24 / 44
第20話 神事、静寂
しおりを挟む
桜が、散った。
全ての花びらは、人に、地面に積もり、白い灰が周囲に漂っていた。
神事はまだ続いている。
かがり火に映し出された霧状の灰が、薄もやのように闇に揺れ、御神木を覆っていた。
詠が1歩、また一歩と、祭壇の端まで進み出てくる。村人たちは静かにその様子を眺めている。
虫の声が、かすかに聞こえる。
いつの間にいなくなっていたのか、詠の母親──神主さんが再び壇上に上がってきて、神事の開始のときと同じように詠の背後に控えた。
沙夜は、無言で御神木の方を見ている。
後姿を見る限りでは、もう泣いてはいないようだった。
詠は両手を広げる。上空を見つめたままの姿勢で、しばらく突っ立っていたが──そのうちに、背中を向けて神主さんと言葉を交わす。
それが終わると村人たちに向き直って、何かを伝えた。
その途端、
村人たちから喚声が上がる。
詠が言葉を発する。
喚声が上がる。
時折、神主さんが詠の代わりに何かを言う。それでもやはり、大喚声があがった。
これが、託宣というものなのだろうか。
神霊の言葉を聴き取って村人たちに伝える……それが月使である詠の役目だと言っていたことを思い出す。
俺がいる場所からでは、詠の声までは届かない。
ただ、村人たちはとても嬉しそうに見えた。これから、死を告げられる(それとも、もう告げられている?)かもしれないというのに。詠の言っていた通り、彼らは強く望んでいるのだ、死を。
沙夜は、石のように身を固めている。
6度目の喚声を最後に、詠と神主さんは祭壇をおりた。そして村人たちが2人を囲む。
「……」
どうやら、神事は終わったらしい。
神主さんたちを先頭にして、村人たちは来た道を戻っていく。
小さな人影がひとつ。
こちらに向かって歩いてくる。彩だった。
「帰ろう、お姉ちゃん」
座り込んでいる沙夜に手を差しのべる。
「ええ」
「呼ばれなかったよ、あたし」
沙夜は、わずかに肩を震わせたが、なんとか妹に笑みを返す。
「よかったわ」
「……うん」
俺が二人の前に出て行っていいものか迷っていると、
「さあ、帰りましょ。そこに隠れてる覗き魔も連れて」
「誰が覗き魔だ!」
俺はその謂れない言葉に、思わず立ちあがっていた。
彩が驚いてこちらを見ている。
「あなたの他に、誰がいるのかしら?」
「お前が神事を見ることを許してくれなかったからだろ」
「見ちゃダメって言ったのに見るのは、立派な覗き行為よ。もしかして、私のお風呂も覗いたことがあるんじゃないの?」
「それは無い。そんな毒味みたいな真似ができるか」
「ど、どういう意味よ!」
頬を赤らめながら、沙夜が歩み寄ってくる。
「言ったら怒るから言わない」
「2人とも、喧嘩しないでよ。あっ、でも、喧嘩するほど仲がいいって言うし……」
「「よくない!」」
2人の声が重なる。
「ほら、息ぴったり」
それは春の夜風のように優しく、だけど見ている者に寂しさを感じさせる笑顔だった。彩は俺と目が合うと視線を外して、
「そろそろ帰ろ。ゴーちゃんもシロもお腹を空かせてると思うし」
「俺も腹が減った」
「そうね」
沙夜も素直に同意する。
「うん。なんだか、あたしもお腹が空いちゃった。帰ったら夜食にしようね」
きびすを返して俺と沙夜の前を歩く。
俺は今後も彩に死が告げられることがなければいい、と思っていた。
沙夜も同じ気持ちだろう。
あの時──俺は黒川の病気が治らないものだとは知らなかったから、祈ることさえできなかった。
今度は、それくらいは、してやることができる。
でも。俺の祈りが届くとは思えない。
現実は、いつだって残酷なものだから。死は、無慈悲に、俺から大切な人を奪っていった。
「……」
俺は村を出て行く。
そうなれば、二度とこの村に来ることはないだろう。そしてこの姉妹と会うこともない。
村は、滅びへと向かっている。
仮に彩を失ったとしたら、沙夜は何を糧にして生きていくのだろうか。
詠も、彩と同じ。
神主さんだって、きっと。
いつ訪れるかもしれない死を背負って生きている。アイツのように。
俺に。
何かが、できるのだろうか。
神事を見るという彩との約束は守った。
俺は神事さえ見ればいいものとばかり思っていた。だが、彩の本当の望みは、その先にある。
俺が村のことを知り、2人のことを知り、そして──
「なにを考えているの?」
不意に、沙夜に声をかけられる。
「悪かったな」
「どうしたの、いきなり」
「前に黒川のことで、お前にあたったこと、謝る。アイツを神事に誘ってくれたこと、理由はどうあれ今は感謝してる。ありがとな」
「……うん」
「腹、減ったな」
「……うん」
あと少しだけ、この村に居よう。
一度村を出たことがあるという、神主さんに相談してみるのもいいかもしれない。
それに、沙夜と彩の母親のこと──何年も村を離れていたのなら、なにか、村を出ても平気な方法があるのかもしれない。
「桜居さん」
俺と沙夜の数歩前を歩いていた彩が走り寄ってきて、腕を絡めてくる。
「お願いがあるんだけど、いい?」
「彩、私じゃダメなの?」
「……うん。お姉ちゃんには、できないことなんだよ」
俺と沙夜は顔を見合わせる。
「桜居さん、ちょっと、しゃがんでみて」
俺は言う通りにする。
彩は俺の背後に回ると、背中に温かな重みが加わる。
「確かに、それは私にはできないわ」
目を細めて笑みを浮かべる、沙夜。
俺は彩を背負ったまま、立ちあがる。
「……重かった?」
「いや全然」
軽い。その軽さは想像を超えるもので、まるで中身の無い人形でも背負っているようだった。
「もっと飯を食え。軽すぎる」
「……うん」
左肩の上から顔を出して、頷く。
「……」
「どうした? 沙夜もして欲しいのか?」
「バ、バカなこと言わないで! そんな子どもみたいなこと、私がしたいはずが無いじゃない!」
「はいはい」
「……怒るわよ」
俺はその言葉を無視して、暗がりの中を躓かないように下を見ながら歩く。御神木の方からの明かりのおかげで、なんとか帰り道を判別することができた。
沙夜は、俺の背中の上で彩が寝息を立てていることに気づくと、しばらくは黙って隣を歩いていたが、
「……あの」
「……?」
「……ねえ」
「ん?」
「私も……いいかな」
足元を見つめたまま、沙夜が呟く。
一瞬、何のことを言っているのかわからなかったが、なんとなく直感で、
「2人を背負うのは不可能だ」
と、小声で言う。
「大丈夫」
沙夜も小さな声で返し、もたれ掛かるように、ぎこちなく腕を組んでくる。沙夜の腕は、とても冷たかった。
「……寒いのか?」
「少し、ね」
それだけ言うと、また沈黙が訪れる。
微かに聞こえる虫の声と、靴底が砂利をかむ音だけが暗闇に響いていた。
全ての花びらは、人に、地面に積もり、白い灰が周囲に漂っていた。
神事はまだ続いている。
かがり火に映し出された霧状の灰が、薄もやのように闇に揺れ、御神木を覆っていた。
詠が1歩、また一歩と、祭壇の端まで進み出てくる。村人たちは静かにその様子を眺めている。
虫の声が、かすかに聞こえる。
いつの間にいなくなっていたのか、詠の母親──神主さんが再び壇上に上がってきて、神事の開始のときと同じように詠の背後に控えた。
沙夜は、無言で御神木の方を見ている。
後姿を見る限りでは、もう泣いてはいないようだった。
詠は両手を広げる。上空を見つめたままの姿勢で、しばらく突っ立っていたが──そのうちに、背中を向けて神主さんと言葉を交わす。
それが終わると村人たちに向き直って、何かを伝えた。
その途端、
村人たちから喚声が上がる。
詠が言葉を発する。
喚声が上がる。
時折、神主さんが詠の代わりに何かを言う。それでもやはり、大喚声があがった。
これが、託宣というものなのだろうか。
神霊の言葉を聴き取って村人たちに伝える……それが月使である詠の役目だと言っていたことを思い出す。
俺がいる場所からでは、詠の声までは届かない。
ただ、村人たちはとても嬉しそうに見えた。これから、死を告げられる(それとも、もう告げられている?)かもしれないというのに。詠の言っていた通り、彼らは強く望んでいるのだ、死を。
沙夜は、石のように身を固めている。
6度目の喚声を最後に、詠と神主さんは祭壇をおりた。そして村人たちが2人を囲む。
「……」
どうやら、神事は終わったらしい。
神主さんたちを先頭にして、村人たちは来た道を戻っていく。
小さな人影がひとつ。
こちらに向かって歩いてくる。彩だった。
「帰ろう、お姉ちゃん」
座り込んでいる沙夜に手を差しのべる。
「ええ」
「呼ばれなかったよ、あたし」
沙夜は、わずかに肩を震わせたが、なんとか妹に笑みを返す。
「よかったわ」
「……うん」
俺が二人の前に出て行っていいものか迷っていると、
「さあ、帰りましょ。そこに隠れてる覗き魔も連れて」
「誰が覗き魔だ!」
俺はその謂れない言葉に、思わず立ちあがっていた。
彩が驚いてこちらを見ている。
「あなたの他に、誰がいるのかしら?」
「お前が神事を見ることを許してくれなかったからだろ」
「見ちゃダメって言ったのに見るのは、立派な覗き行為よ。もしかして、私のお風呂も覗いたことがあるんじゃないの?」
「それは無い。そんな毒味みたいな真似ができるか」
「ど、どういう意味よ!」
頬を赤らめながら、沙夜が歩み寄ってくる。
「言ったら怒るから言わない」
「2人とも、喧嘩しないでよ。あっ、でも、喧嘩するほど仲がいいって言うし……」
「「よくない!」」
2人の声が重なる。
「ほら、息ぴったり」
それは春の夜風のように優しく、だけど見ている者に寂しさを感じさせる笑顔だった。彩は俺と目が合うと視線を外して、
「そろそろ帰ろ。ゴーちゃんもシロもお腹を空かせてると思うし」
「俺も腹が減った」
「そうね」
沙夜も素直に同意する。
「うん。なんだか、あたしもお腹が空いちゃった。帰ったら夜食にしようね」
きびすを返して俺と沙夜の前を歩く。
俺は今後も彩に死が告げられることがなければいい、と思っていた。
沙夜も同じ気持ちだろう。
あの時──俺は黒川の病気が治らないものだとは知らなかったから、祈ることさえできなかった。
今度は、それくらいは、してやることができる。
でも。俺の祈りが届くとは思えない。
現実は、いつだって残酷なものだから。死は、無慈悲に、俺から大切な人を奪っていった。
「……」
俺は村を出て行く。
そうなれば、二度とこの村に来ることはないだろう。そしてこの姉妹と会うこともない。
村は、滅びへと向かっている。
仮に彩を失ったとしたら、沙夜は何を糧にして生きていくのだろうか。
詠も、彩と同じ。
神主さんだって、きっと。
いつ訪れるかもしれない死を背負って生きている。アイツのように。
俺に。
何かが、できるのだろうか。
神事を見るという彩との約束は守った。
俺は神事さえ見ればいいものとばかり思っていた。だが、彩の本当の望みは、その先にある。
俺が村のことを知り、2人のことを知り、そして──
「なにを考えているの?」
不意に、沙夜に声をかけられる。
「悪かったな」
「どうしたの、いきなり」
「前に黒川のことで、お前にあたったこと、謝る。アイツを神事に誘ってくれたこと、理由はどうあれ今は感謝してる。ありがとな」
「……うん」
「腹、減ったな」
「……うん」
あと少しだけ、この村に居よう。
一度村を出たことがあるという、神主さんに相談してみるのもいいかもしれない。
それに、沙夜と彩の母親のこと──何年も村を離れていたのなら、なにか、村を出ても平気な方法があるのかもしれない。
「桜居さん」
俺と沙夜の数歩前を歩いていた彩が走り寄ってきて、腕を絡めてくる。
「お願いがあるんだけど、いい?」
「彩、私じゃダメなの?」
「……うん。お姉ちゃんには、できないことなんだよ」
俺と沙夜は顔を見合わせる。
「桜居さん、ちょっと、しゃがんでみて」
俺は言う通りにする。
彩は俺の背後に回ると、背中に温かな重みが加わる。
「確かに、それは私にはできないわ」
目を細めて笑みを浮かべる、沙夜。
俺は彩を背負ったまま、立ちあがる。
「……重かった?」
「いや全然」
軽い。その軽さは想像を超えるもので、まるで中身の無い人形でも背負っているようだった。
「もっと飯を食え。軽すぎる」
「……うん」
左肩の上から顔を出して、頷く。
「……」
「どうした? 沙夜もして欲しいのか?」
「バ、バカなこと言わないで! そんな子どもみたいなこと、私がしたいはずが無いじゃない!」
「はいはい」
「……怒るわよ」
俺はその言葉を無視して、暗がりの中を躓かないように下を見ながら歩く。御神木の方からの明かりのおかげで、なんとか帰り道を判別することができた。
沙夜は、俺の背中の上で彩が寝息を立てていることに気づくと、しばらくは黙って隣を歩いていたが、
「……あの」
「……?」
「……ねえ」
「ん?」
「私も……いいかな」
足元を見つめたまま、沙夜が呟く。
一瞬、何のことを言っているのかわからなかったが、なんとなく直感で、
「2人を背負うのは不可能だ」
と、小声で言う。
「大丈夫」
沙夜も小さな声で返し、もたれ掛かるように、ぎこちなく腕を組んでくる。沙夜の腕は、とても冷たかった。
「……寒いのか?」
「少し、ね」
それだけ言うと、また沈黙が訪れる。
微かに聞こえる虫の声と、靴底が砂利をかむ音だけが暗闇に響いていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
睿国怪奇伝〜オカルトマニアの皇妃様は怪異がお好き〜
猫とろ
キャラ文芸
大国。睿(えい)国。 先帝が急逝したため、二十五歳の若さで皇帝の玉座に座ることになった俊朗(ジュンラン)。
その妻も政略結婚で選ばれた幽麗(ユウリー)十八歳。 そんな二人は皇帝はリアリスト。皇妃はオカルトマニアだった。
まるで正反対の二人だが、お互いに政略結婚と割り切っている。
そんなとき、街にキョンシーが出たと言う噂が広がる。
「陛下キョンシーを捕まえたいです」
「幽麗。キョンシーの存在は俺は認めはしない」
幽麗の言葉を真っ向否定する俊朗帝。
だが、キョンシーだけではなく、街全体に何か怪しい怪異の噂が──。 俊朗帝と幽麗妃。二人は怪異を払う為に協力するが果たして……。
皇帝夫婦×中華ミステリーです!
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる