56 / 64
第2章
その5 エーリクはバカだ
しおりを挟む
5
エーリク・フィンデンボルグ・トリグバセン。
こいつはアホだ。
なぜかと言えば。
今だって出身を「ハイエルフ」だなんて、この世界に居もしない架空の部族にしておいて、名前はフルネームで本名あかしてるとか、ありえないだろ。
おれは不機嫌を声にあらわす。
「ハイエルフ? そんな種族いたんだ」
前世で読んだファンタジー小説やRPGになら、居たけど。
「そうだよ、あまり知られてないかな。北方の森林地帯に、外界との接触をほとんどしないで住んできたし、人口もさほど多くはないからね。その点では、極地に近い土地にいるガルガンド氏族も似たようなものだ。彼らはエルレーンと公には国交していない。そのガルガンドから留学生が来たと、早速、校内で噂になっているよ」
「だから確かめに? 見物に来たってわけか?」
相変わらずの噂、いやゴシップ好きのエーリク。
客観的にみればイケメンだ。
プラチナブロンドに青い目で色白、長身で。楽しげな笑みを浮かべていなければ冷たい印象さえ与えかねない整った美貌なのである。
しかしこいつ、本国を留守にしてもよかったっけ?
「ハイエルフってのも大変そうだな。エルレーン公国に留学するなんて、家族を説得しなきゃいけなかったんじゃないか?」
ものすご~く遠回しに聞いてみる。
エーリクは氏族長の身内だ。なのに本国を出るなんて。
ガルガンド氏族長国連合は、極北近くに位置する、小さな氏族長の集まりからなっている国だ。エーリクみたいな明るいブロンドに青い目とか、白い髪で赤い目とか、茶髪に緑の目や、果てはスノッリ・ストゥルルソンみたいな黒髪で黒目の人間まで、渾然一体となっている連合国だ。それぞれの氏族国は互いに状況を探り合いつつ、いざ外敵など来ようものなら一丸となって共闘することも辞さない。
戦士の一族なので、おれの育った『欠けた月』の村とも、相性はよかった。
毎年のようにアティカ村から若者が出稼ぎに行っているのも道理なのだ。
さて、エーリクどうする?
見物人が集まってくるぞ。
ここは食堂で、夕食にありつこうとやってきた数十人の生徒が聞き耳を立てている。
だいいち、このテーブルにはおれの、なりたてのルームメイト、ブラッドとモルガンの二人も同席しているのだ。
「そこは大丈夫だったよ。失恋の傷心旅行に出たいと言ったら、二つ下の妹が、すっごい同情してくれてね」
エーリクの妹、ティーレは、ガルガンド氏族長連合の一つ、フィンデンボルグ氏族の長である。
氏族長たちの間でも、非常に評判が良い。……ガルガンドの価値観では。力こそ全て、すなわち正義だからね! つまりティーレはエーリクより強いのだ。
「初耳です!」
食いついたのはブラッド。
「おれも初めて聞いた! 振られたのか!? 相手はどんな!」
モルガンも食いつき激しい。
さすが、息が合う親友同士である。
「えーと、そんなこと口にしていいのかい?」
一応、尋ねておく。
エーリクの表情から推測するに、間違いなく、誰かに言いたくてたまらない。
「故郷で、生まれたときに決められた許婚がいたんですよ。彼女は、とても美しく、女神のように慈愛深く、そして強い人でした。ですが儚げな美貌でもあって。伝承の、恋仇に殺されてなお、蝶になって転生した少女のごとく」
それ、前世のアイルランド伝承だよね?
エーリクも地球からの転生者『先祖還り』なのである。しかし妹のティーレはそうではないようだったな。
いつの間にか周囲に学生達が集まって来ていた。
衆目を集めながらエーリクは許婚の女性の美しさについて、とうとうと語り続ける。
さながら吟遊詩人である。
「で、どうなったの」
エーリクが息継ぎをしたとき、初めて聞く少女の声が、先をうながした。
振り返って見ると、ちょっと気の強そうな美少女と、彼女を見守るように側に居る、そっくりな少年……先ほどまで奥のテーブルにいた、第一期生だとブラッドが教えてくれたルース・デ・ルナルとエルネスト、赤毛に緑の目をした双子がいた。
彼らも、エーリクの話を聞きに近寄ってきていたのだった。
「あなた、これまでは自分のことなんて話していなかったわ。どういう風の吹き回しか知らないけど、吟遊詩人の語る恋物語みたいで面白いわよ」
「ルース、失礼だよ。彼は僕らより目上の人なんだから」
「これはこれは、ルースお嬢さま。興味を持っていただけるとは光栄ですね」
エーリクは余裕の笑みで答える。
「では、続けましょう。悲しい恋の終焉を。わたしは彼女を恋しく思っていたのですが、彼女からは、思われていなかったのです」
「温度差があったんだ?」
ルースは不敵に笑った。
そんな挑戦的な微笑みをする必要、ないだろうに。気の強さがうかがえる。
しかしエーリクは、聴衆に囲まれることに慣れているふうに、ゆったりと微笑み。
「まさに温度差でしたね。彼女のほうは、わたしを幼なじみにしか思っていなかった。結婚したいと願っていたのは、わたしだけだった。そして、彼女は。新しく外国からやってきて、彼女の父親に仕えた青年に、心奪われてしまったのです!」
「えー!」
「気の毒に」
女生徒たちの声には同情が籠もっていた。
「ところで我々ハイエルフ族には、慣習がありましてね。契約を結び直したいと思われる事態が持ち上がったときには、腕で。剣を交えて決めるのです。どちらの主張が認められるべきかを」
「え、戦ったの?」
「さようです」
エーリクは声を落とした。
「私は彼女に決闘をしかけられ……いさぎよく敗れました。それは、恋しい人を傷つけるなど、とうてい、できなかったからなのです」
うまいこと逃げたな。
懸命に戦おうとしたものの、完膚なきまでにボロ負けだったと、おれはスノッリの親父から聞いてる。
「そして彼女は、我が女神は。新しく現れた、彼女の思い人にも決闘を申し込み……勝利して、夫と成したのです」
「え?」
抜けた声をあげたのはモルガンだった。
「あんたの元許婚が勝った? エーリクとも、新しくやってきたっていう誰かさんとも、両方と戦って」
「はい。実は、相手方のほうも最初は状況に戸惑っていまして。私同様、彼女にたたき伏せられて負けたのです」
エーリクは肩をすくめた。
もう、吟遊詩人のふりはやめたのか。素で話している。
おれは、ものすごく居心地が悪い。
というのはこの話、おれの兄リサスと嫁、エンヤのことなのである。
リサス兄は出稼ぎ先のガルガンドで、スノッリ・ストゥルルソン氏族長の一人娘エンヤに一目惚れされ、一方的に決闘を申し込まれて負けた。
そのために婿入りすることになったのだった。
エーリク、根に持ってる? うちのアニキがすみません、というべきか?
でも、リサス兄も、もしかしたら被害者なのでは。
結婚から数年経って、おれはエンヤさんに会った。
そういう決闘とか申し込んで男を倒すなんて意外に思えた、ほっそりとして優しげな女性だったなあ。酒に強くて快活なのはスノッリにそっくりだったけど。
夫婦仲はいたって良好みたいだった。
しかしながら嫁に倒されて負けて結婚したわけだよ。
実力は妻より下だと、ガルガンドでは全員が周知しているのである。
恥ずかしいよな……。
リサス兄はメンタル強いから、どんな噂を立てられても、飄々としていた。
そこを更にスノッリが気に入り、氏族の総領にと取り立てた。
その兄のリサスの伝手でガルガンドに就職した弟のおれまで養子にして身元保証をしてくれたのである。ガルガンドには返せないくらい恩義がある。
「そして私、エーリクは、故国を離れ、ここエルレーン公国首都で開かれた学院の噂を聞きつけ、懇意にしていた『聖堂本家』の司祭シャンティ殿を通じて、留学を願い出て許可されたのですよ。おかげで、今は心穏やかに過ごしています」
やっと終わった。
しかし。
モルガン君、鋭いな。
この国に何かを調べに来た人間がいるとしたら、それは、おれ、リトルホークじゃない。エーリク・フィンデンボルグ・トリグバセンに違いないのだ。
何しろ本物の氏族長の兄なんだから。
しかもガルガンドの氏族ではなく架空の部族名「ハイエルフ」ということにして。
きなくさいったら、ないね。
そして、もう一つ。
こいつとは、スノッリ・ストゥルルソンが開催した氏族長会議のときに出会って酒など飲み交わした結果、腹を割って話し合ったことがあるのだ。
エーリクは打ち明けた。
彼は22世紀の地球からの転生者であり、ここは自分がかつて熱心にやり込んでいた、バーチャルゲームの世界にそっくりだと、衝撃の告白をしたのだった。
……うそだろ?
エーリク・フィンデンボルグ・トリグバセン。
こいつはアホだ。
なぜかと言えば。
今だって出身を「ハイエルフ」だなんて、この世界に居もしない架空の部族にしておいて、名前はフルネームで本名あかしてるとか、ありえないだろ。
おれは不機嫌を声にあらわす。
「ハイエルフ? そんな種族いたんだ」
前世で読んだファンタジー小説やRPGになら、居たけど。
「そうだよ、あまり知られてないかな。北方の森林地帯に、外界との接触をほとんどしないで住んできたし、人口もさほど多くはないからね。その点では、極地に近い土地にいるガルガンド氏族も似たようなものだ。彼らはエルレーンと公には国交していない。そのガルガンドから留学生が来たと、早速、校内で噂になっているよ」
「だから確かめに? 見物に来たってわけか?」
相変わらずの噂、いやゴシップ好きのエーリク。
客観的にみればイケメンだ。
プラチナブロンドに青い目で色白、長身で。楽しげな笑みを浮かべていなければ冷たい印象さえ与えかねない整った美貌なのである。
しかしこいつ、本国を留守にしてもよかったっけ?
「ハイエルフってのも大変そうだな。エルレーン公国に留学するなんて、家族を説得しなきゃいけなかったんじゃないか?」
ものすご~く遠回しに聞いてみる。
エーリクは氏族長の身内だ。なのに本国を出るなんて。
ガルガンド氏族長国連合は、極北近くに位置する、小さな氏族長の集まりからなっている国だ。エーリクみたいな明るいブロンドに青い目とか、白い髪で赤い目とか、茶髪に緑の目や、果てはスノッリ・ストゥルルソンみたいな黒髪で黒目の人間まで、渾然一体となっている連合国だ。それぞれの氏族国は互いに状況を探り合いつつ、いざ外敵など来ようものなら一丸となって共闘することも辞さない。
戦士の一族なので、おれの育った『欠けた月』の村とも、相性はよかった。
毎年のようにアティカ村から若者が出稼ぎに行っているのも道理なのだ。
さて、エーリクどうする?
見物人が集まってくるぞ。
ここは食堂で、夕食にありつこうとやってきた数十人の生徒が聞き耳を立てている。
だいいち、このテーブルにはおれの、なりたてのルームメイト、ブラッドとモルガンの二人も同席しているのだ。
「そこは大丈夫だったよ。失恋の傷心旅行に出たいと言ったら、二つ下の妹が、すっごい同情してくれてね」
エーリクの妹、ティーレは、ガルガンド氏族長連合の一つ、フィンデンボルグ氏族の長である。
氏族長たちの間でも、非常に評判が良い。……ガルガンドの価値観では。力こそ全て、すなわち正義だからね! つまりティーレはエーリクより強いのだ。
「初耳です!」
食いついたのはブラッド。
「おれも初めて聞いた! 振られたのか!? 相手はどんな!」
モルガンも食いつき激しい。
さすが、息が合う親友同士である。
「えーと、そんなこと口にしていいのかい?」
一応、尋ねておく。
エーリクの表情から推測するに、間違いなく、誰かに言いたくてたまらない。
「故郷で、生まれたときに決められた許婚がいたんですよ。彼女は、とても美しく、女神のように慈愛深く、そして強い人でした。ですが儚げな美貌でもあって。伝承の、恋仇に殺されてなお、蝶になって転生した少女のごとく」
それ、前世のアイルランド伝承だよね?
エーリクも地球からの転生者『先祖還り』なのである。しかし妹のティーレはそうではないようだったな。
いつの間にか周囲に学生達が集まって来ていた。
衆目を集めながらエーリクは許婚の女性の美しさについて、とうとうと語り続ける。
さながら吟遊詩人である。
「で、どうなったの」
エーリクが息継ぎをしたとき、初めて聞く少女の声が、先をうながした。
振り返って見ると、ちょっと気の強そうな美少女と、彼女を見守るように側に居る、そっくりな少年……先ほどまで奥のテーブルにいた、第一期生だとブラッドが教えてくれたルース・デ・ルナルとエルネスト、赤毛に緑の目をした双子がいた。
彼らも、エーリクの話を聞きに近寄ってきていたのだった。
「あなた、これまでは自分のことなんて話していなかったわ。どういう風の吹き回しか知らないけど、吟遊詩人の語る恋物語みたいで面白いわよ」
「ルース、失礼だよ。彼は僕らより目上の人なんだから」
「これはこれは、ルースお嬢さま。興味を持っていただけるとは光栄ですね」
エーリクは余裕の笑みで答える。
「では、続けましょう。悲しい恋の終焉を。わたしは彼女を恋しく思っていたのですが、彼女からは、思われていなかったのです」
「温度差があったんだ?」
ルースは不敵に笑った。
そんな挑戦的な微笑みをする必要、ないだろうに。気の強さがうかがえる。
しかしエーリクは、聴衆に囲まれることに慣れているふうに、ゆったりと微笑み。
「まさに温度差でしたね。彼女のほうは、わたしを幼なじみにしか思っていなかった。結婚したいと願っていたのは、わたしだけだった。そして、彼女は。新しく外国からやってきて、彼女の父親に仕えた青年に、心奪われてしまったのです!」
「えー!」
「気の毒に」
女生徒たちの声には同情が籠もっていた。
「ところで我々ハイエルフ族には、慣習がありましてね。契約を結び直したいと思われる事態が持ち上がったときには、腕で。剣を交えて決めるのです。どちらの主張が認められるべきかを」
「え、戦ったの?」
「さようです」
エーリクは声を落とした。
「私は彼女に決闘をしかけられ……いさぎよく敗れました。それは、恋しい人を傷つけるなど、とうてい、できなかったからなのです」
うまいこと逃げたな。
懸命に戦おうとしたものの、完膚なきまでにボロ負けだったと、おれはスノッリの親父から聞いてる。
「そして彼女は、我が女神は。新しく現れた、彼女の思い人にも決闘を申し込み……勝利して、夫と成したのです」
「え?」
抜けた声をあげたのはモルガンだった。
「あんたの元許婚が勝った? エーリクとも、新しくやってきたっていう誰かさんとも、両方と戦って」
「はい。実は、相手方のほうも最初は状況に戸惑っていまして。私同様、彼女にたたき伏せられて負けたのです」
エーリクは肩をすくめた。
もう、吟遊詩人のふりはやめたのか。素で話している。
おれは、ものすごく居心地が悪い。
というのはこの話、おれの兄リサスと嫁、エンヤのことなのである。
リサス兄は出稼ぎ先のガルガンドで、スノッリ・ストゥルルソン氏族長の一人娘エンヤに一目惚れされ、一方的に決闘を申し込まれて負けた。
そのために婿入りすることになったのだった。
エーリク、根に持ってる? うちのアニキがすみません、というべきか?
でも、リサス兄も、もしかしたら被害者なのでは。
結婚から数年経って、おれはエンヤさんに会った。
そういう決闘とか申し込んで男を倒すなんて意外に思えた、ほっそりとして優しげな女性だったなあ。酒に強くて快活なのはスノッリにそっくりだったけど。
夫婦仲はいたって良好みたいだった。
しかしながら嫁に倒されて負けて結婚したわけだよ。
実力は妻より下だと、ガルガンドでは全員が周知しているのである。
恥ずかしいよな……。
リサス兄はメンタル強いから、どんな噂を立てられても、飄々としていた。
そこを更にスノッリが気に入り、氏族の総領にと取り立てた。
その兄のリサスの伝手でガルガンドに就職した弟のおれまで養子にして身元保証をしてくれたのである。ガルガンドには返せないくらい恩義がある。
「そして私、エーリクは、故国を離れ、ここエルレーン公国首都で開かれた学院の噂を聞きつけ、懇意にしていた『聖堂本家』の司祭シャンティ殿を通じて、留学を願い出て許可されたのですよ。おかげで、今は心穏やかに過ごしています」
やっと終わった。
しかし。
モルガン君、鋭いな。
この国に何かを調べに来た人間がいるとしたら、それは、おれ、リトルホークじゃない。エーリク・フィンデンボルグ・トリグバセンに違いないのだ。
何しろ本物の氏族長の兄なんだから。
しかもガルガンドの氏族ではなく架空の部族名「ハイエルフ」ということにして。
きなくさいったら、ないね。
そして、もう一つ。
こいつとは、スノッリ・ストゥルルソンが開催した氏族長会議のときに出会って酒など飲み交わした結果、腹を割って話し合ったことがあるのだ。
エーリクは打ち明けた。
彼は22世紀の地球からの転生者であり、ここは自分がかつて熱心にやり込んでいた、バーチャルゲームの世界にそっくりだと、衝撃の告白をしたのだった。
……うそだろ?
0
あなたにおすすめの小説
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ヒロイン? 玉の輿? 興味ありませんわ! お嬢様はお仕事がしたい様です。
彩世幻夜
ファンタジー
「働きもせずぐうたら三昧なんてつまんないわ!」
お嬢様はご不満の様です。
海に面した豊かな国。その港から船で一泊二日の距離にある少々大きな離島を領地に持つとある伯爵家。
名前こそ辺境伯だが、両親も現当主の祖父母夫妻も王都から戻って来ない。
使用人と領民しか居ない田舎の島ですくすく育った精霊姫に、『玉の輿』と羨まれる様な縁談が持ち込まれるが……。
王道中の王道の俺様王子様と地元民のイケメンと。そして隠された王子と。
乙女ゲームのヒロインとして生まれながら、その役を拒否するお嬢様が選ぶのは果たして誰だ?
※5/4完結しました。
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる