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彼らの夏祭り
彼らの夏祭り④
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「今日は、本当にありがとうございました。何か色々とすみません」
「いいのいいの。わたしたちも楽しかったから気にしないで」
「楓さんの言うとおりだ。僕も若い頃を思い出せて楽しかったよ」
昴が金魚すくいで悔しがったりともちゃんが可愛かったり相変わらず栞が暴走したりともちゃんが可愛かったりと、まあ色々あったが、栞家でのミニ夏祭りも夕方になったのでお開きすることになった。
「それでは、みなさんまたあとで~」
「おう」
「お邪魔しました~」
挨拶も終え、そろそろ家を出ようと思ったのだが……
「昴さん……何でそっちに立ってるの?」
「わたしは、もう少し金魚すくいをしてから帰る」
昴は、まだ金魚すくいをするつもりのようで楓さんの隣に立っている。
「そ、そうか……」
「うん。一匹もすくえてないのに帰れない!」
一応、夜にも夏祭りがあるので金魚すくいは、そっちでやればいい気もするが、楓さんの許可も出たので昴は残ることになった。
「昴さんは、わたしが責任を持って会場まで送るので安心してください!」
栞もそう言ってくれるので、俺と由依だけ一旦家に帰ることになった。
「そう言えば、今日はありがとな」
「ん?なんのこと?」
帰り道の途中で由依にお礼を言ったのだが、よく意味が伝わらなかったらしい。
「ほら、今日ミニ夏祭りを開いてくれただろ?大魔王に頼まれて由依が開いてくれたんじゃないのか?」
「ううん、ミニ夏祭りは、すばるんが言い出したんだよ」
「え!?昴が?」
「うん。先週くらいに、すばるんが飛翔の為に夏祭りをしようって言ってね。そのあとは、栞が家を使えるかもって言ってくれて、みんなで準備してたんだ。昨日も最後の打ち合わせを飛翔くん家でしたんだけどみんな途中で寝ちゃって……」
「なるほど、それで朝あんなことになっていたのか」
「ちょっとびっくりさせちゃったよね」
由依は、そう言って軽く手を合わせてくる。
……確かに、驚いたけど色々と良い経験が出来たので俺的には、とても良かったかな。あと、裸も見れたし……
「飛翔くん、変なこと考えてない?」
「いやいや、全く考えてません」
……怖い怖い。あの、その笑顔めちゃくちゃ怖いんですけど。 裸見ちゃったことは忘れるんで許してください……
「ならいいけど」
「ふぅ、助かった……」
そこからは、いつものようにどうでもいいことを話ながら歩いていた。
「あれ?由依の家こっちだっけ?」
「ううん、違うよ」
「だよな、じゃあ何でこっち来てるの?」
「そ、それは……その……」
由依は、顔を赤くして恥ずかしそうに手をモジモジさせている。……あれ?なにこの反応、ちょっと俺まで恥ずかしくなるんですけど……
「実は、今日の夏祭り大魔王さんとまわる予定だから飛翔くん家に行っとこうと思って」
「ああ、なるほどな。けど、わざわざ俺ん家まで来なくても栞の家の方が会場に近いだろ」
「そうなんだけど、出来るだけ長く一緒にいたいから」
由依は、そう言うとますます顔を赤くしている。
「そ、そうですか……」
「うん!大魔王さんいつも約束忘れたり遅刻したりするからわたしの方から迎えに行かないと!この前だって……」
由依は、変なスイッチが入ったのかのろけ話モードになってしまったようだ。
結局、俺が大魔王と入れ替わるまで由依ののろけ話は続いた。
「いいのいいの。わたしたちも楽しかったから気にしないで」
「楓さんの言うとおりだ。僕も若い頃を思い出せて楽しかったよ」
昴が金魚すくいで悔しがったりともちゃんが可愛かったり相変わらず栞が暴走したりともちゃんが可愛かったりと、まあ色々あったが、栞家でのミニ夏祭りも夕方になったのでお開きすることになった。
「それでは、みなさんまたあとで~」
「おう」
「お邪魔しました~」
挨拶も終え、そろそろ家を出ようと思ったのだが……
「昴さん……何でそっちに立ってるの?」
「わたしは、もう少し金魚すくいをしてから帰る」
昴は、まだ金魚すくいをするつもりのようで楓さんの隣に立っている。
「そ、そうか……」
「うん。一匹もすくえてないのに帰れない!」
一応、夜にも夏祭りがあるので金魚すくいは、そっちでやればいい気もするが、楓さんの許可も出たので昴は残ることになった。
「昴さんは、わたしが責任を持って会場まで送るので安心してください!」
栞もそう言ってくれるので、俺と由依だけ一旦家に帰ることになった。
「そう言えば、今日はありがとな」
「ん?なんのこと?」
帰り道の途中で由依にお礼を言ったのだが、よく意味が伝わらなかったらしい。
「ほら、今日ミニ夏祭りを開いてくれただろ?大魔王に頼まれて由依が開いてくれたんじゃないのか?」
「ううん、ミニ夏祭りは、すばるんが言い出したんだよ」
「え!?昴が?」
「うん。先週くらいに、すばるんが飛翔の為に夏祭りをしようって言ってね。そのあとは、栞が家を使えるかもって言ってくれて、みんなで準備してたんだ。昨日も最後の打ち合わせを飛翔くん家でしたんだけどみんな途中で寝ちゃって……」
「なるほど、それで朝あんなことになっていたのか」
「ちょっとびっくりさせちゃったよね」
由依は、そう言って軽く手を合わせてくる。
……確かに、驚いたけど色々と良い経験が出来たので俺的には、とても良かったかな。あと、裸も見れたし……
「飛翔くん、変なこと考えてない?」
「いやいや、全く考えてません」
……怖い怖い。あの、その笑顔めちゃくちゃ怖いんですけど。 裸見ちゃったことは忘れるんで許してください……
「ならいいけど」
「ふぅ、助かった……」
そこからは、いつものようにどうでもいいことを話ながら歩いていた。
「あれ?由依の家こっちだっけ?」
「ううん、違うよ」
「だよな、じゃあ何でこっち来てるの?」
「そ、それは……その……」
由依は、顔を赤くして恥ずかしそうに手をモジモジさせている。……あれ?なにこの反応、ちょっと俺まで恥ずかしくなるんですけど……
「実は、今日の夏祭り大魔王さんとまわる予定だから飛翔くん家に行っとこうと思って」
「ああ、なるほどな。けど、わざわざ俺ん家まで来なくても栞の家の方が会場に近いだろ」
「そうなんだけど、出来るだけ長く一緒にいたいから」
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「そ、そうですか……」
「うん!大魔王さんいつも約束忘れたり遅刻したりするからわたしの方から迎えに行かないと!この前だって……」
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