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――『風魔法が強くなったのはあの頃からだったように思う』
ラブラブ生活……というのは案外難しい。
実はヴィフレアに『ヴィフレアの事は好きだけど異世界に住むのは難しい』と言った。
さすがに社会人ともなると”好きな人となら何処へでも”という楽観的な考えが難しくなる。
『僕は今回、フィンランドには旅行で来ただけで仕事を無責任に放り出せない』正直に言うと、そのもっともな理由にヴィフレアは苦笑しつつ『それでは私が風芽の住んでいる所へ行こう』と言ってくれた。
現在、ヴィフレアは日本にいる。
彼は異世界とこちらの空間を行き来できるから僕のようにビザやらなんやらは使わない。それを聞いた時、思わず「なんとかドアみたいでいいなあ」と言った。
「はて、日本には『ゲートを開く』事ができる人間がいるのだろうか?」と呟く彼に僕は「アニメの話だよっ」と笑って答えた。
そんなヴィフレアを『温泉』に連れて行く事にした。遠路? はるばる日本に来てくれたヴィフレアに日本の癒しの代表格、温泉を味わってもらおうと考えたからだ。日本は温泉の多い国で源泉数が三万本近くあるという。「日本人は古くから温泉文化を育んでいる」と伝えたら、昔そういう文化を耳にはした事はあったが実際に経験した覚えはないらしい。「フィンランドは温泉ではなくサウナ文化だったから」と言って温泉文化に興味を持ったようだ。
特に『温かい泉に浸かる』というのに興味を持ったみたい。ヴィフレアによれば「エアリ族の住処では泉とか湖などで水浴びはあるが泉なのに温かい? そういう湯に浸かるのは興味をそそられる」とのこと。こんなに興味を持ってくれる温泉に案内しない手はない。ヴィフレアと温泉旅行なんて嬉しい。僕はなんやかんやで旅行好きなのかもしれない。
「車は知っているが実際に乗ったのは初めてかも知れない」
今、僕はレンタカーを運転中だ。ヴィフレアは助手席に座っている。
「ちょっとヴィフレア、シートベルト外そうとしないで」
「ふむ。いくら風芽の頼みとはいえ、これはなかなか。人間は窮屈だな」
助手席に乗る時に『乗車中は必要だから』と、シートベルトを締めさせた。それがきつくて仕方がないみたいだ。
「ごめんけど、我慢して。ヴィフレアを守るためだから」
ヴィフレアが目的地まで『雲に乗って行こう』と提案してくれたが『筋斗雲じゃないんだから』とまたアニメの話をして却下した。せっかく温泉に行くんだからその道中も地上目線から楽しませてあげたい。郊外の温泉旅館を予約したため道中は車窓から見える日本の街並みとか田んぼとか、一般道を外れたあたりからは、日本の緑を見せてあげようとおもった。
「それは凄い発明品なんだよ、いざという時は命を守ってくれるたいせつな物なんだ。ってか、フィンランドにも車があるから知っているんじゃあ?」
「車は知っているが車内に入った覚えはないからこのベルトがよくわからない」
「ヴィフレアって何でも知ってそうなのに意外と知らない事あるんだね……」
「教科書的知識はある。が、直接関わった事がないものの中には当然詳細を知らない事もある。お前もそうだろう?」
「うん、まあ……」
ラブラブ生活……というのは案外難しい。
実はヴィフレアに『ヴィフレアの事は好きだけど異世界に住むのは難しい』と言った。
さすがに社会人ともなると”好きな人となら何処へでも”という楽観的な考えが難しくなる。
『僕は今回、フィンランドには旅行で来ただけで仕事を無責任に放り出せない』正直に言うと、そのもっともな理由にヴィフレアは苦笑しつつ『それでは私が風芽の住んでいる所へ行こう』と言ってくれた。
現在、ヴィフレアは日本にいる。
彼は異世界とこちらの空間を行き来できるから僕のようにビザやらなんやらは使わない。それを聞いた時、思わず「なんとかドアみたいでいいなあ」と言った。
「はて、日本には『ゲートを開く』事ができる人間がいるのだろうか?」と呟く彼に僕は「アニメの話だよっ」と笑って答えた。
そんなヴィフレアを『温泉』に連れて行く事にした。遠路? はるばる日本に来てくれたヴィフレアに日本の癒しの代表格、温泉を味わってもらおうと考えたからだ。日本は温泉の多い国で源泉数が三万本近くあるという。「日本人は古くから温泉文化を育んでいる」と伝えたら、昔そういう文化を耳にはした事はあったが実際に経験した覚えはないらしい。「フィンランドは温泉ではなくサウナ文化だったから」と言って温泉文化に興味を持ったようだ。
特に『温かい泉に浸かる』というのに興味を持ったみたい。ヴィフレアによれば「エアリ族の住処では泉とか湖などで水浴びはあるが泉なのに温かい? そういう湯に浸かるのは興味をそそられる」とのこと。こんなに興味を持ってくれる温泉に案内しない手はない。ヴィフレアと温泉旅行なんて嬉しい。僕はなんやかんやで旅行好きなのかもしれない。
「車は知っているが実際に乗ったのは初めてかも知れない」
今、僕はレンタカーを運転中だ。ヴィフレアは助手席に座っている。
「ちょっとヴィフレア、シートベルト外そうとしないで」
「ふむ。いくら風芽の頼みとはいえ、これはなかなか。人間は窮屈だな」
助手席に乗る時に『乗車中は必要だから』と、シートベルトを締めさせた。それがきつくて仕方がないみたいだ。
「ごめんけど、我慢して。ヴィフレアを守るためだから」
ヴィフレアが目的地まで『雲に乗って行こう』と提案してくれたが『筋斗雲じゃないんだから』とまたアニメの話をして却下した。せっかく温泉に行くんだからその道中も地上目線から楽しませてあげたい。郊外の温泉旅館を予約したため道中は車窓から見える日本の街並みとか田んぼとか、一般道を外れたあたりからは、日本の緑を見せてあげようとおもった。
「それは凄い発明品なんだよ、いざという時は命を守ってくれるたいせつな物なんだ。ってか、フィンランドにも車があるから知っているんじゃあ?」
「車は知っているが車内に入った覚えはないからこのベルトがよくわからない」
「ヴィフレアって何でも知ってそうなのに意外と知らない事あるんだね……」
「教科書的知識はある。が、直接関わった事がないものの中には当然詳細を知らない事もある。お前もそうだろう?」
「うん、まあ……」
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