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二話 『翌日なんですけど……』
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――翌朝、再度魔王の元に向かうために村の広場に集まるが、エルダーの姿はなかった。
「エルダ―は漢らしい奴だったから、もう姿を現さないかもな」
「……そうだな。俺と違って硬派なおっさんだったから、相手がか弱そうな女の子なら手を出さないぜ」
乗り気でない俺とファスキンを尻目にナーチャは口を開く。
「あんたたち、まだそんなこと言っているの。魔王と世界の平和、どちらが大事なの?」
ナーチャの言っていることは正論だけど、ハムスター退治して勝ち誇るとか、俺にはできないよ。
それにあの子なら、話せばわかるんじゃないかなぁ~。
「返事は!」
『はい!』
「キィィィー」
なんで俺とファスキンだけ廊下に立たされてるみたくなってんの?
バックは奇声上げてるけど、あれはいいのかい?
それより、ナーチャってこんなキャラだっけ……。
まぁ、行こうか。魔王の家に――。
しかし、何度見ても悪趣味な門だよな。
じっくりと眺めたら、門の左右上部に岩が突き出ていて、角に見えるよ。
鬼だ、鬼の顔だよ、この門。
恐いなぁ~。
誰もこの中で、健気な姉妹が素朴に生活していだけって知らないだろうな。
魔王のイメージって、大きな城に住んで贅沢三昧だもの。
けど、どうしてこんな質素な暮らしをしているのだろう。
「ボケっとしてないで、さっさと開けなさいよ」
ナーチャが腕組しながら、俺を顎で使う。
この重たい扉は、俺一人では開けられない。
筋骨隆々のエルダーがいないなら尚更だ。
ファスキンと一緒に扉を開けよう。
「ファスキン、扉を開けるぞ。んっ? ファスキン? どこ行った? おーい、ファスキン!」
ファスキンは、門の端の方で突っ立っていた。
「おい、こんな所で何やってるんだよ。扉開けるぞ」
「いや、これ見ろよ」
「んっ!?」
巨大な門の端に木製の引き戸がある。
横には、かまぼこ板みたいな表札で『魔王』と書かれている。
よく見たら住所も書いてある。
『魔都 魔王が丘 3丁目 1-3』
魔王に住所とかあるんだ。
「ここ、玄関かな?」
「さぁ~。一応、そこにチャイムあるけど、押してみるか?」
バックがすでに連打している。
ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン!
「おい、バック勝手に押すなよ! まだ心の準備が――」
「そうだよ、お前! まだ髪のセットが……」
髪はいいよ、ファスキン。
玄関の引き戸が勢いよく開いた。
「うるさいぞお前たち、静かにせんかっ!!」
エルダーがいた。エルダーに怒鳴られた。
うるさいぞってお前、なにやってんの?
お前ホントなにやってんの?
「はーい。どちら様でしょうか?」
「このバカどもが朝っぱらから騒いでおりましたので注意をしてやりました」
エルダーの後ろから、ぴょこっとメルアが顔を出す。
今日は紅葉のような橙色の着物と、猫ちゃん柄の三角巾とエプロン。
いいね! と心の中で呟く俺。
「昨日はどうもお世話になりました。また食事中ですが、良かったら一緒にいかがですか?」
「は、はぁ~。では、話もありますので……お邪魔します」
バックは面倒なので、外で虫でも取るように指示を出しといた。
引き戸の中に入ると、靴がたくさん置いてある。
エルダーの一際大きい鉄スパイクが真ん中にあるのがイラッとする。
やはりここが――玄関だった。
築五十年くらいのボロボロの木造。
狭い廊下を抜けると、十畳ほどの居間に昨日と同じく子供たちが朝ご飯を食べている。
今日は焼き魚とたくあんとみそ汁とバック。
バック!? なんですでに朝ご飯いただいてんの?
そのポジジョンはお前ではなく、白飯だよ。
少しはリーダーの命令を聞けよ。
「さぁ、座れ愚弄ども。メルア殿の朝食は美味いでござる。がっはははは」
「で? なんでエルダーがここにいるの?」
「朝方エルダーさんが『悪者四人が乗り込んでくる可能性がある』と、訪ねてきて下さいまして」
「がっはははは。拙者は弱き者の味方でござるからな」
「本当にありがとうございます」
エルダーの鼻の下は伸びきっていた。
完全に男の目になっている。違う意味で。
それに「ござる」って、あんた今まで一度も使ってなかったよね?
いつの間に、騎士から武士になった?
「エルダー! あんた人間を裏切って魔王の配下になったのね」
「ナーチャ。人聞きの悪いことを申すな。拙者は魔王の配下になったのではない! メルア殿に忠誠を誓っただけでござる」
「だ・か・ら~それが裏切りだって言ってんのよ。このエロゴリラ!」
メルアが両者の間に入って必死に宥めようとしている。
「あ、あのですね。今日は皆さんで一緒に朝ご飯でも食べながら、お話でもしませんか?」
「私は嫌よ。魔王の作るものなんて毒でも入っているかもしれないしね」
「そんなこと言わずにいただこうよ。なぁ、ファスキン」
「あぁ、そうだな」
嫌がるナーチャを渋々座らせる。
魔王家族八人と、勇者パーティ(エルダー+四人)の朝食が始まった。
俺たちの分も朝ご飯を用意してもらった。
食器が多すぎて、ちゃぶ台の『ちゃ』の字すら見当たらない。
「お口に合うかわかりませんが、どうぞいただいてください」
「ありがとうございます。いただきます」
「食事は皆さんで食べると美味しいですからね」
「ふん。魔王と食事なんてヘドがでるわ」
ナーチャ、少し黙ろうよ。
う~ん。香ばしい焼き魚と出汁の効いた味噌の匂いが食欲をそそる。
まずは、焼き魚を一口、パクッと。
ムシャムシャムシャ、ごっくん。
――うまっ!!
見かけない魚だけど油がのってとろける。そこに丁度いい塩加減。最高だ!
みそ汁は……ごくん。ごくん。
パァァァー! 笑みが止まらん。
これが本当のみそ汁だったんだね。
今までナーチャが作っていたのは、ただの汁だったんだね。
「どうだ、マサキ。美味いだろう」
「あぁ、美味いよ。美味しいけどさ……」
なぜそれをお前が言う、エルダーよ。
それに昨日まで『マサキ殿』とか言っていたのに呼び捨てだし。
さっき『バカども』とか、『愚弄ども』とか、言ってたよね。
「お口に合いましたか。嬉しいです。たくさんありますので、どんどん召し上がってください」
「じゃ、おかわり頂戴!」
まだ数口しか手を付けていない俺を他所に、ファスキンは完食していた。
ナーチャはつまんでいるが、味の差に気が付いたのか言葉を発さなくなった。
「がっはははは。俺はもう五杯目だぞ!」
お前は少し遠慮という言葉を知ってくれ。
食事を終えた俺たちに「縁側へどうぞ」と、メルアが勧めてくれて縁側に座り並ぶ。
日光の陽気が心地良い。
メルアが暖かいお茶を注いでくれた。
縁側から庭を望むと、小さな子供たちが走り回って遊んでいる。
池もあり、松の木もあり、本当に純和風だよな。
なんかこういう生活もありだなぁ~、っとお茶をすする。
気になるのが、どうしても目に映る不釣り合いなほど巨大な塀である。
平屋庭付きに対して、塀の高さは二十メートルはある。
この家の大きさを考えると、違和感しか沸かない。
けど、塀には美しい桜の木の絵が描かれていた。
巨大な塀に描かれている実物大の桜は、圧巻の一言に尽きる。
「きれいですね。あの桜の絵」
「そうですか! 良かったです。あの絵はこの子が描いてくれたんですよ」
メルアに呼ばれたのは、四女の心だ。
深く帽子をかぶり、下を向いて恥ずかしそうにモジモジしている。
背はメルアと同じくらい。顔は帽子でよく見えないが、ステファニーのような綺麗系ではないだろう。
「心さん。挨拶しなさい」
「う、うん。は、初めまして。ぼ、僕は、四女の心、です」
さらに顔が真っ赤になっていく。
くっきりとした瞳と赤く染まった頬。
姉妹の中で一番メルアに近い分類だ。
この子は、子ウサギに似ている。
「綺麗な絵だね。君が一人で描いたの?」
「そうです。絵を描くことしか出来ませんから」
「ほほう。良いな、実に素晴らしいぞ!」
エルダーは舌舐めずりしながら心を凝視している。
なんか反応がおかしいのは気のせいだろうか?
「ところで、あんなところに塀なんかありましたっけ?」
「塀? あれは門ですよ。昨日マサキさん方が入られた門です」
「えっ? あのおぞましい……。いえ、あの、立派な門ですか?」
「そうです。せめて内側は綺麗にしたかったので、心さんに頼みました」
「でも、なんで外側はあんな感じなんですか?」
「あれは亡き父が魔除けだと言っておりました」
魔除け? あれが?
勇者よけの魔除けだと?
逆に魔王の居場所を教えちゃってるよ。
門にこだわり過ぎて予算とか、労力とか、なくなったパターンでは?
もう少し内側も頑張ろうよ。お父さん!
魔王ならせめて城を建てようよ。
ゴホンッ、ゴホンッ、とナーチャがわざとらしく咳をして俺を睨んでいる。
話を切り出せってことね。
「あの、昨日の話の続きなんだけど……」
「はい。魔王を倒すってことですよね」
「そんなことは断じてさせん!」
「うるさいこの裏切り者! 私が攻撃魔法を使えたらすぐに丸焼きにしてやるのに!」
またまた揉め始める。
揉めるのも、話に水を差すのも、俺のパーティーたちなんだけどね……。
「エルダ―は漢らしい奴だったから、もう姿を現さないかもな」
「……そうだな。俺と違って硬派なおっさんだったから、相手がか弱そうな女の子なら手を出さないぜ」
乗り気でない俺とファスキンを尻目にナーチャは口を開く。
「あんたたち、まだそんなこと言っているの。魔王と世界の平和、どちらが大事なの?」
ナーチャの言っていることは正論だけど、ハムスター退治して勝ち誇るとか、俺にはできないよ。
それにあの子なら、話せばわかるんじゃないかなぁ~。
「返事は!」
『はい!』
「キィィィー」
なんで俺とファスキンだけ廊下に立たされてるみたくなってんの?
バックは奇声上げてるけど、あれはいいのかい?
それより、ナーチャってこんなキャラだっけ……。
まぁ、行こうか。魔王の家に――。
しかし、何度見ても悪趣味な門だよな。
じっくりと眺めたら、門の左右上部に岩が突き出ていて、角に見えるよ。
鬼だ、鬼の顔だよ、この門。
恐いなぁ~。
誰もこの中で、健気な姉妹が素朴に生活していだけって知らないだろうな。
魔王のイメージって、大きな城に住んで贅沢三昧だもの。
けど、どうしてこんな質素な暮らしをしているのだろう。
「ボケっとしてないで、さっさと開けなさいよ」
ナーチャが腕組しながら、俺を顎で使う。
この重たい扉は、俺一人では開けられない。
筋骨隆々のエルダーがいないなら尚更だ。
ファスキンと一緒に扉を開けよう。
「ファスキン、扉を開けるぞ。んっ? ファスキン? どこ行った? おーい、ファスキン!」
ファスキンは、門の端の方で突っ立っていた。
「おい、こんな所で何やってるんだよ。扉開けるぞ」
「いや、これ見ろよ」
「んっ!?」
巨大な門の端に木製の引き戸がある。
横には、かまぼこ板みたいな表札で『魔王』と書かれている。
よく見たら住所も書いてある。
『魔都 魔王が丘 3丁目 1-3』
魔王に住所とかあるんだ。
「ここ、玄関かな?」
「さぁ~。一応、そこにチャイムあるけど、押してみるか?」
バックがすでに連打している。
ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン!
「おい、バック勝手に押すなよ! まだ心の準備が――」
「そうだよ、お前! まだ髪のセットが……」
髪はいいよ、ファスキン。
玄関の引き戸が勢いよく開いた。
「うるさいぞお前たち、静かにせんかっ!!」
エルダーがいた。エルダーに怒鳴られた。
うるさいぞってお前、なにやってんの?
お前ホントなにやってんの?
「はーい。どちら様でしょうか?」
「このバカどもが朝っぱらから騒いでおりましたので注意をしてやりました」
エルダーの後ろから、ぴょこっとメルアが顔を出す。
今日は紅葉のような橙色の着物と、猫ちゃん柄の三角巾とエプロン。
いいね! と心の中で呟く俺。
「昨日はどうもお世話になりました。また食事中ですが、良かったら一緒にいかがですか?」
「は、はぁ~。では、話もありますので……お邪魔します」
バックは面倒なので、外で虫でも取るように指示を出しといた。
引き戸の中に入ると、靴がたくさん置いてある。
エルダーの一際大きい鉄スパイクが真ん中にあるのがイラッとする。
やはりここが――玄関だった。
築五十年くらいのボロボロの木造。
狭い廊下を抜けると、十畳ほどの居間に昨日と同じく子供たちが朝ご飯を食べている。
今日は焼き魚とたくあんとみそ汁とバック。
バック!? なんですでに朝ご飯いただいてんの?
そのポジジョンはお前ではなく、白飯だよ。
少しはリーダーの命令を聞けよ。
「さぁ、座れ愚弄ども。メルア殿の朝食は美味いでござる。がっはははは」
「で? なんでエルダーがここにいるの?」
「朝方エルダーさんが『悪者四人が乗り込んでくる可能性がある』と、訪ねてきて下さいまして」
「がっはははは。拙者は弱き者の味方でござるからな」
「本当にありがとうございます」
エルダーの鼻の下は伸びきっていた。
完全に男の目になっている。違う意味で。
それに「ござる」って、あんた今まで一度も使ってなかったよね?
いつの間に、騎士から武士になった?
「エルダー! あんた人間を裏切って魔王の配下になったのね」
「ナーチャ。人聞きの悪いことを申すな。拙者は魔王の配下になったのではない! メルア殿に忠誠を誓っただけでござる」
「だ・か・ら~それが裏切りだって言ってんのよ。このエロゴリラ!」
メルアが両者の間に入って必死に宥めようとしている。
「あ、あのですね。今日は皆さんで一緒に朝ご飯でも食べながら、お話でもしませんか?」
「私は嫌よ。魔王の作るものなんて毒でも入っているかもしれないしね」
「そんなこと言わずにいただこうよ。なぁ、ファスキン」
「あぁ、そうだな」
嫌がるナーチャを渋々座らせる。
魔王家族八人と、勇者パーティ(エルダー+四人)の朝食が始まった。
俺たちの分も朝ご飯を用意してもらった。
食器が多すぎて、ちゃぶ台の『ちゃ』の字すら見当たらない。
「お口に合うかわかりませんが、どうぞいただいてください」
「ありがとうございます。いただきます」
「食事は皆さんで食べると美味しいですからね」
「ふん。魔王と食事なんてヘドがでるわ」
ナーチャ、少し黙ろうよ。
う~ん。香ばしい焼き魚と出汁の効いた味噌の匂いが食欲をそそる。
まずは、焼き魚を一口、パクッと。
ムシャムシャムシャ、ごっくん。
――うまっ!!
見かけない魚だけど油がのってとろける。そこに丁度いい塩加減。最高だ!
みそ汁は……ごくん。ごくん。
パァァァー! 笑みが止まらん。
これが本当のみそ汁だったんだね。
今までナーチャが作っていたのは、ただの汁だったんだね。
「どうだ、マサキ。美味いだろう」
「あぁ、美味いよ。美味しいけどさ……」
なぜそれをお前が言う、エルダーよ。
それに昨日まで『マサキ殿』とか言っていたのに呼び捨てだし。
さっき『バカども』とか、『愚弄ども』とか、言ってたよね。
「お口に合いましたか。嬉しいです。たくさんありますので、どんどん召し上がってください」
「じゃ、おかわり頂戴!」
まだ数口しか手を付けていない俺を他所に、ファスキンは完食していた。
ナーチャはつまんでいるが、味の差に気が付いたのか言葉を発さなくなった。
「がっはははは。俺はもう五杯目だぞ!」
お前は少し遠慮という言葉を知ってくれ。
食事を終えた俺たちに「縁側へどうぞ」と、メルアが勧めてくれて縁側に座り並ぶ。
日光の陽気が心地良い。
メルアが暖かいお茶を注いでくれた。
縁側から庭を望むと、小さな子供たちが走り回って遊んでいる。
池もあり、松の木もあり、本当に純和風だよな。
なんかこういう生活もありだなぁ~、っとお茶をすする。
気になるのが、どうしても目に映る不釣り合いなほど巨大な塀である。
平屋庭付きに対して、塀の高さは二十メートルはある。
この家の大きさを考えると、違和感しか沸かない。
けど、塀には美しい桜の木の絵が描かれていた。
巨大な塀に描かれている実物大の桜は、圧巻の一言に尽きる。
「きれいですね。あの桜の絵」
「そうですか! 良かったです。あの絵はこの子が描いてくれたんですよ」
メルアに呼ばれたのは、四女の心だ。
深く帽子をかぶり、下を向いて恥ずかしそうにモジモジしている。
背はメルアと同じくらい。顔は帽子でよく見えないが、ステファニーのような綺麗系ではないだろう。
「心さん。挨拶しなさい」
「う、うん。は、初めまして。ぼ、僕は、四女の心、です」
さらに顔が真っ赤になっていく。
くっきりとした瞳と赤く染まった頬。
姉妹の中で一番メルアに近い分類だ。
この子は、子ウサギに似ている。
「綺麗な絵だね。君が一人で描いたの?」
「そうです。絵を描くことしか出来ませんから」
「ほほう。良いな、実に素晴らしいぞ!」
エルダーは舌舐めずりしながら心を凝視している。
なんか反応がおかしいのは気のせいだろうか?
「ところで、あんなところに塀なんかありましたっけ?」
「塀? あれは門ですよ。昨日マサキさん方が入られた門です」
「えっ? あのおぞましい……。いえ、あの、立派な門ですか?」
「そうです。せめて内側は綺麗にしたかったので、心さんに頼みました」
「でも、なんで外側はあんな感じなんですか?」
「あれは亡き父が魔除けだと言っておりました」
魔除け? あれが?
勇者よけの魔除けだと?
逆に魔王の居場所を教えちゃってるよ。
門にこだわり過ぎて予算とか、労力とか、なくなったパターンでは?
もう少し内側も頑張ろうよ。お父さん!
魔王ならせめて城を建てようよ。
ゴホンッ、ゴホンッ、とナーチャがわざとらしく咳をして俺を睨んでいる。
話を切り出せってことね。
「あの、昨日の話の続きなんだけど……」
「はい。魔王を倒すってことですよね」
「そんなことは断じてさせん!」
「うるさいこの裏切り者! 私が攻撃魔法を使えたらすぐに丸焼きにしてやるのに!」
またまた揉め始める。
揉めるのも、話に水を差すのも、俺のパーティーたちなんだけどね……。
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