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騒動のその後

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 俺達は保護した奴隷獣人達を地下牢から連れだし外に出た。

「この子達で全員ですか?」

 既にセイルが来ていた。

「あぁ、怪我はしてるが命には別状は無いみたいだ」

「それは良かった、彼等には検査を受けてもらって治療を受けてもらいましょう」

「ところで元凶の侯爵は?」

「既に捕縛しています。後、関係者を何人か」

 入口に行くと俺達が乗ってきた馬車とは別にいかにも犯罪者専用の場所が到着していた。

 もしかして、最初から捕まえるつもりだったんじゃないか?

「なんか用意周到だよな」

「ニックもそう思ったか……」

 まぁ、犯罪者が捕まるんだったら特に問題はないだろう。

 因みにだがチラッと馬車を見たら侯爵らしき人物の顔面がボコボコになって顔が腫れていた。

 ……とりあえずセイルは敵に回してはいけない人物だ、という事は理解した。

 その後の事だが、侯爵達は取り調べを受け詳細が明らかになった。

 リル達は他国の奴隷業者により拉致されて奴隷として売られたようだ。

「正式に奴隷を買うには厳しい審査が必要なんです。だからこそ裏取引とか闇市が横行しちゃってるんですよ」

 ミラが今回の件の記事が載っている新聞を見ながら言った。

「でも今回みたいに厳しく取り締まってるんだろ?」

「ただ他国が関わってくると複雑なんですよ」

「そうだよなぁ、下手したら戦争になる可能性があるもんな」

「えぇ、本当は統一するべきだと思うんですけど、利権が関わってきますからなかなか難しいんですよね……、でも保護された獣人達が大きな怪我が無くて良かったですよ」

 保護された獣人達は病院で見てもらった結果、殴られたあとはあるが重症では無かったらしく現在は治療施設で療養しているそうだ。 

 それとリルだが正式に俺が身元保証人となり一緒にいる事になった。

 セイルが色々頑張ってくれたみたいだ。

「お前もお人好しだよな、懐かれてるからって身元保証人にならなくても」

「別に良いだろ……、それに頼られるのは初めてだからな」

 俺はリルの頭を撫でながらそう呟いた。 
   
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