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千百七十三話 名前をお借りしたい
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「へぇ~~~、良いんじゃないか」
リザード、リザードマン、ワイバーン……その他のCランクモンスターを少々倒し終えた後、日が暮れる前に街へ帰還。
ソウスケたちと一緒に夕食を食べる際、ノックスたちは自分たちが大会に出れなくなった時に代案を相談していた。
「それで、相手が自分たちと試合を行うのに、丁度良い相手にしたいと」
「特別試合とするならば、観客をしらけさせるわけにはいかないので」
「確かにそうか」
丁度良い相手、職業はどれだろうかという相談に、ソウスケは少し頭を悩ませるが……丁度良い答えは割と直ぐに出てきた。
「あっ、そうだ。ノックスたちの先輩たちが相手でも良いんじゃないか」
「俺たちの先輩、ですか」
「そう。既に卒業して現場で働いてる先輩たちは、基本的に在校生より強い筈だろ」
その通りであり、ノックスだけではなく全員が頷く。
「そうだな……今年卒業してる先輩達か、一年前に卒業してる先輩達か。そこら辺の人たちなら、お前たちにとっても良い相手なんじゃないか?」
「……かもしれませんね」
既に実戦を経験している存在。
在籍中に優秀であれば、ノックスたちの様に既にリザードなどのモンスターと戦闘経験があってもおかしくない。
それほど優れた卵であれば、卒業してから直ぐに本物の竜……Bランクドラゴンとの戦闘を経験している可能性はあり得る。
「仮にジャバたちが全勝してしまっても、卒業生を相手に在校生が全勝って時点で、観客たちは十分盛り上がると思うんだけど……どうかな」
「…………そうなれば、盛り上がるかと」
ノックスからすれば、恐れ多くも先輩たちと戦い、絶対に自分たちが全勝すると断言は出来ない。
しかし、本当にその様な結果になった場合、部隊の者たちがどう思うかはさておき、観客たちが盛り上がるのは間違いない。
「ふふ、そっか。それと……計七人なのを考えると、七対七の団体戦。もしくは一対一を三回と、二対二を二回行って計五戦。これなら、勝利数でどっちが勝ったかも簡単に証明出来るんじゃないか」
「良い……すっごく良い!!!!!!」
アルコールが入っているからではあるが、お祭り魂に更に燃料が追加され、ナディーのテンションは限界突破寸前だった。
「ナイスアイデアだよ、ソウスケさん!!!!!」
「そう言ってもらえると嬉しいよ。まぁ、俺はあくまで提案しただけだから、実際にそれを行うか否かを決めるのはレイヤーズ学園……と、その他の学園の上役さんたちだけどね」
「………………ソウスケさん。もしよろしかったら、名前を借りても良いですか」
「ん?」
ナディーと同じくテンションが高まりながらも、ネイとは真剣な表情でソウスケに問うた。
あなたの名前を借りても良いかと。
「ネイトさんたちが考えて対案するよりも、ソウスケさんに提案されたから彼女たちが教師たちに提案するという流れの方が、上の方たちも重要視するということです」
「…………そういうものか?」
「えぇ、そういうものです」
「そういうものだ、ソウスケさん。冒険者として……冒険を好むあなたにとってはあまりピンとこないかもしれないが、Aランクのドラゴンを……しかも、龍まで倒した存在を、この国は軽視出来ない」
ハリアル以外の学生だけではなく、少し離れた場所で聞き耳を立てていた者たちも頷く。
聞けば、酒場に居る者たち全員が頷くほどの功績である。
「だからこそ、私たちとしてもソウスケさんの名前を借りられればと思う……どうだろうか」
ミレアナが語った通り、それがあるかないかでは、通る可能性が大きく変化する。
「全然使って良いよ」
「……本当に、良いのか?」
あまりにもあっさりオッケーを貰ってしまい、本当に許可を貰えたのかと疑ってしまう。
「勿論。だって、提案しちゃったのは本当だしね。俺がそういうのはどうって提案してましたって使っちゃって良いよ」
ノックスたちを強く……強くし過ぎてしまったという点は自分たちにも責任があるとは思い、寧ろそれぐらいならと快諾するのだった。
リザード、リザードマン、ワイバーン……その他のCランクモンスターを少々倒し終えた後、日が暮れる前に街へ帰還。
ソウスケたちと一緒に夕食を食べる際、ノックスたちは自分たちが大会に出れなくなった時に代案を相談していた。
「それで、相手が自分たちと試合を行うのに、丁度良い相手にしたいと」
「特別試合とするならば、観客をしらけさせるわけにはいかないので」
「確かにそうか」
丁度良い相手、職業はどれだろうかという相談に、ソウスケは少し頭を悩ませるが……丁度良い答えは割と直ぐに出てきた。
「あっ、そうだ。ノックスたちの先輩たちが相手でも良いんじゃないか」
「俺たちの先輩、ですか」
「そう。既に卒業して現場で働いてる先輩たちは、基本的に在校生より強い筈だろ」
その通りであり、ノックスだけではなく全員が頷く。
「そうだな……今年卒業してる先輩達か、一年前に卒業してる先輩達か。そこら辺の人たちなら、お前たちにとっても良い相手なんじゃないか?」
「……かもしれませんね」
既に実戦を経験している存在。
在籍中に優秀であれば、ノックスたちの様に既にリザードなどのモンスターと戦闘経験があってもおかしくない。
それほど優れた卵であれば、卒業してから直ぐに本物の竜……Bランクドラゴンとの戦闘を経験している可能性はあり得る。
「仮にジャバたちが全勝してしまっても、卒業生を相手に在校生が全勝って時点で、観客たちは十分盛り上がると思うんだけど……どうかな」
「…………そうなれば、盛り上がるかと」
ノックスからすれば、恐れ多くも先輩たちと戦い、絶対に自分たちが全勝すると断言は出来ない。
しかし、本当にその様な結果になった場合、部隊の者たちがどう思うかはさておき、観客たちが盛り上がるのは間違いない。
「ふふ、そっか。それと……計七人なのを考えると、七対七の団体戦。もしくは一対一を三回と、二対二を二回行って計五戦。これなら、勝利数でどっちが勝ったかも簡単に証明出来るんじゃないか」
「良い……すっごく良い!!!!!!」
アルコールが入っているからではあるが、お祭り魂に更に燃料が追加され、ナディーのテンションは限界突破寸前だった。
「ナイスアイデアだよ、ソウスケさん!!!!!」
「そう言ってもらえると嬉しいよ。まぁ、俺はあくまで提案しただけだから、実際にそれを行うか否かを決めるのはレイヤーズ学園……と、その他の学園の上役さんたちだけどね」
「………………ソウスケさん。もしよろしかったら、名前を借りても良いですか」
「ん?」
ナディーと同じくテンションが高まりながらも、ネイとは真剣な表情でソウスケに問うた。
あなたの名前を借りても良いかと。
「ネイトさんたちが考えて対案するよりも、ソウスケさんに提案されたから彼女たちが教師たちに提案するという流れの方が、上の方たちも重要視するということです」
「…………そういうものか?」
「えぇ、そういうものです」
「そういうものだ、ソウスケさん。冒険者として……冒険を好むあなたにとってはあまりピンとこないかもしれないが、Aランクのドラゴンを……しかも、龍まで倒した存在を、この国は軽視出来ない」
ハリアル以外の学生だけではなく、少し離れた場所で聞き耳を立てていた者たちも頷く。
聞けば、酒場に居る者たち全員が頷くほどの功績である。
「だからこそ、私たちとしてもソウスケさんの名前を借りられればと思う……どうだろうか」
ミレアナが語った通り、それがあるかないかでは、通る可能性が大きく変化する。
「全然使って良いよ」
「……本当に、良いのか?」
あまりにもあっさりオッケーを貰ってしまい、本当に許可を貰えたのかと疑ってしまう。
「勿論。だって、提案しちゃったのは本当だしね。俺がそういうのはどうって提案してましたって使っちゃって良いよ」
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