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千百三十話 狙いは……
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「悪りぃ、待たせた!!」
「しっかりと仕事を、してきたのでしょう」
「おぅ! 良い仕事してきたと思うぜ!!」
「では、後で訊かせて、もらいましょう」
普段通りのやり取りを躱しながら、ガルシアはエリナたちと合流。
そして一時間後には……ファーストコンタクトで激突したゴリディア帝国の戦闘者たちが、文字通り全滅する結果となった。
「ガルシア、レオナ、エリナ、シーリア、リン。大丈夫かしら」
「えぇ、全然大丈夫ですよ、アリサ様」
「まだまだ元気一杯です!!!」
アルバース王国軍はすぐさま更に奥へ攻め込む!!!! とはならず、ひとまず怪我人治療。
そして死者の確認や陣形の再編成などを行うため、少しの間その場に留まった。
「良かったわ」
「アリサ様もお怪我などは」
「全然大丈夫よ! 皆でダンジョンに潜った成果がちゃんと出たわね!!」
アリサは……元から強かった。
冒険者時代から強く、フールの妻となってからは戦う必要がない立場となったが……剣を振るう事は止めず、なんなら時折狩りにも出かけていた。
しかし、肉体的には全盛期を過ぎているのだが、エリナたちと共にダンジョン探索を行った結果……予定通り、本当に全盛期の頃より強くなった。
その成長もあって、アリサは本当に傷一つすら負うことなく先程までの戦闘を無事乗り越えることが出来た。
「それに、騎士や魔術師たちも、全員無事よ」
「…………本当に、良かったです」
まだ、まだ戦争は始まったばかりであり、一日目すら終わっていない。
それでも……身内が誰一人として死んでいない。
純粋にそのことが嬉しく、アラッドが望まない形になっていないことも嬉しかった。
「にしてもあれだったすね。ちょっとヤバい奴もいましたけど、こう……緊張感が半端じゃなかったり、薄っすらと絶望感を感じる相手はいませんでしたね」
何事も終わるのであれば、それで構わない。
それはガルシアも当然解っている。
ただ……予想していたよりも、強敵と思える強敵との数が少なかった。
「まぁ、まだ戦争が始まったばかりだし、向こうは様子見したいのかもしれないわね」
実際のところ、アリサはダメージを受けることはなく、魔力も大して消費することなく第一波を乗り切ることに成功。
それでも、間違いなく体力は消耗していた。
侯爵家の騎士団やその他の騎士団、冒険者たちも……間違いなく、体力は消耗していた。
多くの者が殺されることなく、逆にゴリディア帝国の戦闘者たちを討伐することに成功したが、結果としてそれが口を為すのか否かは……まだ確定はしていない。
「なるほどぉ……けど、フール様がいるところに対して様子見ってどうなんですかね」
「多分、ゴリディア帝国も初っ端から後方とはいえ、あの人が戦場に参加してるとは思ってないんじゃないかな」
アリサの言葉は的を得ていた。
ただ、ゴリディア帝国としては一応フールの妻、アリサが元冒険者という情報は得ていたが、まさか今回の戦争に参加するとは予想していなかった。
一部の超情報通の者たちは頭の片隅に置いていたが、それでも実際に戦争に参加し……しかも超最前線で暴れ回ると予想していた者はいなかった。
「その、もしかしたら、アラッドさんの方に兵力を集中させてるんじゃないでしょうか」
恐る恐る、心配そうな表情を浮かべるのはシーリア。
何故アラッドたちの方に? と思う者はいなかった。
「ん~~~……あれか。向こうがどこまで把握してるのかは知らねぇけど、アラッドさんと同行してる人の情報まで得てるなら、そっちの方が攻める価値があるって思うのか?」
「……なるほど。ガルシアにしては、鋭い推察ですね」
アラッドと同行してる人物は、スティームにガルーレ……そして、フローレンス・カルロスト。
彼女たちの中で、一番戦争的に……政治的に価値がある人物は、間違いなくフローレンスである。
彼女を殺すにしても、捉えるにしても、アルバース王国に与えるダメージは大きい。
(あの方を捕らえることに成功すれば、アルバース王国としては後々大きなダメージを受けることになる……無論、フローレンス様がそう簡単にゴリディア帝国の者に捕らえられてしまうことはないと思いますが)
(公爵家の令嬢様だから、価値があるんだよね? でも、あの人凄く強いし……それに、本当にフローレンス様が捕らえられちゃったりしたら…………その次の日とかに、戦争終わっちゃうんじゃないかな)
レオナはあまり思考力が高いタイプではない。
それでも、戦争となれば多くの強者が参戦することぐらいは解っている。
しかし……あのアラッドが、本気で怒れば……っと考えると、思わず身震いしてしまう。
過去にゴリディア帝国の者たちによって雪崩を起こされ、ガルーレとクロと分断されてしまった際には、己の不甲斐なさやその他の怒りも高まりに高まって……八つ当たりの様に羅刹を抜刀。
結果、天を裂くこととなった。
「大丈夫よ。あの子はそう簡単に死なないよ。それは、あなた達も良く解ってるでしょ」
「えぇ、そうでしたね」
心配の気持ちがないと言えば……嘘になる。
それでも、アラッドが鬼の様に強いことも知っている。
エリナたちは呼吸を整え、再び遊撃手として動き始めた。
「しっかりと仕事を、してきたのでしょう」
「おぅ! 良い仕事してきたと思うぜ!!」
「では、後で訊かせて、もらいましょう」
普段通りのやり取りを躱しながら、ガルシアはエリナたちと合流。
そして一時間後には……ファーストコンタクトで激突したゴリディア帝国の戦闘者たちが、文字通り全滅する結果となった。
「ガルシア、レオナ、エリナ、シーリア、リン。大丈夫かしら」
「えぇ、全然大丈夫ですよ、アリサ様」
「まだまだ元気一杯です!!!」
アルバース王国軍はすぐさま更に奥へ攻め込む!!!! とはならず、ひとまず怪我人治療。
そして死者の確認や陣形の再編成などを行うため、少しの間その場に留まった。
「良かったわ」
「アリサ様もお怪我などは」
「全然大丈夫よ! 皆でダンジョンに潜った成果がちゃんと出たわね!!」
アリサは……元から強かった。
冒険者時代から強く、フールの妻となってからは戦う必要がない立場となったが……剣を振るう事は止めず、なんなら時折狩りにも出かけていた。
しかし、肉体的には全盛期を過ぎているのだが、エリナたちと共にダンジョン探索を行った結果……予定通り、本当に全盛期の頃より強くなった。
その成長もあって、アリサは本当に傷一つすら負うことなく先程までの戦闘を無事乗り越えることが出来た。
「それに、騎士や魔術師たちも、全員無事よ」
「…………本当に、良かったです」
まだ、まだ戦争は始まったばかりであり、一日目すら終わっていない。
それでも……身内が誰一人として死んでいない。
純粋にそのことが嬉しく、アラッドが望まない形になっていないことも嬉しかった。
「にしてもあれだったすね。ちょっとヤバい奴もいましたけど、こう……緊張感が半端じゃなかったり、薄っすらと絶望感を感じる相手はいませんでしたね」
何事も終わるのであれば、それで構わない。
それはガルシアも当然解っている。
ただ……予想していたよりも、強敵と思える強敵との数が少なかった。
「まぁ、まだ戦争が始まったばかりだし、向こうは様子見したいのかもしれないわね」
実際のところ、アリサはダメージを受けることはなく、魔力も大して消費することなく第一波を乗り切ることに成功。
それでも、間違いなく体力は消耗していた。
侯爵家の騎士団やその他の騎士団、冒険者たちも……間違いなく、体力は消耗していた。
多くの者が殺されることなく、逆にゴリディア帝国の戦闘者たちを討伐することに成功したが、結果としてそれが口を為すのか否かは……まだ確定はしていない。
「なるほどぉ……けど、フール様がいるところに対して様子見ってどうなんですかね」
「多分、ゴリディア帝国も初っ端から後方とはいえ、あの人が戦場に参加してるとは思ってないんじゃないかな」
アリサの言葉は的を得ていた。
ただ、ゴリディア帝国としては一応フールの妻、アリサが元冒険者という情報は得ていたが、まさか今回の戦争に参加するとは予想していなかった。
一部の超情報通の者たちは頭の片隅に置いていたが、それでも実際に戦争に参加し……しかも超最前線で暴れ回ると予想していた者はいなかった。
「その、もしかしたら、アラッドさんの方に兵力を集中させてるんじゃないでしょうか」
恐る恐る、心配そうな表情を浮かべるのはシーリア。
何故アラッドたちの方に? と思う者はいなかった。
「ん~~~……あれか。向こうがどこまで把握してるのかは知らねぇけど、アラッドさんと同行してる人の情報まで得てるなら、そっちの方が攻める価値があるって思うのか?」
「……なるほど。ガルシアにしては、鋭い推察ですね」
アラッドと同行してる人物は、スティームにガルーレ……そして、フローレンス・カルロスト。
彼女たちの中で、一番戦争的に……政治的に価値がある人物は、間違いなくフローレンスである。
彼女を殺すにしても、捉えるにしても、アルバース王国に与えるダメージは大きい。
(あの方を捕らえることに成功すれば、アルバース王国としては後々大きなダメージを受けることになる……無論、フローレンス様がそう簡単にゴリディア帝国の者に捕らえられてしまうことはないと思いますが)
(公爵家の令嬢様だから、価値があるんだよね? でも、あの人凄く強いし……それに、本当にフローレンス様が捕らえられちゃったりしたら…………その次の日とかに、戦争終わっちゃうんじゃないかな)
レオナはあまり思考力が高いタイプではない。
それでも、戦争となれば多くの強者が参戦することぐらいは解っている。
しかし……あのアラッドが、本気で怒れば……っと考えると、思わず身震いしてしまう。
過去にゴリディア帝国の者たちによって雪崩を起こされ、ガルーレとクロと分断されてしまった際には、己の不甲斐なさやその他の怒りも高まりに高まって……八つ当たりの様に羅刹を抜刀。
結果、天を裂くこととなった。
「大丈夫よ。あの子はそう簡単に死なないよ。それは、あなた達も良く解ってるでしょ」
「えぇ、そうでしたね」
心配の気持ちがないと言えば……嘘になる。
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エリナたちは呼吸を整え、再び遊撃手として動き始めた。
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