あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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どれもスパイスでしかない

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(くっくっく、はっはっは!!!!!!!! 良いぞ、心の臓が高鳴る!!!!!!)

ゲイルワイバーンとの戦闘中、ラストは心の中で超高笑いしていた。

竜人族がドラゴンと戦う時、リザードマンと戦う時も同じだが、共食いなどと言えば……ぶち殺されても仕方ない。

竜人族にとってドラゴンとは敬意を持つ存在であり、それと同時に……越えるべき壁という対象でもある。
以前顔を合わせたAランクのドラゴン……岩窟竜、レグレザイアには、まだ逆立ちしても勝てるという自信はない。

しかし、目の前のワイバーンの亜種とも言える存在、ゲイルワイバーンを前にして……ラストは喜色の笑みを浮かべる余裕があった。

「ッ!!!」

「グッ!? ふっ、ハッハッハッ!!!! 最、高だ!!!!!!」

やはり速さではゲイルワイバーンの方が数段上。
部屋に複数存在する柱の影響もあり、中々姿を捕えづらい。

環境そのものがゲイルワイバーンの力になっている。
そんな事はゴブリンたちと戦う時から理解しており、今更苛立ちを感じることもない。

(亜竜とはいえ、ワイバーンの亜種……いや、上位種!!! 滾らせてくれる!!!!)

旋風を纏った爪斬は、気を抜けば……防御の仕方を間違えれば、十分皮鎧を斬り裂き、そのままラストの体をも裂く。

逆にラストの一撃も決まればゲイルワイバーンを断つのに十分な攻撃力を有しているが、それがまた中々
当らない。

(あの豹と……アサルトレパードと戦ってる時と、似てるか? ……ふっふっふ、なら問題無い!!!!!)

ゲイルワイバーンは通常のワイバーンより魔力保有量が大きく、風魔法も習得しているため、柱を盾にして遠距離からちまちまと攻撃し続ける戦法も取れることには取れる。

だが、ダンジョンから生まれし亜竜にもドラゴンとしてのプライドはあるのか、八割方は接近してから攻撃を行っていた。
それがまたラスト好みの戦法であり、闘志は萎えるどころか高まる。

「ッ!!!! シィィィィイイアアアアアアッ!!!!!!」

「ッ!!!!!?????」

再び迫る旋風を纏った爪斬に対し、全感覚を研ぎ澄ませたラストの本能が反射。

ゲイルワイバーンの爪は……決して脆くはない。
そこら辺のモンスターと攻撃がぶつかろうとも、斬り裂き、貫く。

しかし、ラストが有する相棒……牙竜にはワイバーンの牙に爪、ミスリル鉱石にヘビーメタルが使用されている。
頑強さでは負けておらず、更に加えて多少の効果ではあるが、竜殺しの力も有している。

結果…………旋風の爪斬は粉砕され、苦痛で顔が思いっきり歪む。
それでもまだ戦う意志は折れておらず、宙に逃れて遠距離攻撃を放とうとするが……ラストは、ただ大剣を振り回す脳筋竜戦士ではなかった。

「スラッシュ、バスターッ!!!!!!!」

「ギ、ッ!!!!!!! ………………」

片足を失ったゲイルワイバーンは、一先ず宙に逃げる。
そこまで読んでいたラストは逃げる先に飛び、牙竜に秘められた技、スラッシュバスターを放ち、顔から首元までを完全に破壊した。

スラッシュバスターを放つ時のみ、竜殺しの効果が増すし、斬撃の範囲や威力も強化される。
ゲイルワイバーンが万全の状態の時であればまだしも……体の一部を欠損し、思考力を欠いた状態では、とても対処することは出来なかった。

「ふむ、良き戦いであった」

多少の汗をかき、戦闘が終わった後もまだ心臓は高鳴っていた。
体には数か所ほど切傷が刻まれており、防御した際に生まれた痺れも残っており、当然のことだが圧勝、完勝と言える状態ではない。

受け方を間違えれば重症に繋がる攻撃もあり、何度か肝が冷える場面もあった。

だが…………それすらも、ラストにとっては闘争心を満たすためのスパイスでしかなかった。
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