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斬っても油断出来ない
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(いやぁ~~、本当に堅いな)
五十体超のモンスターを倒し終えた後、ボスとも言えるモンスター……メタルアーマードビートルが登場。
超巨大なカブトムシ、という表現だけではその強さを表し辛い実力を持っている。
加速のなしの突進が非常に強力である、甲殻と角に斬撃をぶつけても、中々ダメージを与えられない。
それなら、体の下を狙えば良いのでは?
自慢の機動力を生かして試みるが、予想外にもメタルアーマードビートルは自分の弱点を理解していた。
その為、中々弱点を狙わせてくれない。
加えて、他のモンスターと違って表情が読めない為、次はどんな攻撃をしてくるのか分らない。
ただ突進して来るだけではなく、頑丈な角を利用した斬撃や、珍しい属性魔法……鋼魔法を使用し、遠距離攻撃もガンガン使う。
(っ!? だ、大丈夫か)
なので、時折避けたり弾いたりしたメタルアーマードビートルの攻撃が、カリスを守っている結界の方に飛んでいってしまう場合がある。
少々戦い辛いなと思いながらも、冒険者であれば仕方ない。
冒険者として活動していれば、誰かを守りながら戦うことなど、これから先いくらでもある! と自分に言い聞かせ、心を落ち着かせる。
(防御力だけなら、今まで戦ってきたモンスターの中でも、一番だろう、な!!)
瞬間的な加速力、攻撃の貫通力なども高い。
(普通の冒険者なら、五十超のモンスターを倒し後にこいつの、相手は……無理だろうな)
そんなことを考えながら、ティールはなるべく甲殻の隙間を狙い始めた。
メタルアーマードビートルは生物としての性質上、相手の動きを捉えるのが得意だが、だからといってティールの動きに完全に対応できる訳ではない。
徐々にダメージを与えていく。
順調に討伐が進んでいる様に思えるが、依然として動きの質は大きく低下しない。
(ダメージは受けてるんだろうけど、動きに影響はない、か……色々とキレたくなる要素が本当に多いな!!!)
しかし、そんな中でもこのままいけば、倒せるという希望は見えていた。
メタルアーマードビートルの防御力、それらの要素は強力だが、魔力の総量はそこまで高くない。
自分の弱点は理解していても、そこまで知能が高い訳ではなく、結界を壊してカリスを人質に取ろうともしない。
ただ、本能的に目の前の人間には、余裕をかませるほど実力差はないと解っており、殺るために惜しみなく魔力を消費している。
その結果……戦闘が始まってから五分以上が経過し、ようやく魔力が底をついた。
(今だ!!!!)
メタルアーマードビートルの防御力も、魔力があってこそ、ティールの斬撃を掠り傷程度で済ませることが出来た。
基本スペックを考えれば魔力なしでも十分に強いが、今の状況であれば……堅い降格もスパッと斬れる!!
と見せかけ、狙うは甲殻の隙間。
自分の弱点が解かる知能は持っているので、魔力が切れた今、甲殻を狙われるかもしれないという不安があった。
しかし、最後の最後でそこに挑むのではなく、あくまで弱点に近い部分を狙った。
「はっ!!!!」
疾風瞬閃による斬れ味抜群な斬撃をぶちかまし、頭部と胴体を切断。
「っ!!??」
もうこの時点で、勝負は狩ったも同然……そう思ってしまうのも無理はないが、ティールは地面に足が着くと、全力で後方に跳んだ。
(生物の中では、一番生命力がありそうだな)
頭部と胴体が斬り裂かれて尚、少々動き続けるメタルアーマードビートル。
正確にはそこまで生命力は関係無いが、油断していると最後の最後に、頑丈な角で腹を貫かれてしまうこともある。
(ジンさんの言う通り、昆虫系のモンスターは本当に最後まで油断ならないな)
何故動ける? と物凄い疑問を持ちたくなるが、そういう生物なのだと割り切るしかなかった。
五十体超のモンスターを倒し終えた後、ボスとも言えるモンスター……メタルアーマードビートルが登場。
超巨大なカブトムシ、という表現だけではその強さを表し辛い実力を持っている。
加速のなしの突進が非常に強力である、甲殻と角に斬撃をぶつけても、中々ダメージを与えられない。
それなら、体の下を狙えば良いのでは?
自慢の機動力を生かして試みるが、予想外にもメタルアーマードビートルは自分の弱点を理解していた。
その為、中々弱点を狙わせてくれない。
加えて、他のモンスターと違って表情が読めない為、次はどんな攻撃をしてくるのか分らない。
ただ突進して来るだけではなく、頑丈な角を利用した斬撃や、珍しい属性魔法……鋼魔法を使用し、遠距離攻撃もガンガン使う。
(っ!? だ、大丈夫か)
なので、時折避けたり弾いたりしたメタルアーマードビートルの攻撃が、カリスを守っている結界の方に飛んでいってしまう場合がある。
少々戦い辛いなと思いながらも、冒険者であれば仕方ない。
冒険者として活動していれば、誰かを守りながら戦うことなど、これから先いくらでもある! と自分に言い聞かせ、心を落ち着かせる。
(防御力だけなら、今まで戦ってきたモンスターの中でも、一番だろう、な!!)
瞬間的な加速力、攻撃の貫通力なども高い。
(普通の冒険者なら、五十超のモンスターを倒し後にこいつの、相手は……無理だろうな)
そんなことを考えながら、ティールはなるべく甲殻の隙間を狙い始めた。
メタルアーマードビートルは生物としての性質上、相手の動きを捉えるのが得意だが、だからといってティールの動きに完全に対応できる訳ではない。
徐々にダメージを与えていく。
順調に討伐が進んでいる様に思えるが、依然として動きの質は大きく低下しない。
(ダメージは受けてるんだろうけど、動きに影響はない、か……色々とキレたくなる要素が本当に多いな!!!)
しかし、そんな中でもこのままいけば、倒せるという希望は見えていた。
メタルアーマードビートルの防御力、それらの要素は強力だが、魔力の総量はそこまで高くない。
自分の弱点は理解していても、そこまで知能が高い訳ではなく、結界を壊してカリスを人質に取ろうともしない。
ただ、本能的に目の前の人間には、余裕をかませるほど実力差はないと解っており、殺るために惜しみなく魔力を消費している。
その結果……戦闘が始まってから五分以上が経過し、ようやく魔力が底をついた。
(今だ!!!!)
メタルアーマードビートルの防御力も、魔力があってこそ、ティールの斬撃を掠り傷程度で済ませることが出来た。
基本スペックを考えれば魔力なしでも十分に強いが、今の状況であれば……堅い降格もスパッと斬れる!!
と見せかけ、狙うは甲殻の隙間。
自分の弱点が解かる知能は持っているので、魔力が切れた今、甲殻を狙われるかもしれないという不安があった。
しかし、最後の最後でそこに挑むのではなく、あくまで弱点に近い部分を狙った。
「はっ!!!!」
疾風瞬閃による斬れ味抜群な斬撃をぶちかまし、頭部と胴体を切断。
「っ!!??」
もうこの時点で、勝負は狩ったも同然……そう思ってしまうのも無理はないが、ティールは地面に足が着くと、全力で後方に跳んだ。
(生物の中では、一番生命力がありそうだな)
頭部と胴体が斬り裂かれて尚、少々動き続けるメタルアーマードビートル。
正確にはそこまで生命力は関係無いが、油断していると最後の最後に、頑丈な角で腹を貫かれてしまうこともある。
(ジンさんの言う通り、昆虫系のモンスターは本当に最後まで油断ならないな)
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