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三百五話 天敵
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鑑定眼を使って二つの長剣を調べる。
すると・・・・・・ソウスケは驚きのあまり後ろのひっくり返ってしまった。
「「ソウスケさん!!??」」
「だ、大丈夫だ。ちょっと驚き過ぎただけだ」
ソウスケは鑑定眼を使って調べようとしたが、レア度の高さを見た段階で驚きがほぼマックスに達してしまった。
(レア度八って・・・・・・嘘でしょ。なんで? たったの三十階層って言えるかは分らないけど、ここまでレア度が高い魔道具が宝箱の中に入っている階層では無いと思うんだが。なんで? なにか条件でもあって俺がそれを満たしたからか?)
実はソウスケの考えは合っていた。
ただ、その条件を満たしていたとしても出現する確率は低く、ソウスケの運の良さも相まって手に入れたと言えるだろう。
本来ならば性能は似ているが、数段グレートが下がる魔道具が出る筈だった。
(名前はバアゼブレイヤ・・・・・・名前から剣の効果がイメージできないな。効果は絶大な蟲殺。インセクトキラーって事か。それ以外には斬撃や刺突の飛距離が伸びて動体視力が上がる。それに脚力上昇・・・・・・効果が多いな。いや、多い事にこしたことはないから良いんだが。最後に・・・・・・・蟲操。昆虫系のモンスターを操れるって事か?)
無造作に操れる事は無く、所有者の実力によって操れるモンスターの強さや数は変わってくる。
だがそれを踏まえても破格の能力だった。
(コントロールが効く範囲の指定もあるみたいだが、それでも有能な効果に変わりはない。それに他の効果だって十分に良い能力だからマジで高性能だな)
「えっとだな・・・・・・・兎に角ヤバい」
何とか語彙力を取り戻そうと必死になりながらソウスケは二人にバアゼブレイヤが持つ能力を説明する。
「た、確かにヤバいですね。特にこのダンジョンに生息する大半のモンスターにとっては天敵に等しいです」
「なるほど。自分が昔感じた嫌な雰囲気に似ている理由が理解出来ました」
「俺も理解出来た。確かにこういった効果を持つ武器はモンスターにとっては特定の種族では無くとも感じるものがあるんだろうな」
(超有能な魔道具、それに変わりはない。ただ・・・・・・・これまた堂々と装備出来る武器では無いな)
鞘ですら高級品だと解る見栄え。
見かけだけでは無く、雑魚相手に抜く必要が無いと感じれば鞘に仕舞ったままでも相手にできる程耐久性に優れている。
「まっ、これも水龍の蒼剣と同様に基本的には人がいない場所でないと使えないな」
「目立ちたくないソウスケさんにとってはそれがベストですね。それでも、今回の最下層のボス相手にそれをお使いになるのですか?」
「その二刀の長剣・・・・・・・バアゼブレイヤを使えばどんな昆虫系のモンスターであっても、そう時間を掛けずに倒せそうですね」
ザハークの言う通り、最下層のボスはバアゼブレイヤを使えばそこまで傷を負う事無く勝てるのではとソウスケは思ってしまった。
モンスターと戦って大した傷を負う事無く倒せる。それは嬉しい事だが、本当にそれで良いのか迷うソウスケ。
(元々この世界に転移させた神のお陰でチートな能力と武器を手に入れる事が出来た。正直まだそれらに頼り切ってる気がするんだよな・・・・・・・いや、レベルが上がれば必然的に身体能力や魔力総量が上がるんだからあまりトレーニング的な意味は無い気がするが、もう少しワイバーンと戦った時の様な緊張感のある戦いを経験した方が良い気がするんだよな)
コボルトキングと戦った時は良い感じに罠に嵌ってくれたのでソウスケの中ではそこまで緊張感のある戦いでは無かった。
「最下層の部屋に普通のボスでは無くジーラスさんが言っていた複数のパーティーで挑まなければ勝てない上位種にあたった時にこいつを使う。そうでなければグラディウスと蛇腹剣で対応する」
この先、どれ程強いモンスターや人と戦うか分らないため、ソウスケはなるべく身体能力に頼らない戦い方を身に付けたかった。
(・・・・・・・まっ、気付いたら身体強化任せの戦い方になってるかもしれないけど)
すると・・・・・・ソウスケは驚きのあまり後ろのひっくり返ってしまった。
「「ソウスケさん!!??」」
「だ、大丈夫だ。ちょっと驚き過ぎただけだ」
ソウスケは鑑定眼を使って調べようとしたが、レア度の高さを見た段階で驚きがほぼマックスに達してしまった。
(レア度八って・・・・・・嘘でしょ。なんで? たったの三十階層って言えるかは分らないけど、ここまでレア度が高い魔道具が宝箱の中に入っている階層では無いと思うんだが。なんで? なにか条件でもあって俺がそれを満たしたからか?)
実はソウスケの考えは合っていた。
ただ、その条件を満たしていたとしても出現する確率は低く、ソウスケの運の良さも相まって手に入れたと言えるだろう。
本来ならば性能は似ているが、数段グレートが下がる魔道具が出る筈だった。
(名前はバアゼブレイヤ・・・・・・名前から剣の効果がイメージできないな。効果は絶大な蟲殺。インセクトキラーって事か。それ以外には斬撃や刺突の飛距離が伸びて動体視力が上がる。それに脚力上昇・・・・・・効果が多いな。いや、多い事にこしたことはないから良いんだが。最後に・・・・・・・蟲操。昆虫系のモンスターを操れるって事か?)
無造作に操れる事は無く、所有者の実力によって操れるモンスターの強さや数は変わってくる。
だがそれを踏まえても破格の能力だった。
(コントロールが効く範囲の指定もあるみたいだが、それでも有能な効果に変わりはない。それに他の効果だって十分に良い能力だからマジで高性能だな)
「えっとだな・・・・・・・兎に角ヤバい」
何とか語彙力を取り戻そうと必死になりながらソウスケは二人にバアゼブレイヤが持つ能力を説明する。
「た、確かにヤバいですね。特にこのダンジョンに生息する大半のモンスターにとっては天敵に等しいです」
「なるほど。自分が昔感じた嫌な雰囲気に似ている理由が理解出来ました」
「俺も理解出来た。確かにこういった効果を持つ武器はモンスターにとっては特定の種族では無くとも感じるものがあるんだろうな」
(超有能な魔道具、それに変わりはない。ただ・・・・・・・これまた堂々と装備出来る武器では無いな)
鞘ですら高級品だと解る見栄え。
見かけだけでは無く、雑魚相手に抜く必要が無いと感じれば鞘に仕舞ったままでも相手にできる程耐久性に優れている。
「まっ、これも水龍の蒼剣と同様に基本的には人がいない場所でないと使えないな」
「目立ちたくないソウスケさんにとってはそれがベストですね。それでも、今回の最下層のボス相手にそれをお使いになるのですか?」
「その二刀の長剣・・・・・・・バアゼブレイヤを使えばどんな昆虫系のモンスターであっても、そう時間を掛けずに倒せそうですね」
ザハークの言う通り、最下層のボスはバアゼブレイヤを使えばそこまで傷を負う事無く勝てるのではとソウスケは思ってしまった。
モンスターと戦って大した傷を負う事無く倒せる。それは嬉しい事だが、本当にそれで良いのか迷うソウスケ。
(元々この世界に転移させた神のお陰でチートな能力と武器を手に入れる事が出来た。正直まだそれらに頼り切ってる気がするんだよな・・・・・・・いや、レベルが上がれば必然的に身体能力や魔力総量が上がるんだからあまりトレーニング的な意味は無い気がするが、もう少しワイバーンと戦った時の様な緊張感のある戦いを経験した方が良い気がするんだよな)
コボルトキングと戦った時は良い感じに罠に嵌ってくれたのでソウスケの中ではそこまで緊張感のある戦いでは無かった。
「最下層の部屋に普通のボスでは無くジーラスさんが言っていた複数のパーティーで挑まなければ勝てない上位種にあたった時にこいつを使う。そうでなければグラディウスと蛇腹剣で対応する」
この先、どれ程強いモンスターや人と戦うか分らないため、ソウスケはなるべく身体能力に頼らない戦い方を身に付けたかった。
(・・・・・・・まっ、気付いたら身体強化任せの戦い方になってるかもしれないけど)
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