あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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欲する者たちは、金を惜しまない

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「……いったん、戻るか」

「えぇ、そうですね」

ティールたちは階層をゆっくりと降りた。
一階層ごとに、全範囲を調べるのは厳しいが、それでも階層から階層へ最短距離で向かうのではなく、過去に発見された場所などを周りながら、ゆっくりと降りていった。

その結果……ジェットモウルの影らしき姿も見つけることが出来ず、十五層のボス部屋近くまで来てしまった。

(そんなに数が多くない、そもそもあまり出現しないモンスターってのを考えると、当たり前かもしれないけど……ちょっと予想外だな)

ティールとしては、なんだかんだで十五層まで降りてしまう前に、目的のモンスターであるジェットモウルと遭遇できると考えていた。

「中々見つからないな、マスター」

「だな。まっ、気長に探すしかない」

ダンジョン探索は非常に楽しいので、探索を続けること自体に文句はない。
ベッドで寝たいという気持ちは少々あるが、お高い寝袋を購入しているので、寝心地はそこまで悪くない。

そしてカリスたちも、一旦地上に戻りたい……なんて貧弱な言葉は吐かなかった。
ティールのお陰で風呂、栄養満点の食事まで用意される。

そんな贅沢な環境を用意してもらっておいて、泣き言など言えるわけがない!! という気持ちはあるが、純粋にまだまだ動けると感じている。

ティールの結界のお陰でカリスだけではなく、従者の三人もぐっすり睡眠を取れている。
最高の探索環境を用意されているので、四人の気力はまだ半分を切っていない。

十五層のボスであるアサルトレパードを倒して地上に戻るのではなく、十四層に……最終的には十一階層を目指す。
そんなアホな真似をするティールたちだが、本人たちはアホな真似をしているという思いはなく、真面目に目的のモンスターを探していた。

(頑張ったところで、さくっと見つからないな)

四日間かけ、十三層に戻ってきた六人。
なるべく行きに通らなかった道を通ったが、やはりジェットモウルとは簡単に遭遇出来ない。
ジェットモウルが地上に上がったと思われる穴すら見つからない。

(正直、まだまだ探索は続けられるけど……十一階層をもう一度探索して見つからなかったら、一回地上に戻って休んだ方が良いかもな)

後一か月ぐらいは探索できる!! と思っているティール。
実際に、ティールの力なら、不可能ではない。

ただ……気力、メンタルなど……総合的に見ると、一眠りして全回復はしていない。
その幅は大きくないが、ダンジョン探索での疲労は完全には回復していない。

その小さな幅が積み重なり……散漫な注意力に繋がってしまう。
という話を先輩冒険者であるジンに聞いたので、そういった話は信用しているティール。

「中々見つからないな……なぁ、カリスさん。今必死で探してる訳だけどさ、ジェットモウルの肝臓って、いつまでの必要とか明確な期限はあるんですか」

一応ギルドを通して、指名を受けた。
しかし、その指名依頼には機嫌が記されていない。

「……出来る限り、早い方が良いです」

「そっか……なぁ、買えないのか」

自分たちの実力を見込んで、指名依頼をしてくれたことは嬉しい。
だが、表情を見る限り、かなり不味い状況というのが窺える。

「勿論、モンスターの素材を売っている店は、全て回りました。ですが……」

「売ってなかったか。まっ、中々現れないレアモンスターっていうのを考えると、出回っても直ぐに買い取られて、錬金術の素材とかに使われるか」

ティールの言う通り、珍しく……使い道がしっかりある素材程、速攻で売れてしまう。

Bランクモンスターの素材ということもあって、値段はやはり高い。
それでも心の底から欲しいと思う者たちは、手に入れる為に金を惜しまない。

(一応地面の気配も探ってるんだけどな)

依頼主の為にも、なるべく早く見つけたい。
そんな思いを抱えながら探索を続け……二日後、ようやく変化が現れた。
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