死霊使いと精霊姫

五月七日 外

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ルベール国

ルベール国③

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「下手すぎ」
「けっこう上手くいったと思ったのに……」
 ましろはせつなに生霊術 スピナリーを教えてもらいながら井戸の修理をしていた。
「一つ一つの石の純度も低いし大きさもバラバラ……」
 せつなは簡単なことのように言うが全く同じ大きさで生成することは石でもかなりの技術を必要とする。さらに、石の純度も高くするとなると難易度はぐ~んっと上がる。
「よし!もう一回!」
 ましろは気合いを入れ直してもう一度生成する。
「その調子……」
「…………」
「まって!」
「わっ!」
 せつなが急に声を出したので生成してた石が壊れてしまった。
「どうしたんだよ急に声なんて出して……お陰で石壊れちゃったよ……」
「……今井戸の中に何かがいた……気がしたの……」
「井戸の中って地下だろ?何もいないと思うけど」
 ましろは一応井戸の底の方に明かりを当ててみるが特に何も変わったところはない。
「ごめんなさい……気のせいだったみたい、続けましょう」
「お、おう」 
 少しアクシデント?もあったがそのあとは順調に井戸の修理を終えたましろだった。


「今日も休みかよ!」
「ふざけてる……」
 ましろたちは井戸の修理を終えて、とある団子屋の前にやって来ていたのだが今日も「本日休店」の看板が建てられていた。
「こんな店……無くなってしまえばいい」
「まてまて!それはダメだろ!」
 せつなが店を壊そうとしたので慌ててましろはそれを止めていた。

「お前ら組織は娘だけじゃなく店までも俺から奪う気か?」
 ましろがせつなを止めていると後ろから声をかけられた。
「いえ、俺たちは団子を食べに来ただけなんですけど……」
「あなたが店主?わたしをこんなに待たせるなんていい度胸ね。丁度いいわ、店と一緒に消えなさ……」
「とりあえず!お話を聞かせてください!もしかしたらその組織についてわかるかもしれません!」 
 せつなが状況をややこしくする発言をしかけていたのでましろは慌ててそう切り出した。
「お前ら、組織にしては馬鹿そうだもんな……よし!取り合えず中に入りな」

 こうして、ましろたちはいつも開いていない団子屋の店主の話を聞くことになった。
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