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千二百六十四話 死ぬわけにはいかない
「「「「「「「「「「ッッッッ!!!!!!」」」」」」」」」」
開戦の音が鳴り響くと同時に、戦士たちの雄叫びが空を割る。
煩い。
それは間違いないが、戦士も魔法使いも騎士も関係なく、そんな事が気にならないほど闘志が熱く燃え上がっていた。
そして……一部の人間たちは、黒く深い炎を灯しながら衝突地点へと駆け出す。
「ぅおらッ!!!!」
「せぇえええええやッ!!!!!!」
「疾ッッッ!!!!!!!」
「死に晒せやッ!!!!!!!」
「死ねやっ!!!!!!」
気合の入った雄叫びから、ドストレートな暴言まで飛び交う戦場の。
「…………」
そんな先日よりも戦意や殺意の密度が高い戦場で、ブローズは冷静に相棒から言われたとおりに動いていた。
先日よりも他の戦闘者たちを助ける範囲を狭め、相棒に何かあった際、直ぐに助けられる範囲で行動する。
ディーナからの頼みを聞いて、ブローズは失望することはなかった。
先日の戦いでほぼ無傷で乗り越えることができたブローズだが、それでも敵側の者たちの中で、自分を殺しうる実力を持つ人間が複数人いることを把握していた。
個の力だけではなくとも、まだ子供であるブローズからすれば、それなりの実力を有している戦闘者たちが数十人規模で集まれば、負ける可能性はあり得る。
「っ!!!! ちょこまかと、逃げてんじゃねぇぞ、クソ虎がッ!!!!」
「…………」
なんとなく人間の言葉は理解できる。
多くの敵意が、殺意が、怒気が自分に向けられる。
そんなことは、母に守られてはいたが、それでも自然の世界で生きていたブローズにとっては珍しいことではない。
ただ、母に守られていた時とは違うこともあった。
「助かったぜ、虎ちゃん!!!!!!」
「ありがとう、ブローズっ!!!!!!」
「ナイス援護、だ。後で、美味しい肉を、あげるぜ」
「援護、感謝する」
相棒であるディーナと共に戦う同士たちを助けると、感謝の言葉を伝えられる。
助ければ、感謝の言葉を貰えるというのは、基本的に当たり前のことではある。
だが、ブローズはその基本が基本と言えない世界で生きていた。
ディーナと共に行動するようになって、少しずつその基本を知るようになったが、ここまで多くの人間たちに感謝されることはなかった。
「…………」
勝つために、相棒と生き残る為にも子供ながらに淡々と仕事をこなすブローズ。
彼は、決して正義のヒーローになりたいわけではない。
それでも、多くの人間たちから感謝の言葉を受け取り……悪い気はしなかった。
とはいえ、彼にとって一番守らなければならないのはブローズ。
援護することに夢中になり、ある程度の範囲から外れるわけにはいかなかった。
「っ、……」
だが、戦場で自身と似たような存在を発見。
それは……竜騎士団。
主な騎竜はワイバーンではあるが、それでも空を飛べない人間たちからすれば、厄介極まりない存在。
そんな存在を人間が操っており、その人間が繰り出す攻撃も侮れない。
ブローズは竜騎士団という存在を詳しくは知らないが、それでも彼らがディーナたちにとって非常に面倒で危険な存在であることは理解できた。
「っっ!!!!」
そこでブローズは……ひとまずディーナの元へと向かった。
「っ!!!???」
「がはっ!!!!????」
「な、なんなんだ!!!!」
「こいつは、昨日の従魔かっ!!??」
「っ!!!!!????? なんて、威力、だ」
ディーナの元に到着して早々、ブローズは邪魔なゴリディア帝国側の人間を力任せに蹴散らした。
「ルルゥ、ガルルァ」
「っ、なるほど」
いきなり現れ、目の前の敵を蹴散らし、声をかけてきた理由を即座に把握したディーナ。
「構わない。他の者たちを、救ってやってくれ」
「ガゥ」
相棒の……主の許可はもらった。
「…………ッッッ!!!!!!!!」
「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」
ブローズはほんの少しだけ悩む素振りを見せ、置き土産としてかなり力を込めた爪撃波を放ってから竜騎士たちがいる場所へと向かった。
(本当に頭が回る子だな……さて)
ブローズが少し暴れ、最後に爪撃波を放っていったが……それでも、ディーナたちと対峙していた戦闘者たちが、全員消えたわけではない。
(範囲外で行動しても構わないと伝えた……それなら、私がやることはただ一つ)
元々先日の活躍の影響で、自分たちの元に質の高い先頭車たちが送られてこないかと懸念し、ブローズに行動範囲を狭めるように伝えた。
その指示を一時的にではあるが、破っても構わないと告げた。
となると、ディーナとしては尚更死ぬわけにはいかなくなった。
「ふんッ!!!!!!」
「っ!!!!! 無、念」
自分が死ねば、ブローズは自分の責任だと思ってしまう。
構わないと……送り出した人物として、相棒にそんな思いをさせるわけにはいかない。
「破ッッッ!!!!!!!!」
「「「「っっ!!!!」」」」
薙刀を握る力が強まる、回転力が上がる。
生き残らなければならないという活力が、生き残る為には殺さなければならないという確固たる意志がより強固になり、猛る闘志が更に燃え上がり、豪炎と化す。
(っ、なん、なんだよ。あの、鬼人族の女はっ!!!)
(なんて、強さなの)
(増援が、こなければ……このままではッ!!!!)
彼女の前では、並みの殺気ですらかき消されてしまう。
戦鬼と化し、更に激しさを増す彼女の存在に……彼女たちの仲間たちも感化され、豪炎は伝播していく。
開戦の音が鳴り響くと同時に、戦士たちの雄叫びが空を割る。
煩い。
それは間違いないが、戦士も魔法使いも騎士も関係なく、そんな事が気にならないほど闘志が熱く燃え上がっていた。
そして……一部の人間たちは、黒く深い炎を灯しながら衝突地点へと駆け出す。
「ぅおらッ!!!!」
「せぇえええええやッ!!!!!!」
「疾ッッッ!!!!!!!」
「死に晒せやッ!!!!!!!」
「死ねやっ!!!!!!」
気合の入った雄叫びから、ドストレートな暴言まで飛び交う戦場の。
「…………」
そんな先日よりも戦意や殺意の密度が高い戦場で、ブローズは冷静に相棒から言われたとおりに動いていた。
先日よりも他の戦闘者たちを助ける範囲を狭め、相棒に何かあった際、直ぐに助けられる範囲で行動する。
ディーナからの頼みを聞いて、ブローズは失望することはなかった。
先日の戦いでほぼ無傷で乗り越えることができたブローズだが、それでも敵側の者たちの中で、自分を殺しうる実力を持つ人間が複数人いることを把握していた。
個の力だけではなくとも、まだ子供であるブローズからすれば、それなりの実力を有している戦闘者たちが数十人規模で集まれば、負ける可能性はあり得る。
「っ!!!! ちょこまかと、逃げてんじゃねぇぞ、クソ虎がッ!!!!」
「…………」
なんとなく人間の言葉は理解できる。
多くの敵意が、殺意が、怒気が自分に向けられる。
そんなことは、母に守られてはいたが、それでも自然の世界で生きていたブローズにとっては珍しいことではない。
ただ、母に守られていた時とは違うこともあった。
「助かったぜ、虎ちゃん!!!!!!」
「ありがとう、ブローズっ!!!!!!」
「ナイス援護、だ。後で、美味しい肉を、あげるぜ」
「援護、感謝する」
相棒であるディーナと共に戦う同士たちを助けると、感謝の言葉を伝えられる。
助ければ、感謝の言葉を貰えるというのは、基本的に当たり前のことではある。
だが、ブローズはその基本が基本と言えない世界で生きていた。
ディーナと共に行動するようになって、少しずつその基本を知るようになったが、ここまで多くの人間たちに感謝されることはなかった。
「…………」
勝つために、相棒と生き残る為にも子供ながらに淡々と仕事をこなすブローズ。
彼は、決して正義のヒーローになりたいわけではない。
それでも、多くの人間たちから感謝の言葉を受け取り……悪い気はしなかった。
とはいえ、彼にとって一番守らなければならないのはブローズ。
援護することに夢中になり、ある程度の範囲から外れるわけにはいかなかった。
「っ、……」
だが、戦場で自身と似たような存在を発見。
それは……竜騎士団。
主な騎竜はワイバーンではあるが、それでも空を飛べない人間たちからすれば、厄介極まりない存在。
そんな存在を人間が操っており、その人間が繰り出す攻撃も侮れない。
ブローズは竜騎士団という存在を詳しくは知らないが、それでも彼らがディーナたちにとって非常に面倒で危険な存在であることは理解できた。
「っっ!!!!」
そこでブローズは……ひとまずディーナの元へと向かった。
「っ!!!???」
「がはっ!!!!????」
「な、なんなんだ!!!!」
「こいつは、昨日の従魔かっ!!??」
「っ!!!!!????? なんて、威力、だ」
ディーナの元に到着して早々、ブローズは邪魔なゴリディア帝国側の人間を力任せに蹴散らした。
「ルルゥ、ガルルァ」
「っ、なるほど」
いきなり現れ、目の前の敵を蹴散らし、声をかけてきた理由を即座に把握したディーナ。
「構わない。他の者たちを、救ってやってくれ」
「ガゥ」
相棒の……主の許可はもらった。
「…………ッッッ!!!!!!!!」
「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」
ブローズはほんの少しだけ悩む素振りを見せ、置き土産としてかなり力を込めた爪撃波を放ってから竜騎士たちがいる場所へと向かった。
(本当に頭が回る子だな……さて)
ブローズが少し暴れ、最後に爪撃波を放っていったが……それでも、ディーナたちと対峙していた戦闘者たちが、全員消えたわけではない。
(範囲外で行動しても構わないと伝えた……それなら、私がやることはただ一つ)
元々先日の活躍の影響で、自分たちの元に質の高い先頭車たちが送られてこないかと懸念し、ブローズに行動範囲を狭めるように伝えた。
その指示を一時的にではあるが、破っても構わないと告げた。
となると、ディーナとしては尚更死ぬわけにはいかなくなった。
「ふんッ!!!!!!」
「っ!!!!! 無、念」
自分が死ねば、ブローズは自分の責任だと思ってしまう。
構わないと……送り出した人物として、相棒にそんな思いをさせるわけにはいかない。
「破ッッッ!!!!!!!!」
「「「「っっ!!!!」」」」
薙刀を握る力が強まる、回転力が上がる。
生き残らなければならないという活力が、生き残る為には殺さなければならないという確固たる意志がより強固になり、猛る闘志が更に燃え上がり、豪炎と化す。
(っ、なん、なんだよ。あの、鬼人族の女はっ!!!)
(なんて、強さなの)
(増援が、こなければ……このままではッ!!!!)
彼女の前では、並みの殺気ですらかき消されてしまう。
戦鬼と化し、更に激しさを増す彼女の存在に……彼女たちの仲間たちも感化され、豪炎は伝播していく。
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