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……気色悪りぃ…ッ!
ときどきゴツゴツした指が会陰にも触れてくる。
このままだと……アソコを嬲られるのは時間の問題だ。ヴィフレアにだってまだ触らせたことないのに!
嫌悪感に身震いする。悔しさに溢れる涙。霞む視界。
――あッ! アナルにゴツゴツした指が触れた……ような気がした。
――クソッ! モンスターに犯られたくない!!
戦慄く身体に任せて助けを求め無意識に叫んでいた。
「ヴィ、ヴィフレアァァーッ!」
瞬間、ぶわっと強風が吹き僕の上に乗っていた三つ目爺が吹き飛ばされた。
「風芽!」
ヴィフレアの声がして周囲を見渡すけど姿は見えない。
「風芽、無事か!? 私はここだ」
頭上から声がする!? 見上げると、僕や三つ目爺のずっと上、宙に浮いた雲にヴィフレアが仁王立ちしてのっていた。
「ヴィフレア!? 空飛べるの!?」
こんな状態だというのに素っ頓狂な声をあげて訊いていた。
「ああ。魔法で雲を作れば飛べる。……どうやら無事なようだな」と微笑むとすぐに、
「貴様、一度ならず二度までも! 汚らわしい淫獣め!」
長髪をなびかせたヴィフレアが美しい顔を歪め怒気を含んだ声で凄む。
……三つ目爺って『淫獣』だったんだ。『ビースト』ってそういう意味か。確かに性欲旺盛なのを獣って比喩する事もあるにはあるけど。だから、『喰う』の意味がソッチだったんだ。
こんな状況下ではあるけれど妙に合点した。
吹き飛ばされた三つ目爺は尻もちをついた格好のまま、
「昔から美味しそうな人間を見つけたら追ってしまう性質でのう。ふぉっふぉっ」
……それを人間界ではストーカーという。
ヴィフレアは片眉をつり上げ冷淡な眼差しを淫獣に向ける。
「ほう? 笑える余裕があるか」
「年寄り虐めをするでないわい。やれやれ全く最近の若者ときたら……」
白髭を軽くいじりながら大げさに肩を竦め溜め息を吐く。
「言い残す事はそれだけか?」
再びぶわっと吹いた風が木々を揺らす。ヴィフレアが前方へ伸ばした右腕の掌から風を発生させている……とわかったのは右掌の周りを複数の葉がぐるぐると回っているからだ。風は勢いを増した。ヴィフレアの綺麗な金髪が日の光に当たり輝きを増している。下にいる僕達のところにも風が届き近くの木々の根が抜かれそうになっている。小石も土も舞い始め目を開けておくのがつらく目を細める。
ヴィフレアの様子を見た三つ目爺が「ヒッ」と短く悲鳴を上げて懇願する。
「わ、わ、儂が悪かった。大人しく引き下がるから攻撃するのはやめるのじゃ」
「なら、去れ!」ヴィフレアの掌の風が弱まっていく。
それに気付いた三つ目爺は突然、素早く立ち上がり僕めがけて飛びかかって来た。
「去るならコイツも一緒に連れてくわい!」
「わあッ」
鋭い爪が顔面に近付く。
……ダメだ、避けられない――!
瞬間視界を奪われる。「……ぅぐッ」と耳もとに届く呻き声。香る花の匂い。
僕はヴィフレアの腕の中にいた。彼は振り返りざまに右手をかざし、
「失せろっ」
掌から放たれた風の衝撃波は淫獣を捉え「ぐああああああっ」と絶叫をあげながら三つ目爺は遠くに吹っ飛んでいった。その光景を目で追い呆然としていた僕はヴィフレアの呻き声にハッとして彼を見る。
「大丈夫か? ヴィフレア!」
「大丈夫だ。この程度は掠り傷」
そうは言うけど……見ると、五本の筋が付いた背中は血を滴らせていた。僕めがけて飛びかかって来た三つ目爺に引っかかれたんだろう。
ときどきゴツゴツした指が会陰にも触れてくる。
このままだと……アソコを嬲られるのは時間の問題だ。ヴィフレアにだってまだ触らせたことないのに!
嫌悪感に身震いする。悔しさに溢れる涙。霞む視界。
――あッ! アナルにゴツゴツした指が触れた……ような気がした。
――クソッ! モンスターに犯られたくない!!
戦慄く身体に任せて助けを求め無意識に叫んでいた。
「ヴィ、ヴィフレアァァーッ!」
瞬間、ぶわっと強風が吹き僕の上に乗っていた三つ目爺が吹き飛ばされた。
「風芽!」
ヴィフレアの声がして周囲を見渡すけど姿は見えない。
「風芽、無事か!? 私はここだ」
頭上から声がする!? 見上げると、僕や三つ目爺のずっと上、宙に浮いた雲にヴィフレアが仁王立ちしてのっていた。
「ヴィフレア!? 空飛べるの!?」
こんな状態だというのに素っ頓狂な声をあげて訊いていた。
「ああ。魔法で雲を作れば飛べる。……どうやら無事なようだな」と微笑むとすぐに、
「貴様、一度ならず二度までも! 汚らわしい淫獣め!」
長髪をなびかせたヴィフレアが美しい顔を歪め怒気を含んだ声で凄む。
……三つ目爺って『淫獣』だったんだ。『ビースト』ってそういう意味か。確かに性欲旺盛なのを獣って比喩する事もあるにはあるけど。だから、『喰う』の意味がソッチだったんだ。
こんな状況下ではあるけれど妙に合点した。
吹き飛ばされた三つ目爺は尻もちをついた格好のまま、
「昔から美味しそうな人間を見つけたら追ってしまう性質でのう。ふぉっふぉっ」
……それを人間界ではストーカーという。
ヴィフレアは片眉をつり上げ冷淡な眼差しを淫獣に向ける。
「ほう? 笑える余裕があるか」
「年寄り虐めをするでないわい。やれやれ全く最近の若者ときたら……」
白髭を軽くいじりながら大げさに肩を竦め溜め息を吐く。
「言い残す事はそれだけか?」
再びぶわっと吹いた風が木々を揺らす。ヴィフレアが前方へ伸ばした右腕の掌から風を発生させている……とわかったのは右掌の周りを複数の葉がぐるぐると回っているからだ。風は勢いを増した。ヴィフレアの綺麗な金髪が日の光に当たり輝きを増している。下にいる僕達のところにも風が届き近くの木々の根が抜かれそうになっている。小石も土も舞い始め目を開けておくのがつらく目を細める。
ヴィフレアの様子を見た三つ目爺が「ヒッ」と短く悲鳴を上げて懇願する。
「わ、わ、儂が悪かった。大人しく引き下がるから攻撃するのはやめるのじゃ」
「なら、去れ!」ヴィフレアの掌の風が弱まっていく。
それに気付いた三つ目爺は突然、素早く立ち上がり僕めがけて飛びかかって来た。
「去るならコイツも一緒に連れてくわい!」
「わあッ」
鋭い爪が顔面に近付く。
……ダメだ、避けられない――!
瞬間視界を奪われる。「……ぅぐッ」と耳もとに届く呻き声。香る花の匂い。
僕はヴィフレアの腕の中にいた。彼は振り返りざまに右手をかざし、
「失せろっ」
掌から放たれた風の衝撃波は淫獣を捉え「ぐああああああっ」と絶叫をあげながら三つ目爺は遠くに吹っ飛んでいった。その光景を目で追い呆然としていた僕はヴィフレアの呻き声にハッとして彼を見る。
「大丈夫か? ヴィフレア!」
「大丈夫だ。この程度は掠り傷」
そうは言うけど……見ると、五本の筋が付いた背中は血を滴らせていた。僕めがけて飛びかかって来た三つ目爺に引っかかれたんだろう。
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