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デイジーの黙示録
②
しおりを挟む今日も今日とて、ひそかに歯軋りしながら、二人を注視していれば、相変わらず、雹瑛が遠慮なく「三村くん、このごろ、大人しいよね」と腰をしきりに、さすっている。
「前はよく、交際を報道されていたのに、ぱったりなくなって。
なに?心境の変化でもあったの?」
「変化、というか、まあ、俺もそろそろ三十ですし。
少し遅いかもしれないけど、アイドルとして、生きていこうって、心構えができてきたんですかね」
「そっか、アイドルって大変だよねえ。
男としては、お盛んな時期に差し掛かるってのに。
どうなの?今、相手がいなくて、何かと持て余しているんじゃない?」
セクハラ発言を重ねて、腰か尻か微妙なところを撫でる。
内心「うええええ」と呻いて、血を吐きそうな思いをしたものを、三村くんは愛想笑いを絶やさず「ああ、全然」と返した。
「大丈夫ですよ。
だって、俺、イン」
「わあああああ!」
思わず雄たけびを上げてしまい、しまったと思って、咄嗟に持っていたコーヒーを落とした。
コーヒーはぬるかったとはいえ、「あっつう!」と喚けば、さすがに雹瑛も手を放して、「大丈夫か」と駆けつけてくれる三村くん。
「大丈夫じゃない!」と悔し涙を浮かべ、やけになったように訴えると、三村くんは苦笑しつつ、周りにばれないよう「とにかく、楽屋に戻って、服を脱ごう」と腕を引いた。
スタジオからでて、人気のない廊下にきてから、うつむいていたのを「三村くん!」と俄然、顔を上げて叱咤する。
「アイドルが、性的で生々しいことを口にするのはタブーなの!
たとえ、ファンが傍にいなくてもね!」
「ごめんごめん。
雹瑛さんと話していると、つい。
にしても、お前、さっき癇癪を起した子供みたいだった。
『大丈夫じゃない!』ってあんな、むきになって」
「もう、笑い事じゃない!
アイドルの心構えだ?
最年長のくせに、全然、なってないでしょ!」
「大路は家では長男だから、しっかりしているよな。
こういうとき、助かるよ」
怒りが先に立ったものを、なんだかんだ、雹瑛のセクハラに嫌気が差したのではと、ふと思い、口をつぐむ。
「オージがいれば、デイジーは安泰だな」と懲りていないように、三村くんはへらへらしているとはいえ、今まで、そこまでの失言をしたことがなかったし。
「助かるよ」と告げられ、満更でなかったのと、先の失言で雹瑛が、アイドルとしての三村くんに幻滅してくれたなら、万々歳だったから、それ以上、怒声をあげないで、ため息をついた。
ほっとしつつ、やはり、最年長というか、セクハラ対応もお手の物で、俺の出番なしかと、やや気落ちしながら。
アイドルにあるまじき、とんでも発言をしかけて、俺が口を挟み、皆まで告げさせなかったものの、雹瑛には伝わったのだろう。
翌週の収録では、いつも一番にスタジオに赴くというその姿を、見かけなかった。
このまま、彼の思いが冷めていって、番組は打ち切りになるかもしれない。
と、その不在に不安にはなったものの、個人的には、職権乱用セクハラを見ないで済むとあって、肩の荷が下りる思いがしたし、尚のこと、眠たくなった。
夜通しドラマ撮影をして、家に帰る暇なく、収録スタジオに駆けつけてきたのだ。
早めに到着したから、スタッフはまばらで、デイジーの他のメンバーは、まだきていない。
といって、現場がばたばたするまで、そう時間はなかったけど、普段から、合間合間に寝ているとあって、楽屋のソファに持参のタオルケットにくるまって、しばしの就寝。
どれくらい経ったのか、アラームが鳴る前に、「!」「!」と喚き声に目を覚まされた。意識を朦朧とさせながら、「メンバーの喧嘩か?」とさほど慌てなかったものを、「人が折角、インポを治してあげようとしているのに!」と耳にして、眠気が吹っとんだ。
「三村くんだって、興味を持っていたようじゃないの!
男も潮吹をする。
でも、だすのは精液じゃないし、女と違って、その出所は謎だって、教えてあげたら!」
「そんなの普通に気になるじゃないですか!
いやらしい思いがなくたって!」
「そうかな?アイドルなら、嫌がったり、聞き流そうとするんじゃない?
前にインポを口にしたのだって、俺を誘っていたからじゃ?
ともかく、ほら、気になるなら、実際に潮吹きして、どこから、その液体がでているか、体で実感してみなよ」
「雹瑛さ・・・!あ、や、だめ・・・!」
ソファの背もたれが高く、幅も広くて、すっぽり俺が隠れてしまっているから、二人は気づかず、おっぱじめたらしい。
がちゃがちゃと、金属音がするからに、三村くんは手錠か何かで拘束されているのか。
さらに布擦れの音と、ローションかクリームか、その粘着質な水音が聞こえだす。
「今のところ、前はしょんぼりだな。
でも、大丈夫よ。
これまで俺の指で、後ろで潮吹きしなかった子はいないから」
「あ、や、俺、別に、潮、吹き・・・ん、あ、ああ、や、そん、んあ、入れ、て・・・!」
「あれ?三村くん処女だよね?
なのに、そんな後ろきつくないし、感度がいい。
ほら、これなんか、どう?」
「あ、ああ!だ、め・・・!そこ、ん、あ、はあ、あん、や、やあ・・・!」
「喘ぐと女の子みたい。
前は相変わらず、しょげているけど、後ろをこんなに濡らして、いつにも増して、エッチな腰つきしちゃって。
ああ、三村くんはインポじゃなくて、女の子みたいな体をしていたのね。
突っこみたいんじゃなくて、突っこまれたかったのよ。
もう指三本、吸いついて、欲しがってたまんなくしている」
「あ、や、ん!女、の、ん、子だ、なん、あ、あ、あ、だ、めえ!そこ、んあ、ああ!」
「女の子って指摘されるの、恥ずかしい?
でも、こんなに可愛く鳴いて、エッチな腰を可愛く揺らして、可愛く後ろをひくつかせて強請るなんて、もう女の子よ?
前から、腰つきがエッチだと思っていたけど、男に犯されるのを望むあまり、エッチな体になったんじゃない?見ているだけで、俺、もう・・・」
「あ、ああ、雹、瑛さん、の・・・!
あ、ああ、おっき・・・!
や、そん、ご、り、ごり、あ、あ、やあ!
はあ、ん、入、ん、な、あん、やあ!先っぽ、ああ、ん、らめえ!」
「はっ、あ・・・三村くんは、処女なのに性悪な女の子ね。
初心なふりをして、弄ぶように、男を煽ってくるなんて。
悪い子にはお仕置きよ!」
「あ、ああ、だめ、は、太、いの、や、ああ、あ、あ、ああああん!」
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