あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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小さな街

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「熱気が凄いな」

ダンジョンは街の外にあり、二人はそこまで軽く走って向かい、数分で到着。

(ジンさんから話は聞いてたけど、もう一つの街って感じだな)

城壁などはない。
しかし、宿屋や飲食店に武器屋。
挙句の果てには娼館までダンジョンの周辺に存在する。

ダンジョンからモンスターが溢れ出すというイレギュラーが起これば一巻の終わりだが、商売魂が逞しい者たちはそんなイレギュラーを恐れずダンジョンの近くで店を出している。

ちなみに、その小さな街にも出張場所として、冒険者ギルドが存在する。
ただし、そこではダンジョンの情報を買い取ることは出来ない。

「入り口前は人が多いな」

「全員、一緒に潜る仲間を探しているようだな」

自身のパーティーに欲しい人材を叫ぶ者たちがいれば、自分の特技などを叫び、売り込もうとする者もいる。

勿論、そこでパーティーを組んだとしても、その場限りのパーティー。
ダンジョンから戻れば、またご縁があればと告げて別れる。

「君たち、良かったら俺たちと一緒にパーティーを組んで潜らないか!」

当然、二人も人材を欲している冒険者たちに声を掛けられる。
二人の見た目からどちらも前衛。

なので、前衛が不足しているパーティーにとっては、今回の探索だけでも良いので、是非とも組みたい。

「すいません、二人で潜るつもりなんで」

当たり前だが、ティールはその誘いを断る。

「そ、そうか……って、二人で潜るのか!?」

「はい、そうですね。それでは」

これ以上話しを続けていたら面倒になると思い、ティールは強制的に会話をぶった切った。

「あっ、ちょ!!!」

断られたのは仕方ない。
自分たちの方が歳上だからといって、二人が誘いに乗る必要はない。

しかし……今、おそらく十五に届いてないであろう冒険者は、二人で潜ると答えた。
今声を掛けたばかりの知り合いとも言えない冒険者だが、それでも二人でダンジョンに潜るという強行に対し……止めないといけない、という思いが湧き上がった。

ただ、男が再度二人に声を掛けたが……思いっきり無視され、ティールとラストはダンジョンの中に入ってしまった。

「ふ、二人でって……さすがに無茶だろ」

「一層でうろちょろするだけじゃないの?」

「いや、だとしても無茶だと思うんだが」

「リーダーの気持ちも解らなくはないけど、あの二人……かなり装備が充実してるように見えたよ」

「そういえば……そうかもしれない、ね」

思い返せば、二人は立派な皮鎧を身に付けており、武器も鞘の装飾だけ見ても普通の武器には思えない。

(だったら、なおさら本気でダンジョンに挑戦するんだよな……いや、さすがに無理じゃないか?)

もしかしたら、自分が声を掛けた二人は自分よりも強い人物なのかもしれない。
仮にそうだとしても、ダンジョンを二人で攻略する?

彼以外のパーティーメンバー二人もそれは無理だと答える。

ダンジョン内では、ただモンスターを倒して突き進めば良いという訳ではない。
高い実力があるだけでは攻略出来ないのがダンジョン。

改めてその事実を思い返し……男は、二人が仲間の言う通り一層でウロチョロするだけで、日が暮れる前に外へ戻る……そういった安全な行動を取って欲しいと願うばかり。

しかしそんな願いが通じることはなく、二人は最下層まで潜る気満々。
ダンジョンの機能を使用すれば、とりあえず十階層のボスを攻略すれば地上に戻れるので、一回目の探索で十階層まで降りようと考えていた。

「……凄いな」

「あぁ、そうだな」

目の前の光景に圧倒される二人。
しかし、立ち止まって驚いたのはほんの数秒程度。

まだ驚きが残りつつも、二人は直ぐに地図を広げながら歩を進め始めた。

周囲は当然、木々ばかり。
外の森で見る気よりも少し太い……気がしなくもない。

頭の中で色々と考える二人だが、早速ダンジョンに生息するモンスターが容赦なく襲い掛かってきた。
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