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千三話 最強の兵
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「この通路の向こうに、大量のホワイトアントがいる」
メインの巣に到着するまで四回ほど戦闘を繰り返し、ようやくファイナルラウンドが行われる大広場の一歩前に到着。
何故か……おそらく気付いてるであろうホワイトアントたちが襲い掛かってこないということもあり、討伐隊のメンバーたちは最後の回復タイムに入る。
「全員、準備は整ったな……よし、行くぞ」
体力はそこそこ万全の状態であり、魔力はマックス。
これから決戦に挑むには、決して悪くない状態。
「「「「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」」」」
だが、次の瞬間……メンバーの背筋に、寒感が走った。
原因は目にしたホワイトアントの数、ホワイトクイーンアントの大きさ……ではなく、一体の白と黒が混ざった甲殻を持つ異端種。
「あいつの相手は俺がする」
極めて冷静な態度で……しかし、いつも一緒に行動しているソウスケやミレアナには、喜んでいると解ってしまうトーンで告げ……一気に大広場の奥へと移動し、一体の蟻とぶつかる。
「ッ!!!!!!」
「それなりの勢いで殴ったが……良い堅さだな」
他のホワイトアントにはない、腕に付いたブレードでザハークのそこそこパンチを受け止めた。
その個体は……女王を守る最強の蟻であり、その場から離れる訳にはいかなかったのだが……どう考えても放っておける敵ではなく、仕方なく場所を移動して戦闘を続行。
「ささ、皆さん。あの超ヤバそうな蟻はザハークが相手をしてくれるんで、気にしなくて大丈夫ですよ」
適当に火球や風槍を放ちながらやや呆気に取られているメンバーに、気にせずこっちに集中して良いですよと伝える。
既にホワイトアントたちが襲い掛かってきているということもあり、直ぐにハッとして再度気合を入れて突撃。
数があるとはいえ、所詮はDランク。
これまで通り問題無し……とはいかない。
(なるほど、なるほど。だから大広場にいたホワイトアントたちはそこから出てこなかったのか)
スキル、女王の統制。
一定範囲内にいる同族たちを強化する、リーダータイプのモンスターが有していることが多い系の強化スキル。
ただ守られるだけの女王ではなく、女王の統制を発動することで、ホワイトアントたちは強化……いや、超強化されたと言っても過言ではない。
全体的に身体能力はCランクまで強化されており、これまでと違って即瞬殺……とはいかないが、それはサポート後衛としてソウスケとミレアナがいなければの話。
(戦争では思いっきり槍をぶん投げたり、真っ先に接近戦でルクローラ王国の冒険者や騎士を狩ってた聞いてたけど……ど、どう見ても後衛職が専門の私より、魔力操作上手いわよね?)
(ミレアナさん……ゆ、弓と攻撃魔法を同時に発動なんて……も、もはや芸術の域)
(やっぱりあれですね。ミレアナさんはエルフだからとまだ納得出来ますが、ソウスケさんは本当に人族なのか疑わしく思ってしまいますね)
後衛組はしっかりと仕事はしているものの、ミレアナとソウスケの攻撃魔法や弓を使ったサポート技術に脱帽状態。
(解ってはいたが、ここまで戦いやすくなるとは……これでは、死んでしまっては寧ろ私たちの恥、だな)
(はっはっは!!!! 無茶苦茶戦いやすいぜ!!!!! こんなに戦いやすいと、討伐隊を解散した後が困っちまうぜ!!!!!!)
(これが英雄と呼ばれる者たちの力か……負けてられないな!!!!)
前衛組は圧倒的なサポートを受けていると再度確信。
まだまだホワイトアントの数は多いものの、それでもラストは確実に自分たちが持っていけるほど快適な戦い。
数が多いからという理由で死ぬ……どころか、重傷を負うのですら自分の恥だと思ってしまう。
時折ホワイトクイーンアントが後方から毒液や毒槍をぶっ放してくるが、全てソウスケかミレアナが相殺してくれている。
決して自分の力だと勘違いしてはいけないが……それでも全員、このファイナルバトルで負ける気が一切起きなかった。
メインの巣に到着するまで四回ほど戦闘を繰り返し、ようやくファイナルラウンドが行われる大広場の一歩前に到着。
何故か……おそらく気付いてるであろうホワイトアントたちが襲い掛かってこないということもあり、討伐隊のメンバーたちは最後の回復タイムに入る。
「全員、準備は整ったな……よし、行くぞ」
体力はそこそこ万全の状態であり、魔力はマックス。
これから決戦に挑むには、決して悪くない状態。
「「「「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」」」」
だが、次の瞬間……メンバーの背筋に、寒感が走った。
原因は目にしたホワイトアントの数、ホワイトクイーンアントの大きさ……ではなく、一体の白と黒が混ざった甲殻を持つ異端種。
「あいつの相手は俺がする」
極めて冷静な態度で……しかし、いつも一緒に行動しているソウスケやミレアナには、喜んでいると解ってしまうトーンで告げ……一気に大広場の奥へと移動し、一体の蟻とぶつかる。
「ッ!!!!!!」
「それなりの勢いで殴ったが……良い堅さだな」
他のホワイトアントにはない、腕に付いたブレードでザハークのそこそこパンチを受け止めた。
その個体は……女王を守る最強の蟻であり、その場から離れる訳にはいかなかったのだが……どう考えても放っておける敵ではなく、仕方なく場所を移動して戦闘を続行。
「ささ、皆さん。あの超ヤバそうな蟻はザハークが相手をしてくれるんで、気にしなくて大丈夫ですよ」
適当に火球や風槍を放ちながらやや呆気に取られているメンバーに、気にせずこっちに集中して良いですよと伝える。
既にホワイトアントたちが襲い掛かってきているということもあり、直ぐにハッとして再度気合を入れて突撃。
数があるとはいえ、所詮はDランク。
これまで通り問題無し……とはいかない。
(なるほど、なるほど。だから大広場にいたホワイトアントたちはそこから出てこなかったのか)
スキル、女王の統制。
一定範囲内にいる同族たちを強化する、リーダータイプのモンスターが有していることが多い系の強化スキル。
ただ守られるだけの女王ではなく、女王の統制を発動することで、ホワイトアントたちは強化……いや、超強化されたと言っても過言ではない。
全体的に身体能力はCランクまで強化されており、これまでと違って即瞬殺……とはいかないが、それはサポート後衛としてソウスケとミレアナがいなければの話。
(戦争では思いっきり槍をぶん投げたり、真っ先に接近戦でルクローラ王国の冒険者や騎士を狩ってた聞いてたけど……ど、どう見ても後衛職が専門の私より、魔力操作上手いわよね?)
(ミレアナさん……ゆ、弓と攻撃魔法を同時に発動なんて……も、もはや芸術の域)
(やっぱりあれですね。ミレアナさんはエルフだからとまだ納得出来ますが、ソウスケさんは本当に人族なのか疑わしく思ってしまいますね)
後衛組はしっかりと仕事はしているものの、ミレアナとソウスケの攻撃魔法や弓を使ったサポート技術に脱帽状態。
(解ってはいたが、ここまで戦いやすくなるとは……これでは、死んでしまっては寧ろ私たちの恥、だな)
(はっはっは!!!! 無茶苦茶戦いやすいぜ!!!!! こんなに戦いやすいと、討伐隊を解散した後が困っちまうぜ!!!!!!)
(これが英雄と呼ばれる者たちの力か……負けてられないな!!!!)
前衛組は圧倒的なサポートを受けていると再度確信。
まだまだホワイトアントの数は多いものの、それでもラストは確実に自分たちが持っていけるほど快適な戦い。
数が多いからという理由で死ぬ……どころか、重傷を負うのですら自分の恥だと思ってしまう。
時折ホワイトクイーンアントが後方から毒液や毒槍をぶっ放してくるが、全てソウスケかミレアナが相殺してくれている。
決して自分の力だと勘違いしてはいけないが……それでも全員、このファイナルバトルで負ける気が一切起きなかった。
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