あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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さすがに危険だから

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「じゃあ、この辺りで寝ましょうか」

既に日も暮れ、ティールたちは丁度良さげな小さな洞窟に入り、野営を行うことにした。

(ちゃちゃっと作っちゃおう)

夕方になるまでファルティナの大秘境で探索していたこともあり、ティールはそれなりに疲れていた。
それでも、まだ眠気が来てしまう前に頑張ってしまおうと気合を入れ、夕食を作り始めた。

「手伝うぞ」

「ありがとうございます」

アキラの手も借り、野菜の皮をむき、肉をカットして調理を進めていく。
そんな中、基本的に料理となると手伝えることがない竜人族のラストと、ヴァルガングのヴァルはモンスターが襲撃してこないように見張りを行ていた。

「………………」

ヴァルは真剣に見張りを行いながらも、頭の中では本日の戦闘を思い返し……ほんの少し、口端を上げていた。

「ふふ、楽しかったか」

隣で同じく見張りを行っているラストは、その僅かな変化に気付く。

「……ワゥ」

隠すことでもないが、笑みを浮かべているのをバレたのが恥ずかしかったのか、小さな笑みは引っ込んでしまった。

「俺も同じだ。ただ、目的のダンジョンという場所は中々見つからないのがな」

「ワフゥ…………」

ヴァルはティールたちからこの地を探索する理由を聞いているため、ラストと同じく少々落ち込む。

モンスターではあるが、それなりに知能が高く、実際にダンジョンという場所を探索したことがあるので、ヴァルも
ダンジョンという場所をある程度理解している。

ヴァルとしても、ファルティナの大秘境での探索も十分過ぎるほど楽しいが、ダンジョンというデンジャラスな場所での探索も再び行いたいという気持ちがあった。

その後も二人が会話? を続けている間、着々と夕食の準備が進み、彼らの頭は食欲で一杯になり始めた。

「それじゃ、食べようか」

ラストとヴァルだけではなく、ティールとアキラも本日の探索で……朝食、昼食もしっかり食べていたが腹は減っており、それなりに作った料理は十分と経たずに消えてしまった。

「……もう少し食べる?」

「…………俺は、遠慮しておこう」

「えっ……いいの、ラスト?」

ラストは、いつも通りたらふく食べた。
だが、ラストと出会ってから一年以上経つティールは、今のラストの腹はまだ八分目に達していないことに気付いていた。

「あぁ。今日、見張りをすることを考えればな」

普段は見張りを行わないティールたち。

他の冒険者たちが聞けば「死にたいのか?」と首を傾げる。
しかし、ティールは結界を複数枚展開することで、問題無いと判断していた。

パーティーメンバーであるラスト、アキラとしては不安ではあるものの……これまで、ティールの結界のお陰で快適な夜を過ごすことができ、一撃で粉砕されて大ダメージを負うということもない。

ただ……ファルティナの大秘境は、ダンジョンではない。
セーフティーポイントという、モンスターには襲われない安全な場所というのはない。

そして、現在ティールたちが探索しているファルティナの大秘境では、Cランク以上のモンスター……Bランクモンスターが徘徊していることが珍しくなく、冒険者ギルドの情報掲示板にはAランクモンスターの目撃情報がいくつもある。

Cランクモンスターであればヴァルが瞬殺……Bランクモンスターが相手であっても、ティールたちが起きるまで一人で対処出来る。

「そっか、分かった」

最悪の場合、Aランクモンスターが襲撃してくるかもしれないということで、ヴァル以外にも追加で一人、見張りを行おうということになった。

「それじゃ、これ渡しとくね」

「……何故だ?」

ティールがラストに手渡したのは、香辛料が入っている小瓶だった。

「今更に追加で食べれば満腹で眠くなっちゃうかもしれないけど、見張りの間に腹が減るかもしれないでしょ」

「……あぁ、そうだな。助かる」

その日の夜、やはり腹が減ってしまい、ラストはヴァルと一緒に夜食の焼肉を貪るのだった。
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