異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた

甘党羊

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親バカ

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 ......昨日はかなり嫌なものを見せられたが、本能のままに思いっきり暴れてスッキリした。
 やっぱりなんだかんだストレス溜まりまくってたんだろうな。


 心のままに暴れるのは、ダンジョン内だけでしか無理だわな。ヤバい時には入ろう。


 無手での格闘も、案外サマになっていたと思う......多分。
 力こそパワーだ!とか言う戦い方はしていないつもりだ。傍から見るとそう見えるかもしれないけど。

 それでも捻りとか、溜めとか重心移動に気を配っていたのがしっかり反映されていた気がする。


 閉鎖的空間で移動→虐殺→もふもふ→移動→虐殺→もふもふ......このループだと陰鬱な気持ちが溜まるのはしかたない。

 この子たちがいなかったら多分モンスターよりも害悪なモンになってる自信あるぜ☆


 どうでもいいか......さぁダンジョン攻略を続けよう。次のボス倒したら昨日のドロップをチェックしてみようかね。


 今日は90階層まで進みたいなぁと思いながら出発。


 やっぱり迷路タイプ。このままサクサク進んでいきましょう。


 今日は大きくなってトコトコ歩いているあんこと俺の肩に乗っているピノちゃん。

 先導するように先を歩いて、どんどん氷弾を撃ち込み敵を倒していく。
 相手に何もアクションを起こさせず倒していくスナイパーモード。凛々しくてかっこかわいいですよ!


 進行方向にある時にだけ宝箱を回収し、最短ルートを進んで行った。



 夜7時頃にボス部屋前に到着したんだけど、今から挑む気になれなかったので今日はもう終わりにする事に。

 なんとなくカレーが食べたくなったのでボ〇カレーを召喚し、パックご飯と共に湯煎する。



 レトルトカレーって無性に食いたくなる時あるよね。

 いつも通りの懐かしい匂いで美味しそうでございます。今度ルーを召喚してカレーを大量に作っておこう。




 楽しそうにご飯を食べているあんことピノちゃんの姿を見て何か急に寂しさを感じ、あの子達の所へ混ざって一緒に食べた。




 食べ終わった後に、甘えてきなさい!とお嬢様に言われたので、遠慮なく甘えた。まだ心が弱ってたらしい俺......ほんと助かります......



 それにしてもこのダンジョンの50層越えてからくらいかな?かなーり情緒不安定なんだけど......なんなんコレ?
 俺の所持スキルさん......ちゃんと仕事してくださいよ。

 その日はそのまま寝ることに。
 すやすや眠ってるウチの子たちを眺めながら、頑張って寝ようと努力する。





 皆が寝た後しばらくしたが全然寝付けなかった。精神的にヤられてるで片付けていいものなのかコレ?
 違和感を覚えたらもう止まらない。

 なのでちょっと離れた場所でチェックする事にした。



 タバコ吸いながら、不調の原因を探るために自分の体の中を魔力を使って調べてみる。

 ソナーを自分に向けて発動してみた。




 しかしなーんにも変な感じは無い。

 変といえば変なのが、俺の保有する魔力の量がソナー探知を覚えた頃より遥かに多くなっていることくらいか。

 レベルが上がったんだろう。確認するとまた精神がおかしくなりそうなので今はしない。
 する必要性を感じませんね。変なんじゃなく成長ですねコレは。



 しかし......なんかモヤモヤする。




 とりあえずあの子たちと俺の間に魔力で壁を作り、影響が出ないようにしてから、魔力の大半を使って一本の黒いレーザーを上に向けて放つ。

 かなり細く作って撃ったのだが大穴が天井に開き、その先は真っ黒な空間だった。


 この時なぜか知らないけど、俺は魔力を放出した方がいい気がしていた。直感ってヤツなのかな?


 すっごい脱力感だけど、先程まで感じていたモヤモヤがほとんど消失したので、きっとそこになんかあったんだろう。 



 一応もう一回自分にソナーをしてみる。

 魔力をほとんど放出したからなのか、なんかすごく小さいけど違和感がある魔力を見つけたので、それを捻り出した......



 あー......なんだろう、凄いスッキリした。
 原因これだったのね......
 俺のスキルを突き抜けて、体内に侵入ってくるなんてやるじゃないか。


 ダンジョンへ入ってからすぐに感じた違和感みたいのが、50層越えてから感じなくなっていたので、そこらへんから何かをされてたのか?
 その違和感みたいなのにそっくりな感覚だったなアレ。


 これダンジョンが俺にバレずに干渉してきたって事なのだろうか?
 うーん......考えてみてもさっぱりわからない。

 ダンジョンの不思議って事にしておこう。
 あともうちょっと気を引き締めておかないとダメですね......お嬢様やピノちゃんに心配かけちゃったし。




 さて、一息ついた所で......この大穴どうしましょう?

 まぁ放っておけばダンジョン特有のナニかで戻ってたりすんじゃないのですかね?多分。
 空は見えないので外界とは隔離されてるのかな......ダンジョンってマジ意味わかんねぇ!!


 壁を解除してみんなの所へ戻ったら、壁のすぐ近くで心配そうにしているあんことピノちゃんが待っていたので謝った後にみんなで一緒に寝た。


 今度はちゃんとぐっすり寝れましたよ。




 ◇◇◇




 目が覚めたのでもう一度体内を確認してみるが、とてもスッキリしているのでもう平気だろう。また変になったら同じ事すればいいとわかったし。


 外に出てから同じ事になると怖いので、ラスボスにトドメを刺す時に同じ事してやろう。


 起きてきたあの子達に変なとこない?と聞いてみたが、大丈夫!と元気に言われたので安心。対処方法だけ伝えてから朝ご飯にした。


 昨日は心配させちゃったので謝り、たっぷり触れ合って出発。


 さぁ扉オープン!






 開けたらまた扉が。立派な錠前が付いている。

 このフェイク扉いらなくね?イラッとさせるのうまいねこのダンジョン。


 鍵ねぇ......あの鍵を使うので合ってるのかな?

 あの鍵が合わなかったら申し訳ないけどこの扉ごと消そう。

 そう言えばダンジョンと言えば謎解き......というかアイテム集めが定番なんだよね。
 絶対に最短距離では進ませないという意思を感じる。



 ガシャン......と音がして無事に鍵が開く。


 消さずに済んでよかったと思っていたら鍵と門が消えていった。

 んーダンジョンミステリー。

 これなら俺が消しても問題なかったよね?クソギミックめ!


 心を鎮めよう。イライラよくない。





 クールダウンしたのでご入場でございます!


 中に入ってみると、イカつい武器を持った牛と馬が二足歩行していた。

 なんとなく正体わかっちゃったけど、一応鑑定を。


 ▼ゴズ
 90層の番人▼

 ▼メズ
 90層の番人▼

 想像通り!守護者ではなく番人と申しますか。


 さぁ殺りましy......

 え?......あ、はい。わかりました。



 お任せいたします!が、怪我だけはしちゃだめだよ!


 殺るぞーと意気込んだ瞬間に、わたしやる!とお姫様が、やりたい!とピノちゃんが仰られたのでお任せする事に。


 槍を持った牛にはあんこが、刀を持った馬にはピノちゃんがそれぞれ挑む事になった。

 さぁバトル開始です。





 うん。全く危なさを感じられない。


 いつもの大型犬サイズよりも、もう少し大きくなったあんこが避けて、爪の一撃、離脱を繰り返してる。
 天使の様に舞い、天使の様に刺している。

 近接の練習なのだろう。90階層レベルのモンスターの攻撃を完璧に見切って掠らせもしない。


 お、爪を氷魔法で伸ばして切り裂いた!

 ドロップ品の槍を咥えて戻ってきた。華麗な戦いだったね♪お疲れ様と言い、撫でながらピノちゃんの戦いを見守る。




 こちらもまぁ危なげのない戦い。

 幻影で偽ピノちゃんを生み出して撹乱している。
 今度偽あんこと偽ピノちゃんを大量に出して欲しい。


 安全マージンをしっかり取った戦い方をしてるので全くヒヤヒヤしない。

 トドメは幻影の蛇が一斉に噛みついていき、そして燃えだした。


 これもまたえげつない技でごわす。

 ただ偽物だとわかっていても、ピノちゃんが燃えた瞬間ヒヤヒヤしてしまった俺はきっと騙されやすい部類の人間なのだろう。


 終わったよ!とドヤっているので迎えにいき、ドロップを回収し、ピノちゃんを手に乗せてなでなで。



 地獄と冥府のコラボレーションなのであろうダンジョン。その90階層レベルのボスを相手に、実験しながら完勝するウチの子達凄いだろ!と俺がドヤってみる。


 凄かったよと褒めてあげて、下の階に行きご褒美をあげる事に。

 ついでにドロップや宝箱の中身を確認しなくては。



 下の階層へ着き、まったりしながらご褒美を考えた結果、久しぶりにかき氷を作ってあげようと決めた。


 収納からかき氷機を出した途端、目をキラッキラさせながらいい感じの大きさの氷をスタンバったあんこちゃんが突撃してきた。

 すっげぇ可愛かったわ。


 シャリシャリ削ってあげてお気に入りになっていたブルーハ〇イ味を食べさせてあげた。

 ピノちゃんは冷たいのがダメかもしれないけど、ひとくちだけあげてみる事に。

 量は食べれないけど気に入ったみたいで良かった。食べ終わってすぐに俺の体で暖をとりはじめたけど。いつもしてくれていいよ!

 たまに作るからね!


 俺はかき氷を食べてるあんこと、ちょっと体が冷えて俺にべったりなピノちゃんを見て幸せを感じながら、ドロップ品と宝箱を確認する事にした。

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