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勉強になった
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「か、感情的になった戦い、ですか?」
「はい!!! 今後の参考になりそうなので、ぜひ聞かせてください!!!」
まずは訓練場にいた騎士に尋ね、別の訓練場で訓練を行っている騎士たちにも同じ質問をしていく。
騎士たちにとっては恥ずかしい過去を話すことになる、という思いを感じてしまうかもしれないが……ヴァルターの真剣な眼を見て、本当に必要な情報なのだと解り、思い出しながら伝えていく。
「どうせなら、冒険者たちに聞くのもありかもしれませんね」
直接訪ねても断られるかもしれないため、ギルドが信用出来る冒険者を用意し、報酬も払う。
感情的になった戦いについて細かく話すだけで金が貰えるということもあり、冒険者たちはギルドからの評価を落さない様にという思いもあって、本当に真剣に思い出しながら当時の感情などを事細かく伝えた。
聞いた話が全てヴァルターの感覚に当てはまるという訳ではないが、それでも様々な感情……同じような状況に対しても感じる思いが違ったりなど、勉強になったのは間違いなかった。
「どうですか、ヴァルターさん。何となくイメージは浮かんできましたか?」
「はい、そうですね……まだ本当に何となくですけど、イメージが固まってきました」
「それは朗報ですね。では……そろそろ実戦に移ってみましょうか」
ティールはラストと一緒にヴァルターの進捗状況を当主であるギャバに報告。
「そうか……あいつもモンスターとの戦闘経験は何度かある。潰れない程度にしごいてやってくれ」
「りょ、了解です」
愛ある鞭なのだろうと思いながら許可が下りた事をヴァルターに伝え、翌日の朝から街を出て周辺に森に入り込む。
余り大勢で移動しているとモンスターが逃げてしまう可能性を考慮し、騎士一人と魔法使い一人が同行。
「あれは、ゴブリンナイトとゴブリンファイターですね。丁度良い相手だとは思いますが、どうしますか?」
「戦うります」
模擬戦の中で二対一の訓練も行っているため、決して慣れていない状況ではない。
「ギギャっ!?」
「ギギャギャッ!!!!」
ヴァルターの気配に気付き、二体のゴブリン上位種も戦闘態勢を取り……まずはゴブリンナイトが先制。
「ッ! ハッ!!!!」
暗黒を纏う片方の剣で受け止め、もう片方の聖光を纏う剣で反撃。
ゴブリンとはいえ上位種であるため、さすがにカウンター一撃だけでは殺られない。
それはヴァルターも重々承知している。
「ギャッ!!!」
「っと、フッ!!!!」
とはいえ、今ヴァルターの眼はティールとラストとの攻防に慣れた状態。
当然、二人は全く本気を出していないが、模擬戦の中でヴァルターがギリギリ反応出来る速さ、ギリギリ対応出来る攻撃力を把握して模擬戦を行っていた。
そのため、今のヴァルターにとってゴブリンナイト、ファイターの動きに反応することは非常に容易だった。
「ふぅーーー、終わりました!!」
「お疲れ様です」
色々実戦での動作確認などを行う中でも、五分と掛からず戦闘は終了した。
(上位種とは言っても、あまりレベルは高くなかったか? 森林暗危で現れた上位種の方が強かった……って、それはそれで当然の話か。なにはともあれ、滑り出しは上々って感じだな)
死体を適当に処理し、休憩を挟まず次の得物を探しに向かう。
「……っ、マスター。もう数十メートル離れた場所にオークがいる」
オーク、という単語に護衛の騎士と魔法使いは確認を取る様に護衛対象であるヴァルターに目を向けるが……本人は全く動揺していなかった。
「数は一体か?」
「おそらくな。先程のゴブリン上位種を二体、特に攻撃を貰うことなく倒せたことを考えれば、悪くない相手だとは思うが……どうするんだ? ヴァルター」
「…………戦ります!!!!」
良い意味で瞳の奥が非常に燃え上がっており、騎士と魔法使いは止められないと断念した。
「はい!!! 今後の参考になりそうなので、ぜひ聞かせてください!!!」
まずは訓練場にいた騎士に尋ね、別の訓練場で訓練を行っている騎士たちにも同じ質問をしていく。
騎士たちにとっては恥ずかしい過去を話すことになる、という思いを感じてしまうかもしれないが……ヴァルターの真剣な眼を見て、本当に必要な情報なのだと解り、思い出しながら伝えていく。
「どうせなら、冒険者たちに聞くのもありかもしれませんね」
直接訪ねても断られるかもしれないため、ギルドが信用出来る冒険者を用意し、報酬も払う。
感情的になった戦いについて細かく話すだけで金が貰えるということもあり、冒険者たちはギルドからの評価を落さない様にという思いもあって、本当に真剣に思い出しながら当時の感情などを事細かく伝えた。
聞いた話が全てヴァルターの感覚に当てはまるという訳ではないが、それでも様々な感情……同じような状況に対しても感じる思いが違ったりなど、勉強になったのは間違いなかった。
「どうですか、ヴァルターさん。何となくイメージは浮かんできましたか?」
「はい、そうですね……まだ本当に何となくですけど、イメージが固まってきました」
「それは朗報ですね。では……そろそろ実戦に移ってみましょうか」
ティールはラストと一緒にヴァルターの進捗状況を当主であるギャバに報告。
「そうか……あいつもモンスターとの戦闘経験は何度かある。潰れない程度にしごいてやってくれ」
「りょ、了解です」
愛ある鞭なのだろうと思いながら許可が下りた事をヴァルターに伝え、翌日の朝から街を出て周辺に森に入り込む。
余り大勢で移動しているとモンスターが逃げてしまう可能性を考慮し、騎士一人と魔法使い一人が同行。
「あれは、ゴブリンナイトとゴブリンファイターですね。丁度良い相手だとは思いますが、どうしますか?」
「戦うります」
模擬戦の中で二対一の訓練も行っているため、決して慣れていない状況ではない。
「ギギャっ!?」
「ギギャギャッ!!!!」
ヴァルターの気配に気付き、二体のゴブリン上位種も戦闘態勢を取り……まずはゴブリンナイトが先制。
「ッ! ハッ!!!!」
暗黒を纏う片方の剣で受け止め、もう片方の聖光を纏う剣で反撃。
ゴブリンとはいえ上位種であるため、さすがにカウンター一撃だけでは殺られない。
それはヴァルターも重々承知している。
「ギャッ!!!」
「っと、フッ!!!!」
とはいえ、今ヴァルターの眼はティールとラストとの攻防に慣れた状態。
当然、二人は全く本気を出していないが、模擬戦の中でヴァルターがギリギリ反応出来る速さ、ギリギリ対応出来る攻撃力を把握して模擬戦を行っていた。
そのため、今のヴァルターにとってゴブリンナイト、ファイターの動きに反応することは非常に容易だった。
「ふぅーーー、終わりました!!」
「お疲れ様です」
色々実戦での動作確認などを行う中でも、五分と掛からず戦闘は終了した。
(上位種とは言っても、あまりレベルは高くなかったか? 森林暗危で現れた上位種の方が強かった……って、それはそれで当然の話か。なにはともあれ、滑り出しは上々って感じだな)
死体を適当に処理し、休憩を挟まず次の得物を探しに向かう。
「……っ、マスター。もう数十メートル離れた場所にオークがいる」
オーク、という単語に護衛の騎士と魔法使いは確認を取る様に護衛対象であるヴァルターに目を向けるが……本人は全く動揺していなかった。
「数は一体か?」
「おそらくな。先程のゴブリン上位種を二体、特に攻撃を貰うことなく倒せたことを考えれば、悪くない相手だとは思うが……どうするんだ? ヴァルター」
「…………戦ります!!!!」
良い意味で瞳の奥が非常に燃え上がっており、騎士と魔法使いは止められないと断念した。
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