『運命の書』によると私は破滅するそうなので逆らう事にします

こうじ

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火のない所に噂は立ちません

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「シェーナ様、本日はお招きありがとうございます」

「こちらこそ着ていただいて光栄ですわ」

 今日は我が家主催の定例のお茶会の日。

 招待したのは我が家と付き合いのある貴族、つまりは派閥である。

 お母様方はお母様方で団欒しており私は同じ貴族令嬢同士でお茶を飲みながら話に花を咲かせている。

「そういえばクリス殿下の件、聞きました?」

「えぇ、王太子の座を降りるとかで騒ぎになっているとか」

「なんでもとある男爵家に婿入りするらしいですわ」

 ふむ、相手は男爵令嬢でしたか。

 和やかなお茶会と言っても実際はこうして噂話を聞いて有益になりそうな情報を聞き出すのが裏の狙いだったりする。

 特にお母様達なんかはそうだ。

(いずれは私もあの中に入らなきゃいけなくなるのよね、はぁ~面倒くさい)

 私は内心ため息を吐きつつ笑顔で対応していた。

「そうそう、私の友達の家が今大変な事になってるそうですわ」

「大変な事と言うと?」

「なんでも家庭内別居で事実上のバラバラ状態だそうです」

「喧嘩とかしたんですの?」

「なんでも隠し子がいたのがわかったみたいで……」

「あらぁ……」

 そんな事もあるんだなぁ、と私は思った。

 他人事だと思っていた。

 そんな話を聞いた数日後、我が家が修羅場になった。


「貴方、もう一度言ってくださる?」

 笑顔で仁王立ちするお母様。

「えっと、その……」

 正座してガタガタ震えているお父様。

(まさかお父様が浮気して、しかも隠し子がいてその子を正式に養子として向かいたい、とか言い出すなんて……)

 そりゃそんな話をいきなり出したらお母様も怒ります。

 ずっとお母様と私を裏切っていた訳ですからね。
  
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