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千四話 備えは大事
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「はっはっは!!! 良いじゃないか!!!!! まさか、お前みたいな奴が、いたなんてな!!!!」
「ッ!!!!」
現在、ザハークは白黒のアリとバチバチの激闘を繰り広げていた。
ザハークが非常に楽し気な笑みを向ける相手とは……アサルトベル。
Aランクの殺戮蟻兵士。
蟻系のモンスターが稀に生み出す最強の護衛兵士であり、同族や女王に仇を為す存在を必ず殺戮する。
足にから生えている刃を自在に変形させて斬り裂くだけではなく、毒を女王以上に自在に操る。
「ッ!!! ははっ! 食らえば、中々ヤバそうだな!!!」
変幻自在な刃に纏うだけではなく、当然の様に口からも噴射する。
(こいつ……もしや、俺に近い存在、か?)
既に戦闘を始めてから三分が経過。
Aランクモンスターとはいえ、ザハークが全力中の全力を出せば、問題無く倒せる。
アサルトベルはまだ誕生してから日が浅く、戦闘力は高いが経験値が殆どない。
そんな状態でザハークやソウスケといった強敵たちと遭遇してしまったのは不運としか言いようがないがない。
ただ……ザハークにとって、まさかの予想以上の強敵との遭遇は垂涎ものの幸運。
初っ端から全力を出して倒してしまうなど、絶対にあり得ない。
故に、アサルトベルの全力を楽しむため、手加減しながら戦っていたが……たった数分の間で、戦闘開始時と比べて戦い方に……戦闘技術に差が生まれていた。
(どう考えても、特殊な蟻系のモンスターであるのは、間違いない。だが、ここまでセンスがあるものなのか?)
Aランクという災害に近い存在であれば、おかしくはない?
これまでの経験からそう思えなくもないが……この成長速度は、少し以上だった。
(……レガースであれば、出会った最初に一刀で斬り捨てるだろうな)
ソウスケやミレアナといった仲間を除いた人間の中で印象に残っている強者であれば、倒せなくはないが……楽しむつもりはないだろうと、当たり前の事を考えながら笑みを零す。
「まだ、そんなものでは、ないだろう!!!」
「ッ!!! ギィィィィィイイイ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ッ!!!!!!」
二人とも……徐々に、徐々にではあるが、あまり本気で暴れすぎると崩落して生き埋めになるということを忘れ始めていく。
「ソウスケさん、あいつ…………ここがモンスターの巣の中だということを忘れ始めてませんか」
「ん~~~~、そうだな。いや、まだ完全には忘れてないだろうけど……時間の問題って感じだな」
完璧なサポートを前衛で頑張る冒険者たちにお届け中の二人。
女王蟻の毒攻撃は少々鬱陶しいが、ルクローラ王国との戦争中の時と比べれば、よその戦場を気にする余裕があった。
(ザハークにとっては本当に嬉しい誤算だっただろうから、はしゃいでしまうのは解らなくもないけど……あんまり
はしゃぎすぎると、俺たち生き埋めになってしまうんだよな……)
ホワイトアントたちにとっても、巣が崩壊するのは避けたい。
避けたいが……全滅するよりは全然構わない。
巣が崩壊したとしても、地中を掘って巣をつくってる時点で、崩壊しても生き延びれることは明白。
基本的に人間が地中の中に放り込まれたら……とりあえず酸欠で死ぬ。
速攻でジ・エンドである。
さすがのソウスケも、息を止めるのが遅れた場合、あっさり死んでしまってもおかしくない。
(とはいえ……あの白黒蟻、凄い勢いで戦い方が上手くなってる。純粋な戦闘力でザハークが上回れることはないだろうけど、変化次第でガルム並みに厄介な強敵になりそうだな)
毒と足から生えているブレードによる攻撃に目が行きがちだが、まず防御力が並ではない。
防御力だけならAランクの域に足を踏み入れているホワイトクイーンアントよりも上。
ダメージを与えるだけでも一苦労である。
(見た感じ、再生機能はないみたいだけど……って、あんまり気を取られ過ぎるのは良くないな。とりあえず……いつでも結界を生み出せるようにしておくか)
崩壊してほしくはないが、万が一の保険を掛けておかないと、気が気ではない状態が延々と続いてしまう。
そろそろ防御力お化けとの戦闘が近い。
ソウスケは気合を入れ直し、結界の展開準備と前衛のサポートだけに意識を集中させた。
「ッ!!!!」
現在、ザハークは白黒のアリとバチバチの激闘を繰り広げていた。
ザハークが非常に楽し気な笑みを向ける相手とは……アサルトベル。
Aランクの殺戮蟻兵士。
蟻系のモンスターが稀に生み出す最強の護衛兵士であり、同族や女王に仇を為す存在を必ず殺戮する。
足にから生えている刃を自在に変形させて斬り裂くだけではなく、毒を女王以上に自在に操る。
「ッ!!! ははっ! 食らえば、中々ヤバそうだな!!!」
変幻自在な刃に纏うだけではなく、当然の様に口からも噴射する。
(こいつ……もしや、俺に近い存在、か?)
既に戦闘を始めてから三分が経過。
Aランクモンスターとはいえ、ザハークが全力中の全力を出せば、問題無く倒せる。
アサルトベルはまだ誕生してから日が浅く、戦闘力は高いが経験値が殆どない。
そんな状態でザハークやソウスケといった強敵たちと遭遇してしまったのは不運としか言いようがないがない。
ただ……ザハークにとって、まさかの予想以上の強敵との遭遇は垂涎ものの幸運。
初っ端から全力を出して倒してしまうなど、絶対にあり得ない。
故に、アサルトベルの全力を楽しむため、手加減しながら戦っていたが……たった数分の間で、戦闘開始時と比べて戦い方に……戦闘技術に差が生まれていた。
(どう考えても、特殊な蟻系のモンスターであるのは、間違いない。だが、ここまでセンスがあるものなのか?)
Aランクという災害に近い存在であれば、おかしくはない?
これまでの経験からそう思えなくもないが……この成長速度は、少し以上だった。
(……レガースであれば、出会った最初に一刀で斬り捨てるだろうな)
ソウスケやミレアナといった仲間を除いた人間の中で印象に残っている強者であれば、倒せなくはないが……楽しむつもりはないだろうと、当たり前の事を考えながら笑みを零す。
「まだ、そんなものでは、ないだろう!!!」
「ッ!!! ギィィィィィイイイ゛イ゛イ゛イ゛イ゛ッ!!!!!!」
二人とも……徐々に、徐々にではあるが、あまり本気で暴れすぎると崩落して生き埋めになるということを忘れ始めていく。
「ソウスケさん、あいつ…………ここがモンスターの巣の中だということを忘れ始めてませんか」
「ん~~~~、そうだな。いや、まだ完全には忘れてないだろうけど……時間の問題って感じだな」
完璧なサポートを前衛で頑張る冒険者たちにお届け中の二人。
女王蟻の毒攻撃は少々鬱陶しいが、ルクローラ王国との戦争中の時と比べれば、よその戦場を気にする余裕があった。
(ザハークにとっては本当に嬉しい誤算だっただろうから、はしゃいでしまうのは解らなくもないけど……あんまり
はしゃぎすぎると、俺たち生き埋めになってしまうんだよな……)
ホワイトアントたちにとっても、巣が崩壊するのは避けたい。
避けたいが……全滅するよりは全然構わない。
巣が崩壊したとしても、地中を掘って巣をつくってる時点で、崩壊しても生き延びれることは明白。
基本的に人間が地中の中に放り込まれたら……とりあえず酸欠で死ぬ。
速攻でジ・エンドである。
さすがのソウスケも、息を止めるのが遅れた場合、あっさり死んでしまってもおかしくない。
(とはいえ……あの白黒蟻、凄い勢いで戦い方が上手くなってる。純粋な戦闘力でザハークが上回れることはないだろうけど、変化次第でガルム並みに厄介な強敵になりそうだな)
毒と足から生えているブレードによる攻撃に目が行きがちだが、まず防御力が並ではない。
防御力だけならAランクの域に足を踏み入れているホワイトクイーンアントよりも上。
ダメージを与えるだけでも一苦労である。
(見た感じ、再生機能はないみたいだけど……って、あんまり気を取られ過ぎるのは良くないな。とりあえず……いつでも結界を生み出せるようにしておくか)
崩壊してほしくはないが、万が一の保険を掛けておかないと、気が気ではない状態が延々と続いてしまう。
そろそろ防御力お化けとの戦闘が近い。
ソウスケは気合を入れ直し、結界の展開準備と前衛のサポートだけに意識を集中させた。
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