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九百八十四話 ボスよりボス?
「……ソウスケさん」
「なんでしょうか、アマンダさん」
再び六十層のボスに挑むため、再び速足で六十階層へ向かう道中……アマンダはソウスケに気になっていたことを尋ねた。
「私は、まだガルムに挑めないでしょうか」
「っ、それは…………どうでしょうか」
尋ねられた質問には……直ぐに答えられなかった。
(……正直、解らないな。勝てる気がしなくもないが、負ける可能性も全然ある。アマンダさんにとって……クリムゾンリビングナイトは、一応相性が良い相手ではあるからな)
現在、アマンダはダンジョンに潜り始めた頃と比べて、確実に戦闘力が上がっている。
しかし……ガルムは紅騎士と違い、完全な獣。
「ガルムは……恐ろしい獣です」
「……兵士や騎士たちが、特に手こずるタイプのモンスターですね」
アマンダも、ソウスケが言いたい事は分かる。
剣術や槍術、そういった技術や戦い方をしっかり習得している者ほど、不規則な戦い方を行う相手が苦手であり、後れを取ることは珍しくない。
相手が人間である場合も、基礎が全くなっていない相手であれば、隙だらけに感じることは決して間違ってない。
しかし、変則的な戦い方を出来る者が相手であれば……後れを取ってしまう。
獣系のモンスターなどはその変則的な戦い方をする人間と同じであり、基礎が一流……達人と呼ばれるレベルに達していない場合、どうしてもその変化、差で戦況を覆されてしまう可能性が高い。
「経験予測を持ってますからね……生まれてきたばかりのガルムであれば、勝率は上がるかと」
「経験予測、ですか……それは、このダンジョンに生まれる全てのガルムが有しているスキルですね」
「その通りです。それを持っていれば、行ってきた戦闘の数が多ければ多い程……生き残り続ける限り、嫌な力になります」
経験が溜まっていくほど、ガルムは敵の僅かな動きから次に繰り出される攻撃を予想出来る。
加えて、ガルムの移動速度……反応速度はAランクの中でもトップクラス。
どういったレベルによるかも関係するが、以前よりも確実に強くなったアマンダであっても、一人で攻略するのは難しい。
「というか、急にどうしたんですか?」
「いや…………あれですよ。この前、君がガルムと戦う姿に感動したと言いますか……私も、倒してみたいと思いまして」
「そ、そうなんですね」
自分の戦う姿に感動を受けたという感想は……一応嬉しい。
恥ずかしいと感じるも、嬉しくはある。
ただ、ソウスケの見立てだと……アマンダとガルムの相性は良くない。
(ステータスが攻撃力に全振りとかじゃないから、速攻で手痛いダメージを食らったりすることはないと思うけど……それでも、カウンタータイプの剣士って訳じゃないから……)
強敵を倒したい。
その感覚は解らなくはない。
ただ、今回アマンダたちがダンジョンに潜っている理由は、自分たちのレベルアップと財力の補給。
決してガルムに命を懸けて戦わなければいけない理由はない。
「……有難いことですが、あまりお勧めは出来ません。それほど……ガルムというモンスターは、このダンジョンでもおかしい存在ですから」
溶岩竜、もしくはスラウザーマンモスと戦いたいのであれば……ソウスケもここまでハッキリと止めておいた方が良いとは言わない。
寧ろ溶岩竜やスラウザーマンモスなど、スピードに難点がある個体はアマンダと相性が良い。
「…………まぁ、それでも……俺と一緒に戦うのであれば、ギリギリありではあります」
「っ!? 本当ですか!」
「は、はい。本当です。とはいえ、六十層に到着するまでの道のりでガルムに遭遇するかは分かりませんが」
なるべく早くボス部屋の元へ向かい、エルダーリッチ二体とクリムゾンリビングナイトを討伐して地上に戻る。
それが方針であるため、ガルムを探すことに労力は割けられない。
「勿論、それで構いません!!!」
「わ、分かりました」
こうして条件付きであればガルムとの戦闘が許可されたアマンダ。
しかし、今回の探索ではボス部屋に到着するまで、ガルムの影すら見えなかった。
「なんでしょうか、アマンダさん」
再び六十層のボスに挑むため、再び速足で六十階層へ向かう道中……アマンダはソウスケに気になっていたことを尋ねた。
「私は、まだガルムに挑めないでしょうか」
「っ、それは…………どうでしょうか」
尋ねられた質問には……直ぐに答えられなかった。
(……正直、解らないな。勝てる気がしなくもないが、負ける可能性も全然ある。アマンダさんにとって……クリムゾンリビングナイトは、一応相性が良い相手ではあるからな)
現在、アマンダはダンジョンに潜り始めた頃と比べて、確実に戦闘力が上がっている。
しかし……ガルムは紅騎士と違い、完全な獣。
「ガルムは……恐ろしい獣です」
「……兵士や騎士たちが、特に手こずるタイプのモンスターですね」
アマンダも、ソウスケが言いたい事は分かる。
剣術や槍術、そういった技術や戦い方をしっかり習得している者ほど、不規則な戦い方を行う相手が苦手であり、後れを取ることは珍しくない。
相手が人間である場合も、基礎が全くなっていない相手であれば、隙だらけに感じることは決して間違ってない。
しかし、変則的な戦い方を出来る者が相手であれば……後れを取ってしまう。
獣系のモンスターなどはその変則的な戦い方をする人間と同じであり、基礎が一流……達人と呼ばれるレベルに達していない場合、どうしてもその変化、差で戦況を覆されてしまう可能性が高い。
「経験予測を持ってますからね……生まれてきたばかりのガルムであれば、勝率は上がるかと」
「経験予測、ですか……それは、このダンジョンに生まれる全てのガルムが有しているスキルですね」
「その通りです。それを持っていれば、行ってきた戦闘の数が多ければ多い程……生き残り続ける限り、嫌な力になります」
経験が溜まっていくほど、ガルムは敵の僅かな動きから次に繰り出される攻撃を予想出来る。
加えて、ガルムの移動速度……反応速度はAランクの中でもトップクラス。
どういったレベルによるかも関係するが、以前よりも確実に強くなったアマンダであっても、一人で攻略するのは難しい。
「というか、急にどうしたんですか?」
「いや…………あれですよ。この前、君がガルムと戦う姿に感動したと言いますか……私も、倒してみたいと思いまして」
「そ、そうなんですね」
自分の戦う姿に感動を受けたという感想は……一応嬉しい。
恥ずかしいと感じるも、嬉しくはある。
ただ、ソウスケの見立てだと……アマンダとガルムの相性は良くない。
(ステータスが攻撃力に全振りとかじゃないから、速攻で手痛いダメージを食らったりすることはないと思うけど……それでも、カウンタータイプの剣士って訳じゃないから……)
強敵を倒したい。
その感覚は解らなくはない。
ただ、今回アマンダたちがダンジョンに潜っている理由は、自分たちのレベルアップと財力の補給。
決してガルムに命を懸けて戦わなければいけない理由はない。
「……有難いことですが、あまりお勧めは出来ません。それほど……ガルムというモンスターは、このダンジョンでもおかしい存在ですから」
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「っ!? 本当ですか!」
「は、はい。本当です。とはいえ、六十層に到着するまでの道のりでガルムに遭遇するかは分かりませんが」
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それが方針であるため、ガルムを探すことに労力は割けられない。
「勿論、それで構いません!!!」
「わ、分かりました」
こうして条件付きであればガルムとの戦闘が許可されたアマンダ。
しかし、今回の探索ではボス部屋に到着するまで、ガルムの影すら見えなかった。
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