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千三百十六話 全力で頼る
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(赤雷を纏う小僧も、厄介だが……あの、アマゾネスの小娘も、早急に仕留めねばッ!!!!!)
ある老騎士は、戦場にいる敵の中で、誰を一番に仕留めなければならないのか、冷静に見極めていた。
最要注意人物は、当然アラッドであった。
自分と同じく高位騎士であり、年齢としては全盛期を迎えている者たちが数人殺されてしまった。
本当に仕留めるのであれば、最初から戦うのではなく彼の意識に隙が生まれた瞬間を狙った方が良いと語っていた竜人騎士、イゼリオの奇襲でも仕留められなかった。
それでも、彼が立ちはだかればアラッドとて、容易に動けない。
そのためアラッドは一旦無視して構わない。
スティームはその速度、双剣の切れ味が凄まじく、単純な脅威を有している。
速さではスティームに一歩遅れるも、その素早さは……彫刻ではないかと疑いたくなる筋肉により、鋼鉄の弾丸へ……筋肉弾丸となり、悪魔的な凶悪兵器へと変貌。
スピードとパワーだけではなく、ヘラクレスの肉体から細剣技という繊細な技術を放つ筋肉聖女。
こちらの破壊力も尋常ではないが……それでも、ゴリディア帝国の騎士や冒険者たちにも凡人の最果て、常識を打ち破る能力を持つ者たちはいる。
そのため、これまでスティームたちが対峙してきた部隊たちほど速攻で壊滅することはない。
だが……赤雷の双剣士ではなく、筋肉聖女でもなく……二体の従魔でもなく、一人のアマゾネスが速攻壊滅へのカギを握っていた。
「アマゾネスを狙えッ!!!!!」
老騎士の言葉に、魔法使いや弓使いたちが一斉に標的をガルーレへと変える。
「キェエエエエエエエエエエエエッッッ!!!!!」
人語を理解するストームファルコン……ファルは即座に翼を仰ぎ、フェザーラッシュを後衛職たちに向けて放つ。
範囲が広い強力な攻撃だが、一部の魔法使いたちが魔力による防御壁に集中すれば、全て弾けてしまう。
一流の魔法使いが展開する魔力防壁の堅さは、そこら辺の盾を軽く上回る。
ファルの羽は全て弾き飛ばされるが、それでも魔術師や弓使いが放つ攻撃数は絞られた。
(ありがとう、ファル。それ、じゃあ、せっかく、だし)
ガルーレは迫る攻撃を全て避けることに集中……するだけではなく、魔術師たちがいる方向へと駆け出し始めた。
無謀に思える選択だが、乱戦という戦場では、決して悪くなかった。
魔術師たちには、護衛の騎士たちがいない。
スティームたちを騎士や前衛タイプの冒険者たちが相手をし、後方から魔術師や弓使いたちが援護を行う。
大前提として、ガルーレたちが騎士たちを全滅させない限り、目の前に護衛を置く必要がない。
そういったスタンスで彼らは戦っていた。
正確に言うと……一部の騎士たちは護衛にと置いておく余裕がフローレンスたちに対してなかった。
「っ!!!! くっ!!??」
「ぬぐっ!!!」
一部の騎士、冒険者たちはガルーレを追おうとした。
せめて背後から遠距離攻撃を放ちたかった。
だが……彼らは決してスティームたちを囲み、一方的に仕掛けられている訳ではない。
スティーム、フローレンス、ヴァジュラ……全員が強者たちの攻撃を対応しながらも果敢に仕掛けていた。
そんな彼らが背を向けた敵対者たちを見逃すわけがなく、フローレンスの光斬波とスティームの雷斬波が放たれた。
「ホキャアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
「「「ッッッ!!!!!!」」」
その隙を狙う騎士たちを、ヴァジュラが見逃さずに自慢の棒を伸ばし、自在に操り妨害する。
(よっ、ほっ! っと、ほい、っ!!!)
迫る剛矢、光閃に暴風刃。
それらの攻撃を全て的確に躱し、時には最低限の力で逸らし、確実に魔術師たちとの距離を詰める。
(この数は避け、捌き切るか!!)
(この数の攻撃を、死角からのものまで避け切るなんて……このアマゾネス、普通じゃないわっ!!!!)
残念ながら、普通じゃないのはガルーレではなく、彼女が持つ名剣……剛柔である。
並じゃない身体能力を有するガルーレはアラッドと同じく、全方面の能力が高い。
だが、現在彼女が対峙している魔術師や弓使いたちも並ではなく、全員が一流の存在である。
そんな一流集団が放つ弾幕となれば、さすがにガルーレも全て対応しきることは非常に難しい。
しかし……彼女が扱う剛柔は、使用者に最善の行動を教え、導いてくれる。
名剣の力を全力で頼ると判断したガルーレは、殆どの思考を放棄していた。
それは、名剣の導きに対してノータイムで応えるため。
「ふんッ!!!! 疾っ!!!」
「嘗め、ないで、もらおうかッ!!!!」
全ての遠距離攻撃を駆け抜け、魔術師たちに接近。
しかし、一流の魔術師である彼らは近づかれたからといって、対応する術がないわけではない。
自身に強化魔法を施し、多数の防御魔法を発動。
細かい攻撃魔法を駆使してガルーレを食らわないように立ち回る。
(これは、丁度良いんじゃ、ないかしらっ!!!!)
使い手が何を考えたのか悟った剛柔は、即座にその案に沿った動きで導く。
その結果……数秒後、魔術師は自身の行動によって己の首を絞めることとなった。
ある老騎士は、戦場にいる敵の中で、誰を一番に仕留めなければならないのか、冷静に見極めていた。
最要注意人物は、当然アラッドであった。
自分と同じく高位騎士であり、年齢としては全盛期を迎えている者たちが数人殺されてしまった。
本当に仕留めるのであれば、最初から戦うのではなく彼の意識に隙が生まれた瞬間を狙った方が良いと語っていた竜人騎士、イゼリオの奇襲でも仕留められなかった。
それでも、彼が立ちはだかればアラッドとて、容易に動けない。
そのためアラッドは一旦無視して構わない。
スティームはその速度、双剣の切れ味が凄まじく、単純な脅威を有している。
速さではスティームに一歩遅れるも、その素早さは……彫刻ではないかと疑いたくなる筋肉により、鋼鉄の弾丸へ……筋肉弾丸となり、悪魔的な凶悪兵器へと変貌。
スピードとパワーだけではなく、ヘラクレスの肉体から細剣技という繊細な技術を放つ筋肉聖女。
こちらの破壊力も尋常ではないが……それでも、ゴリディア帝国の騎士や冒険者たちにも凡人の最果て、常識を打ち破る能力を持つ者たちはいる。
そのため、これまでスティームたちが対峙してきた部隊たちほど速攻で壊滅することはない。
だが……赤雷の双剣士ではなく、筋肉聖女でもなく……二体の従魔でもなく、一人のアマゾネスが速攻壊滅へのカギを握っていた。
「アマゾネスを狙えッ!!!!!」
老騎士の言葉に、魔法使いや弓使いたちが一斉に標的をガルーレへと変える。
「キェエエエエエエエエエエエエッッッ!!!!!」
人語を理解するストームファルコン……ファルは即座に翼を仰ぎ、フェザーラッシュを後衛職たちに向けて放つ。
範囲が広い強力な攻撃だが、一部の魔法使いたちが魔力による防御壁に集中すれば、全て弾けてしまう。
一流の魔法使いが展開する魔力防壁の堅さは、そこら辺の盾を軽く上回る。
ファルの羽は全て弾き飛ばされるが、それでも魔術師や弓使いが放つ攻撃数は絞られた。
(ありがとう、ファル。それ、じゃあ、せっかく、だし)
ガルーレは迫る攻撃を全て避けることに集中……するだけではなく、魔術師たちがいる方向へと駆け出し始めた。
無謀に思える選択だが、乱戦という戦場では、決して悪くなかった。
魔術師たちには、護衛の騎士たちがいない。
スティームたちを騎士や前衛タイプの冒険者たちが相手をし、後方から魔術師や弓使いたちが援護を行う。
大前提として、ガルーレたちが騎士たちを全滅させない限り、目の前に護衛を置く必要がない。
そういったスタンスで彼らは戦っていた。
正確に言うと……一部の騎士たちは護衛にと置いておく余裕がフローレンスたちに対してなかった。
「っ!!!! くっ!!??」
「ぬぐっ!!!」
一部の騎士、冒険者たちはガルーレを追おうとした。
せめて背後から遠距離攻撃を放ちたかった。
だが……彼らは決してスティームたちを囲み、一方的に仕掛けられている訳ではない。
スティーム、フローレンス、ヴァジュラ……全員が強者たちの攻撃を対応しながらも果敢に仕掛けていた。
そんな彼らが背を向けた敵対者たちを見逃すわけがなく、フローレンスの光斬波とスティームの雷斬波が放たれた。
「ホキャアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
「「「ッッッ!!!!!!」」」
その隙を狙う騎士たちを、ヴァジュラが見逃さずに自慢の棒を伸ばし、自在に操り妨害する。
(よっ、ほっ! っと、ほい、っ!!!)
迫る剛矢、光閃に暴風刃。
それらの攻撃を全て的確に躱し、時には最低限の力で逸らし、確実に魔術師たちとの距離を詰める。
(この数は避け、捌き切るか!!)
(この数の攻撃を、死角からのものまで避け切るなんて……このアマゾネス、普通じゃないわっ!!!!)
残念ながら、普通じゃないのはガルーレではなく、彼女が持つ名剣……剛柔である。
並じゃない身体能力を有するガルーレはアラッドと同じく、全方面の能力が高い。
だが、現在彼女が対峙している魔術師や弓使いたちも並ではなく、全員が一流の存在である。
そんな一流集団が放つ弾幕となれば、さすがにガルーレも全て対応しきることは非常に難しい。
しかし……彼女が扱う剛柔は、使用者に最善の行動を教え、導いてくれる。
名剣の力を全力で頼ると判断したガルーレは、殆どの思考を放棄していた。
それは、名剣の導きに対してノータイムで応えるため。
「ふんッ!!!! 疾っ!!!」
「嘗め、ないで、もらおうかッ!!!!」
全ての遠距離攻撃を駆け抜け、魔術師たちに接近。
しかし、一流の魔術師である彼らは近づかれたからといって、対応する術がないわけではない。
自身に強化魔法を施し、多数の防御魔法を発動。
細かい攻撃魔法を駆使してガルーレを食らわないように立ち回る。
(これは、丁度良いんじゃ、ないかしらっ!!!!)
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その結果……数秒後、魔術師は自身の行動によって己の首を絞めることとなった。
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