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四十一話チキン野郎にキツイ

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ライガンは暗い雰囲気を変えようと、自分達が今まで楽しいと感じた出来事、笑えるような失敗の出来事を話し、ソウスケの気を紛らわせようとした。

そんなライガンの糸を察したソウスケは、人を殺すという考えや覚悟を一旦置き、ライガン達と食事をしながらの会話を楽しもうとした。

ライガン達の話はソウスケにとって、とても面白い物だった。
特に、ライガンとガインが娼館に行こうとしたところを、マーサとニーナの二人に見つかり、殴られて周りの男たちに笑われながら引きずられて帰ったという話が、ソウスケ的には一番面白く感じ、笑いが止まらなかった。

その話をマーサがした時、ライガンとガインは顔を赤くしながら、なんでその話をするんだと、マーサに抗議していた。
ニーナはその時に光景を思い出し、口元を抑えながらプルプルと体を震わせながら笑っていた。

周りの客たちもマーサの声が聞こえたのか、大きな声で笑っていた。

ただ、ソウスケも男なので風俗・・・・・・娼館には正直なところ興味があった。

(地球にいた時はまだ未成年だから風俗には行けなかったんだよな。金もなかったしな。好みの女の人を一回くらい抱いてみたいな。まぁ、チキンだからそんな勇気が簡単には出ないんだよな)

ソウスケは、ライガンやガインみたいに大衆の前で、同じパーティーの人に引きずられて帰るなんてならないようにしようと思った。

(でも、それだったら奴隷を買う前に娼館に行った方が良さそうだな・・・・・・いや、まず買う奴隷が女って決まったわけじゃないから、ライガンさんやガインさんみたいになる事が確定したわけじゃないけどけど、取りあえず早い内に娼館に行って、童貞を捨てたいな)

前世で叶わなかった脱童貞出来る様、早めに娼館に行く決心を付けようとソウスケは思った。

それからも、面白可笑しいライガン達の話を聞きながら時間は経っていき、以外にもマーサとニーナが途中で酔いつぶれ、そこでお開きとなった。

宿に戻ったソウスケはベットに腰を下ろし、ライガン達の事を思い浮かべた。

「アガレス達の先輩達・・・・・・結構良い人達だったな。気も使ってくれるし、話を面白いし。まぁ、ライガンさんとガインさんが娼館に行こうとして、マーサさんとニーナさんに叩かれた話はマジで笑ったな。とんでもなく恥ずかしかっただろうな、二人とも」

女性二人に襟を捕まれながら引きずられる男二人をもう一度ソウスケは思い浮かべると、噴出してまた笑い出してしまった。

「はっはっはっはっは。あ~~~~~、笑い過ぎて涙出てきた。はぁ、とりあえず、腹いっぱいになって眠気も丁度やって来たし、今日はもう寝よう」

明日の予定を軽く立ててから布団を被り、ソウスケは直ぐん位眠りについた。


翌日、目を覚ましたソウスケは、いつも通り顔を洗い食堂に降り、朝食を食べていた。

「もぐもぐ・・・・・・んぐ。まだ朝だからギルドは人で溢れ返っているんだろうな。向こうにいた時もそうだったけど、人込みは基本的に嫌いだからな。昼頃まで部屋で時間潰しだな」

朝食を食べ終わると、ソウスケは昨日寝る前に考えていた予定を始めようと、いそいそと部屋に戻った。
部屋に戻ったソウスケは、アイテムボックスの中から昨日伐採した木と、木工の道具を取り出した。

「せっかく木工のスキルを持っているんだ。地球じゃ出来なかったことをしないとな。地球にいたときはそこまで器用じゃなかったから、何かを作ることは苦手だったんだよな」

ソウスケは木を使って、魔物のフィギュアを作ろうと考えていた。

(フィギュア作りは一回やってみたかったからな。木工のスキルレベルが五もあれば、特に練習なんてしなくても作れるだろうしな。まぁ、半分は金になるかもって考えもあるんだけどな)

まだこの街にソウスケが気て一週間も経っていないが、木や鉄で出来たフィギュア等は一回も見た事がなかったので、もしかしたら金になるのではと思った。

「最初はあまり難しくないモンスターから作っていくか・・・・・・」

木を手に取り、道具を持ち作業を始めた。

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