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千百四十五話 圧はあるけども
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「………………」
「キシャァアアアアアアッ!!!!」
「ギィィィアアアアッ!!!!」
ベルダとザハークの戦いが終わってから数日後、ソウスケたちは再びドラゴニックバレーへと向かっていた。
その道中、ドラゴニックバレーに向かう為には越えなければならない森で、現在ソウスケたちはリザードとリザードマンから襲撃を受けていた。
「ギギャっ!?」
「ギィっ!!!???」
だが、ソウスケはボーっとした表情を浮かべながらも、リザードの咬みつきを躱しながらアッパーを決め、リザードマンの斬撃を躱しながら心臓に拳をめり込ませていた。
その後もミレアナと共に討伐し続け、あっという間に殲滅が完了した。
「…………」
「ソウスケさん、どうかいたしましたか?」
朝から割とボーっとしており、戦闘中もボーっとしていたソウスケに、ミレアナは水魔法の応用技で血抜きを行いながら心配の声を掛けた。
「ん? いや、なんでもないよ。いつも通り、答えの見つからない事を考えてるだけだから」
「答えが……あぁ、そうでしたか」
何を言ってるのか解らない、ということにはならず、ミレアナは直ぐにソウスケが何を言っているのか察した。
ソウスケの頭の中に浮かんでいる内容は、先日ザハークとの戦いを終えた後にベルダがソウスケに伝えた内容だった。
(……なんか、ここまでくると、年齢が解決してくれるのかも不安になってきたな~~)
そもそも見た目的に圧を放てる容姿ではない。
ソウスケがまだ成長期であることは確かだが、これから先……容姿が圧を感じさせるものに変化するか否か……可能性としては、変化しないという未来の方が濃厚である。
(どうせなら、普段から大斧でも背負っておくか?)
馬鹿でかい大斧を背負えば、少しは迫力が出るのではないか。
なんて本当に子供らしいことを考えるも、意外とそれは悪い案ではない。
ソウスケはダンジョン探索をしていた際に、宝箱から中々質が高い大斧を手に入れていた。
武器の大きさは、それだけで圧となる。
現在ソウスケが普段から装備している武器は、頼りになる愛剣のグラディウス。
武器としての質は上等であることに変わりはないが、それでも他者に与える圧といった面ではどうしても劣ってしまう。
「…………いや、やっぱりなしかな」
「? 何がなしなのですか」
「大斧みたいな厳つい武器を背負ってたら、絡んでくる連中も減ってくるかなって思ったけど、多分それはそれで別の種類の面倒な人が絡んでくるんだろうな~って思ってさ。それに、そもそも俺はこれまで大斧を使ってきてなかったからな」
ソウスケが切り札である蛇腹剣に喰わせてきたモンスター、盗賊の中には斧術のスキルを持った者もいたため、一応それなりに実戦でも戦斧や大斧を扱うことが出来る。
だが、これまでソウスケは実戦で……人前で大斧を使ったことがなかった。
そのため、今更高品質の大斧を装備し始めたとしても、格好だけだとバカにされる可能性が高い。
「そうですね。ソウスケさんはこれまで主にロングソードを……後は槍を使って戦うことが殆どでしたからね」
ミレアナとしても、普段から大斧を背負うというアイデアは決して悪いとは思わなかったが、それでもそれはそれでデメリットが強いと感じた。
「…………それなら、四肢を斬るのではなく、前にソウスケが言っていた……思いっきりぶん投げるのはどうだ?」
「……あの時の話か」
以前、ソウスケは娼館で暴れる客に電撃を浴びせた後、思いっきりぶん投げて街の外まで飛ばした。
(そうだなぁ……斬るってなると、一部のバカが武器のお陰だ云々って騒ぎそうだけど、ぶん投げたり素手でへし折ったり蹴り砕いたりすれば、それはもう言い逃れが出来ない俺の力になる……か?)
今後のバカ対処方針を考えながら、ソウスケはリザードとリザードマンの死体を解体し終わり、再びドラゴニックバレーへと再出発。
「キシャァアアアアアアッ!!!!」
「ギィィィアアアアッ!!!!」
ベルダとザハークの戦いが終わってから数日後、ソウスケたちは再びドラゴニックバレーへと向かっていた。
その道中、ドラゴニックバレーに向かう為には越えなければならない森で、現在ソウスケたちはリザードとリザードマンから襲撃を受けていた。
「ギギャっ!?」
「ギィっ!!!???」
だが、ソウスケはボーっとした表情を浮かべながらも、リザードの咬みつきを躱しながらアッパーを決め、リザードマンの斬撃を躱しながら心臓に拳をめり込ませていた。
その後もミレアナと共に討伐し続け、あっという間に殲滅が完了した。
「…………」
「ソウスケさん、どうかいたしましたか?」
朝から割とボーっとしており、戦闘中もボーっとしていたソウスケに、ミレアナは水魔法の応用技で血抜きを行いながら心配の声を掛けた。
「ん? いや、なんでもないよ。いつも通り、答えの見つからない事を考えてるだけだから」
「答えが……あぁ、そうでしたか」
何を言ってるのか解らない、ということにはならず、ミレアナは直ぐにソウスケが何を言っているのか察した。
ソウスケの頭の中に浮かんでいる内容は、先日ザハークとの戦いを終えた後にベルダがソウスケに伝えた内容だった。
(……なんか、ここまでくると、年齢が解決してくれるのかも不安になってきたな~~)
そもそも見た目的に圧を放てる容姿ではない。
ソウスケがまだ成長期であることは確かだが、これから先……容姿が圧を感じさせるものに変化するか否か……可能性としては、変化しないという未来の方が濃厚である。
(どうせなら、普段から大斧でも背負っておくか?)
馬鹿でかい大斧を背負えば、少しは迫力が出るのではないか。
なんて本当に子供らしいことを考えるも、意外とそれは悪い案ではない。
ソウスケはダンジョン探索をしていた際に、宝箱から中々質が高い大斧を手に入れていた。
武器の大きさは、それだけで圧となる。
現在ソウスケが普段から装備している武器は、頼りになる愛剣のグラディウス。
武器としての質は上等であることに変わりはないが、それでも他者に与える圧といった面ではどうしても劣ってしまう。
「…………いや、やっぱりなしかな」
「? 何がなしなのですか」
「大斧みたいな厳つい武器を背負ってたら、絡んでくる連中も減ってくるかなって思ったけど、多分それはそれで別の種類の面倒な人が絡んでくるんだろうな~って思ってさ。それに、そもそも俺はこれまで大斧を使ってきてなかったからな」
ソウスケが切り札である蛇腹剣に喰わせてきたモンスター、盗賊の中には斧術のスキルを持った者もいたため、一応それなりに実戦でも戦斧や大斧を扱うことが出来る。
だが、これまでソウスケは実戦で……人前で大斧を使ったことがなかった。
そのため、今更高品質の大斧を装備し始めたとしても、格好だけだとバカにされる可能性が高い。
「そうですね。ソウスケさんはこれまで主にロングソードを……後は槍を使って戦うことが殆どでしたからね」
ミレアナとしても、普段から大斧を背負うというアイデアは決して悪いとは思わなかったが、それでもそれはそれでデメリットが強いと感じた。
「…………それなら、四肢を斬るのではなく、前にソウスケが言っていた……思いっきりぶん投げるのはどうだ?」
「……あの時の話か」
以前、ソウスケは娼館で暴れる客に電撃を浴びせた後、思いっきりぶん投げて街の外まで飛ばした。
(そうだなぁ……斬るってなると、一部のバカが武器のお陰だ云々って騒ぎそうだけど、ぶん投げたり素手でへし折ったり蹴り砕いたりすれば、それはもう言い逃れが出来ない俺の力になる……か?)
今後のバカ対処方針を考えながら、ソウスケはリザードとリザードマンの死体を解体し終わり、再びドラゴニックバレーへと再出発。
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