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千二百六十五話 功績よりも勝利を
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SIDE ブローズ
「…………」
主に許可を貰ったブローズは全力で駆け出し、途中途中で嫌がらせの爪撃波を敵にぶつけながら、標的……竜騎士たちがいる場所まで向かう。
(伝えた方が……良いのかな)
主と同じ冒険者の顔見知りは増えた。
しかし、騎士の者たちはあまり知らない。
そのため、勝手に対応を行えば混乱を招くかと、幼いながらも戦況を見渡せているブローズは……直接竜騎士を仮にいくのではなく、やや後方で少々偉そう雰囲気を零しながらも、実力が確かな人物の元へと向かった。
「っ!!」
「こいつはっ!?」
「待て!! そいつはディーナという冒険者の従魔だ!!!」
一人の魔術師によって、味方を攻撃してしまうという最悪の展開になるのは免れた。
「ガゥ」
「ふむ……私に声をかけたのか」
現場指揮官を務める騎士はブローズが思った通りの実力者ではあるが、モンスターの声である程度何を言ってるのか分かるほど、モンスターとの交流がない。
「ガゥ。ルルルアア!! アゥ」
ブローズは宙にいる竜騎士たちを指刺し、その後に自身の首を爪で切るジェスチャーを送った。
「つまり、あのゴリディア帝国たちの竜騎士の相手は自分が行う……そういうことだな」
「ガゥ」
頷くブローズを見て、ほんの少しだけ悩む指揮官。
(……最悪の事態は有望な者たちが死に、負けることだ)
やや貴族的な思考を持っている人物だが、この戦争に負けることだけは避けなければならないという共通の認識は有している。
「解った。あの竜騎士たちはお前に任せよう。他の騎士たちや冒険者たちには私の方から伝えておく」
「ルルゥ。ッ!!!!!」
おそらく偉いであろう人間の許可を貰い、ブローズは勢いよく跳躍し……そのまま翼を仰ぎ、宙へ飛んだ。
「よろしかったのですか?」
「構わん。功績に囚われ、被害が大きくなってしまっては意味がない」
本当は、ブローズと協力して竜騎士たちを落とせれば一番。
しかし、魔術師や騎士たちはブローズと共に訓練を積んでいるわけではないため、連携力は下の下。
ブローズはディーナ以外の人間と組むことに慣れておらず、魔術師や騎士たちもモンスターと共に戦うことに慣れてはいない。
「あの従魔一体のみで戦った方が、あの従魔も上手く戦えるだろう。直ぐに竜騎士と戦うあのモンスターに援護の必要はないと伝達しろ」
「かしこまりました」
モンスターという人間と比べて知能が欠ける個体が、しっかりと行動するための行動を行った。
であれば、指揮官も人間として口約束を無視するわけにはいかなかった。
ただ……強いことはその見た目と身に纏う空気からも解るが、信頼できるほどの関係値はない。
そのため、指揮官は指揮官で保険を用意しておくことにした。
「…………」
「ッッ、あれが……噂の従魔か」
当然ながら、ゴリディア帝国は何も考えなしで戦っているわけではない。
しっかりと先日、自分たちを苦しめた存在の情報は伝達していた。
そして……可能であれば、竜騎士たちがメインとなって攻めようとも考えていた。
見た目は虎に近いが、角を有しており、翼もあるため飛べるのではないかということは事前に予想されていたため、特に驚くことはなかった。
ただ、彼らにも考えが浅い点があった。
「……ッッッッ!!!!!! ルルルルゥァアアアアアアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!!????」」」」」」」」」」
ブローズはスキルとして、咆哮を有している。
スキルの練度によっては味方にバフを与えることもあるが……最大の利点は、自身よりも弱い者に対して精神的に怯ませ、動きを鈍らせることが出来る。
これにより、空中の戦場だけではなく、地上の戦場にも影響が出る。
正直なところ……ブローズの咆哮はまだ練度が高くなく、それこそ咆哮によって動きを鈍らせる対象を細かく選定することが出来ない。
そのため、アルバース王国側の兵士や冒険者も少々、行動不能になる者がでてしまった。
とはいえ、それでも咆哮は主にゴリディア帝国側に向けられており、咆哮の影響によってアルバース王国側の戦闘者が結果として亡くなることはなかった。
(こ、この咆哮はっ!!??)
(ま、不味いっ!! このレベルの、個体だったとは!!!)
そして、現在ブローズたちと対峙している竜騎士たちだが……彼らは、虎竜の咆哮による圧に恐ろしさを感じながらも、逃げ出そうという気持ちは起きない。
元々竜騎士たちはワイバーンを卵から孵化させる、もしくは幼いワイバーンと共に行動しながら最終的に竜騎士となるが、一時の間は一般的な騎士と同じように働く。
なんなら、他の騎士たちよりも戦闘面の仕事が多い職場、騎士団へと派遣される。
ワイバーンという強力な相棒がいることによって生まれる慢心を消し、自分自身も強くならなければならない!!!! という向上心を植え付けさせるのが主な目的。
そういった経験を越えて竜騎士になった経緯もあって、彼らのメンタルは寧ろそこら辺の騎士よりも強靭である。
だが……彼らの相棒であるワイバーンたちは違った。
「…………」
主に許可を貰ったブローズは全力で駆け出し、途中途中で嫌がらせの爪撃波を敵にぶつけながら、標的……竜騎士たちがいる場所まで向かう。
(伝えた方が……良いのかな)
主と同じ冒険者の顔見知りは増えた。
しかし、騎士の者たちはあまり知らない。
そのため、勝手に対応を行えば混乱を招くかと、幼いながらも戦況を見渡せているブローズは……直接竜騎士を仮にいくのではなく、やや後方で少々偉そう雰囲気を零しながらも、実力が確かな人物の元へと向かった。
「っ!!」
「こいつはっ!?」
「待て!! そいつはディーナという冒険者の従魔だ!!!」
一人の魔術師によって、味方を攻撃してしまうという最悪の展開になるのは免れた。
「ガゥ」
「ふむ……私に声をかけたのか」
現場指揮官を務める騎士はブローズが思った通りの実力者ではあるが、モンスターの声である程度何を言ってるのか分かるほど、モンスターとの交流がない。
「ガゥ。ルルルアア!! アゥ」
ブローズは宙にいる竜騎士たちを指刺し、その後に自身の首を爪で切るジェスチャーを送った。
「つまり、あのゴリディア帝国たちの竜騎士の相手は自分が行う……そういうことだな」
「ガゥ」
頷くブローズを見て、ほんの少しだけ悩む指揮官。
(……最悪の事態は有望な者たちが死に、負けることだ)
やや貴族的な思考を持っている人物だが、この戦争に負けることだけは避けなければならないという共通の認識は有している。
「解った。あの竜騎士たちはお前に任せよう。他の騎士たちや冒険者たちには私の方から伝えておく」
「ルルゥ。ッ!!!!!」
おそらく偉いであろう人間の許可を貰い、ブローズは勢いよく跳躍し……そのまま翼を仰ぎ、宙へ飛んだ。
「よろしかったのですか?」
「構わん。功績に囚われ、被害が大きくなってしまっては意味がない」
本当は、ブローズと協力して竜騎士たちを落とせれば一番。
しかし、魔術師や騎士たちはブローズと共に訓練を積んでいるわけではないため、連携力は下の下。
ブローズはディーナ以外の人間と組むことに慣れておらず、魔術師や騎士たちもモンスターと共に戦うことに慣れてはいない。
「あの従魔一体のみで戦った方が、あの従魔も上手く戦えるだろう。直ぐに竜騎士と戦うあのモンスターに援護の必要はないと伝達しろ」
「かしこまりました」
モンスターという人間と比べて知能が欠ける個体が、しっかりと行動するための行動を行った。
であれば、指揮官も人間として口約束を無視するわけにはいかなかった。
ただ……強いことはその見た目と身に纏う空気からも解るが、信頼できるほどの関係値はない。
そのため、指揮官は指揮官で保険を用意しておくことにした。
「…………」
「ッッ、あれが……噂の従魔か」
当然ながら、ゴリディア帝国は何も考えなしで戦っているわけではない。
しっかりと先日、自分たちを苦しめた存在の情報は伝達していた。
そして……可能であれば、竜騎士たちがメインとなって攻めようとも考えていた。
見た目は虎に近いが、角を有しており、翼もあるため飛べるのではないかということは事前に予想されていたため、特に驚くことはなかった。
ただ、彼らにも考えが浅い点があった。
「……ッッッッ!!!!!! ルルルルゥァアアアアアアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!!????」」」」」」」」」」
ブローズはスキルとして、咆哮を有している。
スキルの練度によっては味方にバフを与えることもあるが……最大の利点は、自身よりも弱い者に対して精神的に怯ませ、動きを鈍らせることが出来る。
これにより、空中の戦場だけではなく、地上の戦場にも影響が出る。
正直なところ……ブローズの咆哮はまだ練度が高くなく、それこそ咆哮によって動きを鈍らせる対象を細かく選定することが出来ない。
そのため、アルバース王国側の兵士や冒険者も少々、行動不能になる者がでてしまった。
とはいえ、それでも咆哮は主にゴリディア帝国側に向けられており、咆哮の影響によってアルバース王国側の戦闘者が結果として亡くなることはなかった。
(こ、この咆哮はっ!!??)
(ま、不味いっ!! このレベルの、個体だったとは!!!)
そして、現在ブローズたちと対峙している竜騎士たちだが……彼らは、虎竜の咆哮による圧に恐ろしさを感じながらも、逃げ出そうという気持ちは起きない。
元々竜騎士たちはワイバーンを卵から孵化させる、もしくは幼いワイバーンと共に行動しながら最終的に竜騎士となるが、一時の間は一般的な騎士と同じように働く。
なんなら、他の騎士たちよりも戦闘面の仕事が多い職場、騎士団へと派遣される。
ワイバーンという強力な相棒がいることによって生まれる慢心を消し、自分自身も強くならなければならない!!!! という向上心を植え付けさせるのが主な目的。
そういった経験を越えて竜騎士になった経緯もあって、彼らのメンタルは寧ろそこら辺の騎士よりも強靭である。
だが……彼らの相棒であるワイバーンたちは違った。
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