにもかかわらず、この場に立つとそんな暗い気持ちは瞬時に吹き飛び、剣を握る手に力が入る。
「早く、早くしないと!」
城内の構造もいい加減覚え、罠はおろか魔物とも遭遇しない最短ルートを確立することができた。
そして、あっという間にパペックのいる王の間へとたどり着く。
「あら……」
だが、扉へ差し掛かったところでコイツが出現した。
「ふぅ~~~~ん。一応は、炎対策の装備をしてきたのね。感心感心」
黒くて布地の少ない衣装をまとった、まるでサキュバスのような出で立ちのマチルダ。
しようと思えばすぐにでもセックスできるようなカッコウに、つい俺の心が再度揺らいでしまいそうになる。
「ねぇ。カナミのことなんてもうどうでもいいじゃない。また、お姉さんと浮気エッチしちゃお? ま、おまんこはパペック様専用だから、アナルでだけどね」
「だ、誰がお前なんかと……」
「あらら。一昨日も必死に腰振ってたのに、説得力ないわよぉ? 正直ヘタクソだったけど、アナルには丁度いいおちんぽサイズだったわ」
「ち、違う。あれはお前の幻惑魔法で、カナミと見間違えて……」
「既成事実を作っておいてよく言うわね。カナミも呆れてたわよ」
「ぐっ」
「ほ~~ら、今日は特別におっぱいも使わせてあげる♥ 夢の生パイズリよ? ミドルサイズのタクヤくんおちんぽだったら、隠れんぼしちゃうんだから」
いつ近づいたのか? 瞬きの瞬間にマチルダは俺の側へと寄り、カナミとほぼ変わらないサイズの胸を押し付けてくる。
「カナミのおっぱいに見立てて、猿みたいに擦ればいいじゃない。パペック様の許可も出てるし、顔にかけても胸にかけてもいいのよ?」
「ふ、ふざけるな! カナミの胸はもっとこう……ハリがあって弾力もあるはずだ」
「ひどいわねぇ。それじゃお姉さんのおっぱいがダメダメみたいじゃない。これでもパペック様のお墨付きなのに……それじゃあ~、お口でするのはどう? 気持ちいいわよ~、バキュームフェラ♥」
「う……」
肉厚の唇に中指を乗せ、マチルダは上目遣いで微笑む。
「もちろん最後はごっくんしてあげてもいいし、ぶっかけでもいいわよ。あー、でも、タクヤくんの精液はそこらのドブ水と変わらないから飲みごたえはないかもしれないわねぇ」
「く、クソっ。バカにしやがって!」
「きゃあっ♥ ようやくその気になったぁっ。お姉さん、犯されちゃう~~っ!」
「バカ言え! そこをどくんだ! 俺は、カナミを助けるために来たんだぞ! どけっ!!」
「あっ。も~、つまんな~い。明日は必ず誘惑してみせるんだから」
唇を尖らすマチルダを尻目に俺は玉座へと向かって駆け出した。
「こ、こいつら、性懲りもなくまた……」
そこで何が起きているのか、と言うのもさすがに百回ものトライをしていればある程度は予想はつく。
ずちゅっ、ぶちゅッ、ぐちゅッ、ぱちゅんぱちゅんっ♥ ぱんぱんぱんっ!
やはり、定番の背面座位。
「ぁひぃ゛っ、ぃ゛ぃ゛っ。パペック様の勃起おてぃんぽ、いいっ! 入れた瞬間、あたしのおまんこにフィットしてぇっ、きゅんきゅんきゅぅ~~んって悦んじゃってるぅぅっっ!」
「おや。性懲りもなくまた来たようですよ。タクヤくん」
「ふぇっ? ぇ? あ、な~にぃ? もういい加減しつこいわよクソタクヤぁ。そんな辛気臭い顔をぶら下げて、あたしとパペック様の営みを邪魔しないでよねぇ! あっち行けっ! しっしっ!」
マチルダとおそろいのスケベ衣装を身にまとったカナミは俺に一瞥をくれた後、身体を反らし両手をパペックの首へと回してキスのおねだりをする。
「ちゅぷっ、くちゅ……はむッ。ちゅうちゅうっ……んにゃぁんっ♥ パペックしゃまの舌遣い、優しくていやらひいっ」
「カナミこそ、円を描くようにうねうねとさせるテクニック、上手ですよ」
「うぷぷぷぷっ。嬉しいっ♥ もっともっとうまくなりたいからぁ……セックスのときは必ずキスもしましょう?」
「いつもしてるじゃないですか」
「三日前はシてくれませんでしたぁ! もう、あたしすっごく口さみしかったんですからね!」
「その代わり、パイズリフェラをしたじゃありませんか」
「それとこれとは別……ん゛にゃぁ゛んっ♥ そうやってさりげなくおっぱい揉むの、反則ですぅっ」
「くくくっ。カナミ。ここまで見せつけられても、引こうとしない彼に何か言ってみてはどうですか?」
「パペック様がそうおっしゃるなら……。もう、まだそこにいたの? いつもみたいにさっさと涙目敗走すればいいじゃない」
「さすがにそれはかわいそうですよ。せっかくですし、今日はスマホを通してではなく、特等席で見てもらえばいいじゃないですか。私たちの営みを……」
「パペック様はいつも甘々。こんなクズ、ほっとけばいいんですよ。どうせレベル40のクソザコナメクジなんですから」
「ぐっ。言いたい放題言いやがって」
しかし、俺には言い返すほどの力も度胸も持っていなかった。
なぜなら、カナミとパペックは結婚の契約を結んだことにより、俺よりもはるかに高いレベルにまで達してしまっているからだ。
本来、トリニティ・ワールド・オンラインの世界でのレベルカンストは99。
にもかかわらず、魔王と淫神が交わったことによりその法則は破れ、あれよあれよとカナミはレベル「貂ャ螳壻ク崎?」にまで上がってしまった。
対して、俺の最高レベルはどんなに経験を積んでも従来通りの99。
つまり、どう足掻いても太刀打ちできるはずがないのだ。
先日もカナミの淫欲の炎によってあっけなく焼かれゲームオーバー。
今回は炎対策にと、形ばかりの防炎アーマーを着ているが、正直効果は微々たるものだろう。
それでも――。
「パペック! 今すぐカナミと離れろ!!」
果敢にも剣を取り出し、その切っ先を前へと向けた。
「タクヤ……言ったよね?」
「っっ!?」
手ぶれで震える刀身が、カナミの重く冷たい声によってさらにこわばる。
「もし、パペック様を傷つけるようなことをしたら……単なるゲームじゃ済まなくなっちゃうって」
「ぐ……」
「だから仕舞って、早く。あたしの気が変わらないうちに」
「ふ、ふざけるな。そんなこと、カナミは言わないはずだ! 俺の知ってるカナミは、優しくて笑顔も可愛い……そんな人殺しをするような目をしない!!」
「あたしは本気だよ?」
「うわあああああああああああ!!!!」
情けない雄たけびを原動力に、俺は両手を振りかざしながら右足を蹴った。
「あーあ。もう知らないからね」
「な、なにっ!?」
ガキィィン!!
パペックの顔に向け振るった切っ先は、横から出てきたカナミの腕によって簡単に防がれてしまう。
しかも、その強度と言ったら……まるで鉄をぶち叩いているかのような感覚で、俺の両腕は即座に痺れ、肝心の刃もたった一太刀でボロボロになってしまうほど。
「ぐぅ……クソッ!」
「市販されている武器ではあたしに太刀打ちできないって散々教えたでしょ? どこまで理解力のないバカなの?」
「バカだって? カナミはそんな酷いこと、俺には言わないんだよ!!」
「ホント、物わかりの悪いクズは扱いに困るわ。いい? タクヤの妄想の中にいるカナミはもういないの。あんたが今、敵対視している冷血で残酷なカナミこそ、本当のカナミ……」
「し、信じられるかそんな話! 返せ、返せよ俺のカナミを!!」
「あー、もううっさい。とにかく今は生ハメセックスの途中なんだから、外野はとっとと消えなさいよ。この三下のゴミが!!!」
詠唱後、間もなく放たれた炎の渦が、俺の身体を容赦なく焼き尽くす。
「ぐあああああ!!!!」
「はい。カンストダメージで死亡確定っ♪ やっと終わりましたよ、お時間とらせてしまって申し訳ありません、パペック様ぁっ♥」
「くくくっ。いいのですよ。彼の無駄な不屈精神を称えようじゃありませんか。ゲームオーバーとなり、再びここへやってくるにはまた気の遠くなるようなレベル上げが必要なんですから」
「きゃははっ。タクヤのヤツ、現実世界でもすでに両親に勘当されてるみたいですよ、ざまぁないわ! ま、借金こしらえて、おまけに二十四時間ゲームしてる廃人なんですから当然ですけど……」
「こらこら。他人の生き様をバカにしてはいけません。ヒトにはヒトそれぞれの生き様があるからこそ面白いのです。カナミ、あなた自身の生き様もね」
「す、すみませんパペック様……♥ あたし、カナミは一生をかけてあなたに尽くしていきます。これからも末永くよろしくお願いしますね……」
カナミとパペックの濃厚なキスシーンを見せつけられながら、俺の瞼がいよいよ重くなってくる。
(クソ……! 次だ、次こそは絶対に……)
薄れる意識の中、飲み込んだ唾の味はとても苦く、身体に染み入るほどに辛いものだった――。
◇◆◇
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男たちはパペックを守る忠実な部下として、女たちはパペックに仕える従順な肉奴隷として、それぞれの役割を与えられ勢力を拡大。
すでに手を付けられぬほどに強くなってしまった魔王軍を前に、ゲームユーザーたちは阿鼻叫喚し攻略を断念。
いつしかゲーム自体も配信が停止され、人々の記憶から葬り去られることとなった。
しかし――。
「カナミ、来たぞ!!」
世間から忘れ去られても、俺はまだゲームの中に囚われた幼馴染の救出を諦めてはいなかった。
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