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そこまでチートではない
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ボス部屋の中には、二体のオークと一体のリベンジオークがボスとして現れる。
二体のオークはトレントの木が材料の棍棒を使い、リベンジオークは鋼鉄製の大剣を扱う。
ラストは二体のオークを飛び越え、リベンジオークに向かって大剣を振り下ろす。
「っ!!!」
「受け止めるか。良い腕力だ」
敵の腕力を褒めている最中、後ろではティールが二体のオークを相手していた。
(情報通り、トレントの木で作られてるのか……こりゃ、棍棒を斬るのも一苦労なんだろうな)
ティールにそのつもりはないが、戦いの最中……敵の武器を壊すことが出来れば、確かに戦いやすくなる。
二体のオークは棍棒を扱う技術はあれど、体術の技術はゼロ。
しかしティールは無理に武器破壊を狙わず、ラストが戦い終わるまで戯れていようと決めていた。
初戦闘となるリベンジオーク。
ランクはCと、オークの上位種にあたる珍しい存在。
一言で言えば……ドМなオーク。という感想を持つ者が多い。
リベンジオークは敵の攻撃を受けると、その分腕力が徐々に増す。
そして本能的に自分の特性を理解しているからか……攻撃を食らっても声を荒げて引くことはなく、興奮気味の表情で反撃する。
(身体強化を使っていないとはいえ、ラストの一撃を止めた……もしかしたら、最終的な腕力はオーガやサイクロプスよりも強いのか?)
素の状態でも腕力は高く、対戦しているラストは非常に好戦的な笑みを浮かべて斬り合っている。
(こっちのオーク二体じゃ、絶対に満足出来てなかっただろうな)
ラストの戦闘が終わるまで待とうと決めているティールは、二体が繰り出す攻撃をなるべく紙一重で躱し、攻撃を受け流すことに集中していた。
「はっはっは!! 本当に良い力をしているな!!!」
「ブモォォォオオオアアアアアアアッ!!!」
攻撃を受け止める。
それだけでもダメージに換算されるため、徐々にリベンジオークの腕力が上昇。
既に身体強化のスキルを使用しており、両者とも腕力強化のスキルまで有している。
(……予定変更。ササっと終わらせてしまおう)
自分も戦いに混ざりたくなった……という訳ではなく、純粋に大剣使い同士がパワーをぶつけ合う戦いをゆっくり観たいと思い、身体強化を発動。
一瞬でオーク二体が反応出来ない速度に達し、首を斬り落とす。
そして、一先ず死体を回収し……ラストとリベンジオークの戦いを横から鑑賞し始めた。
腕力が上がれば、必然的に斬撃の速度が上がる。
技術的な面ではラストが上だが、あえてその力でリベンジオークを制圧しようとはしない。
現在のラストにとって、以前戦ったリザードマンジェネラルレベルであれば、なりふり構っていられなかった。
死力を尽くし、斬馬刀を振らなければ、こちらが殺される。
そんな緊迫感が強烈な戦況だったが……現在は徐々に上がり続けるリベンジオークの腕力に対抗するかのように、パワー勝負を挑み続ける。
リベンジオークは通常種のオークと比べて回復力が高く、ラストの体内に響く斬撃も数十秒あれば回復。
そして体内に響くダメージは、最終的にパワーに変換されてしまう。
これだけ聞くと、隙がなくBランクレベルのモンスターではないのか? と思うかもしれないが、一度受けた攻撃を再度受けた場合……攻撃力によっては、再びダメージを食らう。
一度食らった攻撃に対し、完全耐性を持つようなチート防御力はないため、パワーが足りない場合は頭を使って戦えば、ある程度なんとかなる。
(良いぞ、良いぞ、良いぞ!! まだまだッ!!!!!)
真正面から打ち合うことを止めないラスト。
下手な小細工を使って来ない分、リベンジオークとしてはやりやすい相手。
自分の腕力が着実に上がっているのが解るが……それでも押し切れない。
その事実が心にほんの少しの焦りを産み、結果として現れた。
二体のオークはトレントの木が材料の棍棒を使い、リベンジオークは鋼鉄製の大剣を扱う。
ラストは二体のオークを飛び越え、リベンジオークに向かって大剣を振り下ろす。
「っ!!!」
「受け止めるか。良い腕力だ」
敵の腕力を褒めている最中、後ろではティールが二体のオークを相手していた。
(情報通り、トレントの木で作られてるのか……こりゃ、棍棒を斬るのも一苦労なんだろうな)
ティールにそのつもりはないが、戦いの最中……敵の武器を壊すことが出来れば、確かに戦いやすくなる。
二体のオークは棍棒を扱う技術はあれど、体術の技術はゼロ。
しかしティールは無理に武器破壊を狙わず、ラストが戦い終わるまで戯れていようと決めていた。
初戦闘となるリベンジオーク。
ランクはCと、オークの上位種にあたる珍しい存在。
一言で言えば……ドМなオーク。という感想を持つ者が多い。
リベンジオークは敵の攻撃を受けると、その分腕力が徐々に増す。
そして本能的に自分の特性を理解しているからか……攻撃を食らっても声を荒げて引くことはなく、興奮気味の表情で反撃する。
(身体強化を使っていないとはいえ、ラストの一撃を止めた……もしかしたら、最終的な腕力はオーガやサイクロプスよりも強いのか?)
素の状態でも腕力は高く、対戦しているラストは非常に好戦的な笑みを浮かべて斬り合っている。
(こっちのオーク二体じゃ、絶対に満足出来てなかっただろうな)
ラストの戦闘が終わるまで待とうと決めているティールは、二体が繰り出す攻撃をなるべく紙一重で躱し、攻撃を受け流すことに集中していた。
「はっはっは!! 本当に良い力をしているな!!!」
「ブモォォォオオオアアアアアアアッ!!!」
攻撃を受け止める。
それだけでもダメージに換算されるため、徐々にリベンジオークの腕力が上昇。
既に身体強化のスキルを使用しており、両者とも腕力強化のスキルまで有している。
(……予定変更。ササっと終わらせてしまおう)
自分も戦いに混ざりたくなった……という訳ではなく、純粋に大剣使い同士がパワーをぶつけ合う戦いをゆっくり観たいと思い、身体強化を発動。
一瞬でオーク二体が反応出来ない速度に達し、首を斬り落とす。
そして、一先ず死体を回収し……ラストとリベンジオークの戦いを横から鑑賞し始めた。
腕力が上がれば、必然的に斬撃の速度が上がる。
技術的な面ではラストが上だが、あえてその力でリベンジオークを制圧しようとはしない。
現在のラストにとって、以前戦ったリザードマンジェネラルレベルであれば、なりふり構っていられなかった。
死力を尽くし、斬馬刀を振らなければ、こちらが殺される。
そんな緊迫感が強烈な戦況だったが……現在は徐々に上がり続けるリベンジオークの腕力に対抗するかのように、パワー勝負を挑み続ける。
リベンジオークは通常種のオークと比べて回復力が高く、ラストの体内に響く斬撃も数十秒あれば回復。
そして体内に響くダメージは、最終的にパワーに変換されてしまう。
これだけ聞くと、隙がなくBランクレベルのモンスターではないのか? と思うかもしれないが、一度受けた攻撃を再度受けた場合……攻撃力によっては、再びダメージを食らう。
一度食らった攻撃に対し、完全耐性を持つようなチート防御力はないため、パワーが足りない場合は頭を使って戦えば、ある程度なんとかなる。
(良いぞ、良いぞ、良いぞ!! まだまだッ!!!!!)
真正面から打ち合うことを止めないラスト。
下手な小細工を使って来ない分、リベンジオークとしてはやりやすい相手。
自分の腕力が着実に上がっているのが解るが……それでも押し切れない。
その事実が心にほんの少しの焦りを産み、結果として現れた。
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