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八百三十七話 どいつが一番?
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「「「「「「「「「「乾杯!!!!!」」」」」」」」」」
昼の宴から数時間経ち、夕食の時間。
当初の予定通り、夕方から深夜にかけて再び宴会が開かれた。
そんなに吞んで食べて、口から色々出てしまわないのか? と心配する者がいて当然。
しかし、彼らは昼食をがっつり食べ、昼間からそれなりに吞んだ後……王都の冒険者ギルドに移動し、大きく頑丈な訓練場で素振りやら模擬戦やらを開始。
冒険者が酔っ払った状態で模擬戦などをすれば、大事故が起こる……そう予想するものだが、多少の酔いがあっても頭にはしっかりと、また夕方から宴会を行うという予定が刻まれていた。
故に、騎士から注意されたように大問題を起こすことなく、時間になるまで適度に体を動かし続けた。
なお……うっかり体を動かし過ぎ、吐いてしまった者は何名かいた。
それでも夕食の宴会時ともなれば、昼前と変わらない様子で盛り上がるのが冒険者たち。
ソウスケやザハークもしっかり体を動かしたため、昼食時と変わらないペースで料理を口に運んでいく。
「なぁなぁ、ソウスケ。ソウスケが今まで戦ってきたモンスターの中で、一番強いやつはどんな奴だった」
その問いに、周囲の冒険者たちは呑んで食って騒ぐことは止めずとも、聞き耳を立てていた。
「ん~~~……ガルム、ですかね」
聞き耳を立てるのではなく、がっつり話を聞き始めた。
「それなりに多くのモンスターと戦ってきましたけど、やっぱりあのガルムがこう……一番、自分の喉元に刃……じゃなくて牙を突き立ててきたかと」
上位ランクの冒険者たちであれば、ガルムの名を知らない冒険者はまずいない。
それは単純に知識として知らなければ不味い、同業者からバカにされる……という理由ではなく、隠居でもしてない限り、本当に戦う可能性があるモンスター。
「……すげぇ、な。それ、一人で倒したんだろ」
一瞬、さすがに一人で倒したわけではないだろうという考えが浮かんだ、そんな考えは即座に消えた。
「はい、なんとか一人で倒しました」
なんとか倒したというソウスケの表情に、恐怖の色が一寸もない。
それに気付いた冒険者たちは思わず身を震わせた。
「ざ、ザハークはどんなんだ」
「むっ、俺か」
油断していたザハークは一旦食事の手を止め、真剣に過去の戦闘記録を思い出す。
「俺一人で倒したとなると……いや、迷うな。候補としては赤毛のアシュラコング、クリムゾンリビングジェネラル、そしてオールドオーガだ」
「わぉ……はっはっは、泡吹き出しそうな面子だぜ」
当然、上げられた全てのモンスターがAランク。
それも一概に優劣が付け難い実力者ばかり。
「あれだよな、物理攻撃で言えばやっぱりアシュラコングだよな」
「総合力ならクリムゾンリビングジェネラルじゃないかしら? 部下がいれば、更に厄介なモンスターよ」
「俺としてはあれだな……オールドオーガが一番恐ろしいイメージだな」
様々な地域の猛者が揃っている為、誰かしらザハークが名を上げたモンスターとの戦闘経験があった。
ザハークに敵対相手の中で誰が最強かと尋ねたのに、ザハークそっちのけで三体の内どれが最強かという議論に発展。
「あの、三人で戦ったモンスターだと、どのモンスターが一番手強かったですか?」
ここぞとばかりに近づいてて質問してきた斥候タイプの女性冒険者。
その質問に対し、ソウスケたちは三人同時に頭を捻らせた。
「あんまり三人で強敵にって機会はないからな……やっぱり、溶岩竜かパラデットスコーピオンの亜種か?」
「そうなりますね。厄介さで言えばパラデットスコーピオンの亜種。攻撃力と防御力だけであれば溶岩竜ですね」
「パラデットスコーピオンの亜種か……また懐かしいモンスターだな。うむ、ミレアナの言う通り厄介さに限ればパラデットスコーピオン亜種の方が上だったな」
厄介厄介と口にするが、三人の表情からは、やはり恐怖や苦労の色がなく……全員達成感や楽しさの色しかない。
そして数時間後……そろそろお開き、ではなく宴会はバーへ移行。
これに関しては当然強制ではないが、途中で帰る者は誰一人いなかった。
昼の宴から数時間経ち、夕食の時間。
当初の予定通り、夕方から深夜にかけて再び宴会が開かれた。
そんなに吞んで食べて、口から色々出てしまわないのか? と心配する者がいて当然。
しかし、彼らは昼食をがっつり食べ、昼間からそれなりに吞んだ後……王都の冒険者ギルドに移動し、大きく頑丈な訓練場で素振りやら模擬戦やらを開始。
冒険者が酔っ払った状態で模擬戦などをすれば、大事故が起こる……そう予想するものだが、多少の酔いがあっても頭にはしっかりと、また夕方から宴会を行うという予定が刻まれていた。
故に、騎士から注意されたように大問題を起こすことなく、時間になるまで適度に体を動かし続けた。
なお……うっかり体を動かし過ぎ、吐いてしまった者は何名かいた。
それでも夕食の宴会時ともなれば、昼前と変わらない様子で盛り上がるのが冒険者たち。
ソウスケやザハークもしっかり体を動かしたため、昼食時と変わらないペースで料理を口に運んでいく。
「なぁなぁ、ソウスケ。ソウスケが今まで戦ってきたモンスターの中で、一番強いやつはどんな奴だった」
その問いに、周囲の冒険者たちは呑んで食って騒ぐことは止めずとも、聞き耳を立てていた。
「ん~~~……ガルム、ですかね」
聞き耳を立てるのではなく、がっつり話を聞き始めた。
「それなりに多くのモンスターと戦ってきましたけど、やっぱりあのガルムがこう……一番、自分の喉元に刃……じゃなくて牙を突き立ててきたかと」
上位ランクの冒険者たちであれば、ガルムの名を知らない冒険者はまずいない。
それは単純に知識として知らなければ不味い、同業者からバカにされる……という理由ではなく、隠居でもしてない限り、本当に戦う可能性があるモンスター。
「……すげぇ、な。それ、一人で倒したんだろ」
一瞬、さすがに一人で倒したわけではないだろうという考えが浮かんだ、そんな考えは即座に消えた。
「はい、なんとか一人で倒しました」
なんとか倒したというソウスケの表情に、恐怖の色が一寸もない。
それに気付いた冒険者たちは思わず身を震わせた。
「ざ、ザハークはどんなんだ」
「むっ、俺か」
油断していたザハークは一旦食事の手を止め、真剣に過去の戦闘記録を思い出す。
「俺一人で倒したとなると……いや、迷うな。候補としては赤毛のアシュラコング、クリムゾンリビングジェネラル、そしてオールドオーガだ」
「わぉ……はっはっは、泡吹き出しそうな面子だぜ」
当然、上げられた全てのモンスターがAランク。
それも一概に優劣が付け難い実力者ばかり。
「あれだよな、物理攻撃で言えばやっぱりアシュラコングだよな」
「総合力ならクリムゾンリビングジェネラルじゃないかしら? 部下がいれば、更に厄介なモンスターよ」
「俺としてはあれだな……オールドオーガが一番恐ろしいイメージだな」
様々な地域の猛者が揃っている為、誰かしらザハークが名を上げたモンスターとの戦闘経験があった。
ザハークに敵対相手の中で誰が最強かと尋ねたのに、ザハークそっちのけで三体の内どれが最強かという議論に発展。
「あの、三人で戦ったモンスターだと、どのモンスターが一番手強かったですか?」
ここぞとばかりに近づいてて質問してきた斥候タイプの女性冒険者。
その質問に対し、ソウスケたちは三人同時に頭を捻らせた。
「あんまり三人で強敵にって機会はないからな……やっぱり、溶岩竜かパラデットスコーピオンの亜種か?」
「そうなりますね。厄介さで言えばパラデットスコーピオンの亜種。攻撃力と防御力だけであれば溶岩竜ですね」
「パラデットスコーピオンの亜種か……また懐かしいモンスターだな。うむ、ミレアナの言う通り厄介さに限ればパラデットスコーピオン亜種の方が上だったな」
厄介厄介と口にするが、三人の表情からは、やはり恐怖や苦労の色がなく……全員達成感や楽しさの色しかない。
そして数時間後……そろそろお開き、ではなく宴会はバーへ移行。
これに関しては当然強制ではないが、途中で帰る者は誰一人いなかった。
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