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千百話 名工か、それとも神匠か
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「…………………………」
「ソウスケさん? ……ソウスケさん、ソウスケさん!」
「はっ!?」
「ソウスケさん、大丈夫ですか?」
「あ、あぁ。大丈夫だよ……うん、全然、大丈夫だよ」
頑丈なケースの中に入っている大剣の正体が解っただけで、それを知ったからといって、ソウスケに何かしらの呪術が降りかかったりしてはいない。
ただ……あまりの衝撃に、驚き固まってしまった。
この世界にも慣れてきたソウスケだが、慣れてきたからこそ……より驚いてしまうことがある。
(あの大剣……ランクが、九……だったよな。間違いなく……九だった、筈)
ランク九の武器がどれほど高価な武器なのか解らないソウスケではない。
現在、ソウスケは亜空間の中に大量の武器を保有しているが、その中でもランク九の武器は水龍の蒼剣とレヴァルグ。
そもそもランク九の武器を二つも有してる時点で頭おかしいのだが……だからこそ、どれだけランク九の武器が貴重なのかも理解している。
(国宝級、もしくはそれ以上の武器が……なんで、街の武器屋に?)
ルクローラ王国との戦争が終わった際、ソウスケがその功績から報酬として渡された武器が、ブロウスというランク八の雷槍。
アラッドの一応のメイン武器はロングソードなのだが、戦争の最中にレヴァルグを主に使用していたため、名槍を貰うことになってしまった。
(あれは、この街の武器屋にあるということは……鍛冶師が造った武器、ということなのか?)
水龍の蒼剣はダンジョンの宝箱に入っていた品。
レヴァルグに関しては誰が造ったのか、先代の使用者が何処で手に入れたのかという詳細までは情報を得られなかった。
前回、ソウスケが知人であるレガースの偶にAランクモンスターの素材を使用して造った刀、残焔のランクが八。
ソウスケの鍛冶師歴に関してはまだまだ駆け出しもいいところではあるが、それでも神から才能を貰っており、最初から中堅並……もしくはそれ以上の実力を持っていた。
そんなソウスケがAランクモンスターの素材を使用し、全身全霊で造りだした刀のランクが……八である。
(ランク九の武器を、人が造ったのか………………素材がなんであれ、その人は名工か神匠だろうな)
心配するミレアナに、特に問題はない、大丈夫だと返したソウスケだったが、それ以降も数分ほど飾られている大剣に目を奪われ続けた。
「ほ~~ん? おい小僧」
「っ!? は、はい。なんでしょうか」
「お前、あの大剣がなんなのか解ったのか」
いきなり現れた髭もじゃ白髪の爺さんが現れた。
全くの初対面であるが、冒険者として活動してきたソウスケは直ぐに目の前の爺さんが、ひとまず鍛冶師である事は解った。
「はい……あれが、本当はランク九の大剣だということは、解りました。すいません、勝手に鑑定を使って調べて」
「っ!!!!!?????」
ランク九の大剣という単語を聞き、ミレアナもソウスケと同じく驚きを隠せなかった。
「別に構わんよ。仮に鑑定を使ったところで、レベルが足りてなけれ見破れないからな。それにしても……まだ歳若いお前みたいな小僧が気付くとはな…………小僧は、人族だよな?」
鍛冶師のドワーフ爺さんはソウスケが高レベルな鑑定を有していながら、そこら辺の冒険者たちよりも高い実力を有していることに気付いていた。
冒険者であれば、鑑定スキルを有していることはあるが、それでも大剣が飾られているショーケースに付与されている効果によって、よっぽど優れた鑑定性能がなければ、大剣の正確な情報を読み取れない。
平均以上は確実な戦闘力と、高レベルな鑑定持ち……世の中常識外れな存在がいることはドワーフ爺さんも身に染みて知っているが、それでも……それでも、ソウスケの見た目から推測出来る年齢を考えると、どうしても人族の見た目をして別種族なのではないかと疑ってしまう。
「はい。人族です」
「そうか……まっ、そこら辺を気にしても仕方ないか。ところで、お前さんらこれから予定とかあるのか?」
「い、いえ。特にないですけど」
「それじゃあ、上がってけ」
「えっ!!!???」
突然の招待に、ミレアナも含めて戸惑いを隠せなかった。
「ソウスケさん? ……ソウスケさん、ソウスケさん!」
「はっ!?」
「ソウスケさん、大丈夫ですか?」
「あ、あぁ。大丈夫だよ……うん、全然、大丈夫だよ」
頑丈なケースの中に入っている大剣の正体が解っただけで、それを知ったからといって、ソウスケに何かしらの呪術が降りかかったりしてはいない。
ただ……あまりの衝撃に、驚き固まってしまった。
この世界にも慣れてきたソウスケだが、慣れてきたからこそ……より驚いてしまうことがある。
(あの大剣……ランクが、九……だったよな。間違いなく……九だった、筈)
ランク九の武器がどれほど高価な武器なのか解らないソウスケではない。
現在、ソウスケは亜空間の中に大量の武器を保有しているが、その中でもランク九の武器は水龍の蒼剣とレヴァルグ。
そもそもランク九の武器を二つも有してる時点で頭おかしいのだが……だからこそ、どれだけランク九の武器が貴重なのかも理解している。
(国宝級、もしくはそれ以上の武器が……なんで、街の武器屋に?)
ルクローラ王国との戦争が終わった際、ソウスケがその功績から報酬として渡された武器が、ブロウスというランク八の雷槍。
アラッドの一応のメイン武器はロングソードなのだが、戦争の最中にレヴァルグを主に使用していたため、名槍を貰うことになってしまった。
(あれは、この街の武器屋にあるということは……鍛冶師が造った武器、ということなのか?)
水龍の蒼剣はダンジョンの宝箱に入っていた品。
レヴァルグに関しては誰が造ったのか、先代の使用者が何処で手に入れたのかという詳細までは情報を得られなかった。
前回、ソウスケが知人であるレガースの偶にAランクモンスターの素材を使用して造った刀、残焔のランクが八。
ソウスケの鍛冶師歴に関してはまだまだ駆け出しもいいところではあるが、それでも神から才能を貰っており、最初から中堅並……もしくはそれ以上の実力を持っていた。
そんなソウスケがAランクモンスターの素材を使用し、全身全霊で造りだした刀のランクが……八である。
(ランク九の武器を、人が造ったのか………………素材がなんであれ、その人は名工か神匠だろうな)
心配するミレアナに、特に問題はない、大丈夫だと返したソウスケだったが、それ以降も数分ほど飾られている大剣に目を奪われ続けた。
「ほ~~ん? おい小僧」
「っ!? は、はい。なんでしょうか」
「お前、あの大剣がなんなのか解ったのか」
いきなり現れた髭もじゃ白髪の爺さんが現れた。
全くの初対面であるが、冒険者として活動してきたソウスケは直ぐに目の前の爺さんが、ひとまず鍛冶師である事は解った。
「はい……あれが、本当はランク九の大剣だということは、解りました。すいません、勝手に鑑定を使って調べて」
「っ!!!!!?????」
ランク九の大剣という単語を聞き、ミレアナもソウスケと同じく驚きを隠せなかった。
「別に構わんよ。仮に鑑定を使ったところで、レベルが足りてなけれ見破れないからな。それにしても……まだ歳若いお前みたいな小僧が気付くとはな…………小僧は、人族だよな?」
鍛冶師のドワーフ爺さんはソウスケが高レベルな鑑定を有していながら、そこら辺の冒険者たちよりも高い実力を有していることに気付いていた。
冒険者であれば、鑑定スキルを有していることはあるが、それでも大剣が飾られているショーケースに付与されている効果によって、よっぽど優れた鑑定性能がなければ、大剣の正確な情報を読み取れない。
平均以上は確実な戦闘力と、高レベルな鑑定持ち……世の中常識外れな存在がいることはドワーフ爺さんも身に染みて知っているが、それでも……それでも、ソウスケの見た目から推測出来る年齢を考えると、どうしても人族の見た目をして別種族なのではないかと疑ってしまう。
「はい。人族です」
「そうか……まっ、そこら辺を気にしても仕方ないか。ところで、お前さんらこれから予定とかあるのか?」
「い、いえ。特にないですけど」
「それじゃあ、上がってけ」
「えっ!!!???」
突然の招待に、ミレアナも含めて戸惑いを隠せなかった。
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