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千百三十一話 意味がない
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「乾杯!!!!」
「「「「「「乾杯!!」」」」」」
現在、ガルシアたちは酒場でドミトルたちと共に夕食を食べていた。
初日の戦争に関しては当然、最初の一波目で終わることはなく、第二波、第三波とゴリディア帝国の戦闘者たちが押し寄せてきたが、ガルシアたちは全戦全勝。
ガルシアたちが予想していた通り、薄っすらと恐怖を感じる強者も約一名現れたが……エリナがサポートをせずシーリアの盾に徹し、ガルシアとレオナのタッグで全力アタック。
その結果、ゴリディア帝国側の増援が間に合う前に、二人で勝利を奪うことに成功。
そしてあれよこれよと時間は流れ、初日の終戦の鐘がなった。
幸いなことに、ガルシアたちは戦闘中に大ダメージを受けることはなく、パーシブル家の者たちも……アラッドとの約束を必ず果たそうと、死人はゼロという最高の結果。
その報告を聞いてルンルン気分でノクトスへと戻る途中、ドミトルから「なぁ、今日の夜一緒に飯食ってくれないか」と声を掛けられた。
ガルシアたちとしては断る理由がないため、快諾。
(なるほど……そういう事でしたか)
夕食の席に座ると、エリナは何故ドミトルが自分たちに、共に夕食を食べないかと誘って来た理由を察した。
「「「「「「「…………」」」」」」」
エレムとそのパーティーメンバー。
アリファとロザンネを除く水蓮のメンバーたちの表情が暗い。
「ほらどうした。せっかく俺たちが優勢の状態で初日が終わったんだ。もっと飲んで食おうぜ!!!」
「そ、そうですね……」
先輩冒険者であるドミトルの言葉にそう答えるも、やはりエレムの言葉、表情には元気がない。
「罪のない人間を殺したことに、思うところがあるんですね」
「「「「「「「っ!!」」」」」」」
エリナの言葉に、びくっと震える。
トラウマが蘇る……とまではいかないものの、思い出すと目の前の夕食が上手く喉を通らない。
申し訳ないと思いつつも、エリナはその件に関して話しを続ける。
「難しい話ではあるでしょう」
「……エリナさんは、こう……思うところはなかったのですか」
アリファは明日の為にと、なんとか夕食を腹に入れながらエリナに問うた。
罪のない人間を殺し、何か思う事はなかったのかと。
「全くないと言えば、嘘になるでしょう。しかし、私は……私たちは、アラッドさんの従者の様な立場。個人的な考えではありますが、戦闘という命に関わる場所であったとしても、勝手に死ぬことは許されない……そう考えています」
「その感覚は、俺も解るな」
何も気にせずがつがつと食べながら、ガルシアはエリナの意見に同意。
レオナたちも大なり小なり理解出来るため、小さく頷きながらも夕食を口に運ぶ。
「そ、そうなのですね」
エリナたちにはエリナたちなりの理由がある。
それは解った……が、それはアリファたちに当て嵌まるものではなかった。
「……俺は、お前たちと一緒に戦っていなかったから解らないが、お前らにとって罪のないとはいえ、アルバース王国を攻めに来たゴリディア帝国の人間たちは、自分の命よりも大切な存在なのか?」
「っ、それは……ないです」
「だろ。だったら、自分が守りたい者たちよりも、そいつらの命が上ってこともないはずだ」
ガルシアからすれば、勝手に死ねないという理由以外を見つけるのであれば、ゴリディア帝国の戦闘者たちを殺すことに関して気にしない理由はそれで十分であった。
「…………けど」
「まぁ、誰もかれもガルシアや私たちの様に割り切ることが出来れば、苦労はしないでしょう」
エリナは、自分たちから何故罪のない人間を殺しても、何か思うところがないのか……その理由を聞いても心持が元に戻らないエレムたちを見て、どうしてこいつらはと苛立つことはなかった。
「とはいえ、個人の考え方……捉え方の問題ではありますし………………一番強引に納得する方法は、仕方ないと思い込むことでしょうか」
「し、仕方ない、ですか」
なんて冷たい人なんだ!! と思う事はないものの、それはちょっとと思ってしまうエレム。
しかし、その考えに関して慕っている先輩冒険者、ドミトルが同意する。
「だな。それが一番手っ取り早くはある」
「っ!!!???」
「考えてみろ、お前ら。まず、今回の戦争を起こした張本人はどいつだ」
「ご、ゴリディア帝国、です」
「そうだろ。俺たちからじゃなく、向こうから喧嘩を売ってきたんだ。んで、じゃあ戦争しますってなったら、戦うの俺たち冒険者や貴族、国に仕える騎士や魔術師たち。それはもう、決まってしまってることだ」
戦争経験者、という訳ではないドミトルだが、ベテランらしく上手く気持ちを割り切る考え方を有していた。
「そして、その戦争に俺たちは参加すると決めた。まぁ、戦力を考えれば半ば強制ではあるが、その分日頃から美味しい思いはできてる」
「…………」
「ちっと極端すぎるかもしれないが、一足す一が二になるのと同じで、そうなるって決まってる常識なんだ」
本当に極論ではあるが、ドミトルの言う内容は間違ってはおらず、軽く聞き耳を立てていた同業者たちも頷いていた。
「だから、悩んだところで仕方ないというか……ちと酷い言い方をすれば、意味のないことなんだよ」
酷い言い方かもしれないが、それでも後輩たちの悩みを少しでも解消するならばと、先輩らしく後輩たちに素直な気持ちを含んだアドバイスを伝えた。
「「「「「「乾杯!!」」」」」」
現在、ガルシアたちは酒場でドミトルたちと共に夕食を食べていた。
初日の戦争に関しては当然、最初の一波目で終わることはなく、第二波、第三波とゴリディア帝国の戦闘者たちが押し寄せてきたが、ガルシアたちは全戦全勝。
ガルシアたちが予想していた通り、薄っすらと恐怖を感じる強者も約一名現れたが……エリナがサポートをせずシーリアの盾に徹し、ガルシアとレオナのタッグで全力アタック。
その結果、ゴリディア帝国側の増援が間に合う前に、二人で勝利を奪うことに成功。
そしてあれよこれよと時間は流れ、初日の終戦の鐘がなった。
幸いなことに、ガルシアたちは戦闘中に大ダメージを受けることはなく、パーシブル家の者たちも……アラッドとの約束を必ず果たそうと、死人はゼロという最高の結果。
その報告を聞いてルンルン気分でノクトスへと戻る途中、ドミトルから「なぁ、今日の夜一緒に飯食ってくれないか」と声を掛けられた。
ガルシアたちとしては断る理由がないため、快諾。
(なるほど……そういう事でしたか)
夕食の席に座ると、エリナは何故ドミトルが自分たちに、共に夕食を食べないかと誘って来た理由を察した。
「「「「「「「…………」」」」」」」
エレムとそのパーティーメンバー。
アリファとロザンネを除く水蓮のメンバーたちの表情が暗い。
「ほらどうした。せっかく俺たちが優勢の状態で初日が終わったんだ。もっと飲んで食おうぜ!!!」
「そ、そうですね……」
先輩冒険者であるドミトルの言葉にそう答えるも、やはりエレムの言葉、表情には元気がない。
「罪のない人間を殺したことに、思うところがあるんですね」
「「「「「「「っ!!」」」」」」」
エリナの言葉に、びくっと震える。
トラウマが蘇る……とまではいかないものの、思い出すと目の前の夕食が上手く喉を通らない。
申し訳ないと思いつつも、エリナはその件に関して話しを続ける。
「難しい話ではあるでしょう」
「……エリナさんは、こう……思うところはなかったのですか」
アリファは明日の為にと、なんとか夕食を腹に入れながらエリナに問うた。
罪のない人間を殺し、何か思う事はなかったのかと。
「全くないと言えば、嘘になるでしょう。しかし、私は……私たちは、アラッドさんの従者の様な立場。個人的な考えではありますが、戦闘という命に関わる場所であったとしても、勝手に死ぬことは許されない……そう考えています」
「その感覚は、俺も解るな」
何も気にせずがつがつと食べながら、ガルシアはエリナの意見に同意。
レオナたちも大なり小なり理解出来るため、小さく頷きながらも夕食を口に運ぶ。
「そ、そうなのですね」
エリナたちにはエリナたちなりの理由がある。
それは解った……が、それはアリファたちに当て嵌まるものではなかった。
「……俺は、お前たちと一緒に戦っていなかったから解らないが、お前らにとって罪のないとはいえ、アルバース王国を攻めに来たゴリディア帝国の人間たちは、自分の命よりも大切な存在なのか?」
「っ、それは……ないです」
「だろ。だったら、自分が守りたい者たちよりも、そいつらの命が上ってこともないはずだ」
ガルシアからすれば、勝手に死ねないという理由以外を見つけるのであれば、ゴリディア帝国の戦闘者たちを殺すことに関して気にしない理由はそれで十分であった。
「…………けど」
「まぁ、誰もかれもガルシアや私たちの様に割り切ることが出来れば、苦労はしないでしょう」
エリナは、自分たちから何故罪のない人間を殺しても、何か思うところがないのか……その理由を聞いても心持が元に戻らないエレムたちを見て、どうしてこいつらはと苛立つことはなかった。
「とはいえ、個人の考え方……捉え方の問題ではありますし………………一番強引に納得する方法は、仕方ないと思い込むことでしょうか」
「し、仕方ない、ですか」
なんて冷たい人なんだ!! と思う事はないものの、それはちょっとと思ってしまうエレム。
しかし、その考えに関して慕っている先輩冒険者、ドミトルが同意する。
「だな。それが一番手っ取り早くはある」
「っ!!!???」
「考えてみろ、お前ら。まず、今回の戦争を起こした張本人はどいつだ」
「ご、ゴリディア帝国、です」
「そうだろ。俺たちからじゃなく、向こうから喧嘩を売ってきたんだ。んで、じゃあ戦争しますってなったら、戦うの俺たち冒険者や貴族、国に仕える騎士や魔術師たち。それはもう、決まってしまってることだ」
戦争経験者、という訳ではないドミトルだが、ベテランらしく上手く気持ちを割り切る考え方を有していた。
「そして、その戦争に俺たちは参加すると決めた。まぁ、戦力を考えれば半ば強制ではあるが、その分日頃から美味しい思いはできてる」
「…………」
「ちっと極端すぎるかもしれないが、一足す一が二になるのと同じで、そうなるって決まってる常識なんだ」
本当に極論ではあるが、ドミトルの言う内容は間違ってはおらず、軽く聞き耳を立てていた同業者たちも頷いていた。
「だから、悩んだところで仕方ないというか……ちと酷い言い方をすれば、意味のないことなんだよ」
酷い言い方かもしれないが、それでも後輩たちの悩みを少しでも解消するならばと、先輩らしく後輩たちに素直な気持ちを含んだアドバイスを伝えた。
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