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館の用心棒
しおりを挟むいらっしゃいませ、御客様
この館の主人《ソウ》で御座います
おや、貴方様は以前いらっしゃった…
ようこそ、またおいでくださいました
え?入口の子達ですか?
あの子達はいわば用心棒です
時折ですが
うちの子を欲しいと無理に来る御客様もいますし…
ドタドタッ…ガシャン…
嗚呼…御客様、申し訳ありませんが…
あちらで少々お待ち頂き下さいませ
全く…うちの子に傷でもついたら…
~~~
どうやら二階で“何か”あったようだ
ブツブツと小言を言いながら
店主は入口に行き、用心棒に声をかけた
「お前達、仕事だよ」
『『…はい、御主人』』
少し間を空けて返事を返し
店主の後ろを二人の用心棒が歩いて行く
一人は髪が長く、スラリとしている
腰には日本刀が装備されていた
だが、あまり強そうには見えない
もう一人は短髪でオールバックのような髪型をしている
よく見ると頬に傷跡がある
こちらは強そうに見えた
「申し訳御座いません、御客様…少々時間をとらせて頂きます」
そう言って、店主は二階へと行ってしまった
「…~~~?」
「~~~!~~!?」
二階から店主と客の声が聞こえた
もめているようだ
ガタタッ、ドタンッ…
…おいおい、大丈夫なのか?
「…~?~~~~」
「~~~!~~~~~~!!」
物凄い言い争っているが…
少々心配になってきた
「~御客…~…お待ち……~って」
「五月蝿い!~~~だ!~~!!」
…止めに行った方がいいのか?
そう思って腰を浮かせた
が…どうやらその必要が無くなったようだ
「なんだ…!~~やめ、~~~!?」
ゴシャッ……
何か鈍い音が聞こえた…
ギシッ…ギシッ…
そして、店主が涼しい顔でこちらに来た
「御客様、御待たせ致しました…」
「あの……大丈夫、でしたか?」
「なんのことです?」
「その……凄い音が聞こえたので…」
「嗚呼、御心配御掛けしましたね…大丈夫ですよ」
ニッコリと僕に微笑みかける店主の背後には
頭から血を流した男を担いでいる用心棒が見えた
「彼等はとても優秀ですから…先程の御客様は出禁にするつもりで御座います」
「そう…ですか…」
~~~
御客様、大丈夫ですか?
顔色が優れないようで…
え?先程の御客様は生きているのか?
ええ、勿論…生きておりますよ
どうやら酒に酔って暴れていたようで…
酔いが覚めたらその分、御支払して頂きますので…
では御決まりになりましたか?
おや、以前と同じ子を…
御案内します
どうぞ、夢の時間を…
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