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千二百四十七話 勝っている
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SIDE ディーナ、クラート、オルフェン
スパリガに到着してから幾日が経ち、ようやく……開戦日が訪れた。
他の戦場と同じく、その戦場の大将となる者が現れ、演説を行う。
(あれが……私たちの大将か…………間違いなく、それに相応しい力を持っているな)
壇上に現れた人物は、大剣を背負った筋骨隆々の肉体を持つ騎士。
「あぁ~~、大半の奴らが初めましてだな。俺は剛竜騎士団の団長を務めてるロードス・バスターだ。よろしくっ!!!!!!!」
最後の挨拶が最後尾にいる冒険者や兵士まで届き、最前列にいる者たちは思わず耳を両手で塞ぐ。
「他の連中ならここで色々と語りそうだが、俺はそういうのが得意じゃないんでね、なるべく手短に済ませようと思ってる」
あまり騎士団のトップに立つ人物らしくはなく、多くの者が首を傾げるが、彼をよく知る者は彼らしいなと苦笑いを零す。
「すぅーーーー…………この戦争っ!!! 勝つのは俺らだッ!!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」」」」
「勝つんじゃねぇ、既に勝ってんだっ!!!!!!!!!!」
何を言っているのか、ちょっと良く解らないとツッコミたい。
ただ、ロードスの体から立ち上る闘気、圧、魔力……そして彼に太く背を支えてくれるような、ある種の安心感を持つ声が、騎士や兵士、冒険者に魔術師たちの心を振るえ立たせる。
「だからビビる必要はねぇ!!!! 臆することも、退く必要もねぇ!!!! だから、笑って猛れッ!!!!! 何故なら、俺らは既に勝ってるからだッ!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!!!」」」」」」」」」」
「この戦いは、この国に……俺たちに喧嘩を売ってきたバカ共をぶっ潰す戦いだッ!!!! ゴリディア帝国の連中を……全身全霊で叩き潰すぞぉおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ、ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
震え立つ心が、滾る肉体が声を張り上げる。
多くの戦う者たちの雄叫びによって空気が、大地が震え……それは離れた街、村に届き……開戦が直ぐそこに迫っていることを知らせると同時に、戦士たちの声は国民たちに安心感を与えた。
(これが……騎士団のトップを務める、騎士団長かっ!!!)
大将の言葉に、例外なくディーナの心も震えていた。
クラートも同じく吼え、あまり声を張り上げることがないオルフェンも珍しく猛っていた。
そして戦闘者たちの興奮が冷める前に進軍開始。
「……クラート、オルフェン。陣形に関しては、忘れないように」
「う、うん!!」
「そうだな…………危なかった」
ロードスのお陰で戦士たちのテンションは最初からマックスに近い状態だった。
それは悪い事ではなく、寧ろ良い事なのだが……その高まったテンションに身を任せて戦ってしまうのは宜しくない。
案の定、二人は高まったテンションを優先しそうになっていた。
結局三人はそれなりに多くの冒険者たちと顔見知りとなったが、結局活動するのはディーナたち三人。
そうなると、三人とも平均以上の実力を有しているとはいえ、油断すれば数の差で潰される可能性がある。
(……どうやら、本格的にぶつかる前には、なんとかなりそうだな)
少しでも冷静さを持つリーダー、隊長たちはディーナと同じことを考え、テンションの高さは維持しつつも熱くなりすぎなように誘導する。
テンションが爆発してるのは良い事だが、それでトラップや搦手に引っ掛かり過ぎて全滅という流れは……中々に洒落にならない。
「……そろそろか」
見た目は人族ではあるが、並の獣人族より嗅覚が優れているオルフェンの言葉で、二人の表情は引き締まる。
そして次の瞬間……両陣営から、高火力の遠距離攻撃が放たれた。
戦争であれば、どの戦場でも大部隊が接触する際に起こなわれる遠距離攻撃合戦。
結局のところ大半の攻撃がぶつかり合って相殺されるため、意味のないやり取りだと口にする者もいる。
だが、片方だけが止めてしまった場合……結果として行わなかった陣営の対応が遅れ、被害が出てしまう。
そのため、衝突時に行われる遠距離攻撃合戦は必要な魔力消耗と言えた。
「ぬぅうううううううんッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」
しかし……今回の遠距離攻撃合戦で、アルバース王国側から真っ先に放たれた攻撃は、特大の鋼鉄の刃……大斬波であった。
いったい誰が放った攻撃なのか……放つ際の声もあって、全員が直ぐに理解した。
特大の鋼斬波を放ったのはロードス・バスターであり、その攻撃は敵陣の者たちを粉砕するためではなく……ゴリディア帝国側が放つ遠距離攻撃を粉砕する為に放たれた一撃。
「す、凄ぇ」
「ま、マジかよ」
「ッ……流石、剛竜騎士団の、団長」
さすがに全ての遠距離攻撃を相殺する、とはいかなかったものの、特大鋼斬波は十以上の遠距離攻撃を粉砕。
結果としてアルバース王国が放った遠距離攻撃の方がゴリディア帝国陣営に降り注ぐこととなった。
まずは先制を与えたという光景が、良い具合に戦闘者たちの心に薪をくべ……彼らの気合が、雄叫びが敵の闘志を飲み込もうとする。
スパリガに到着してから幾日が経ち、ようやく……開戦日が訪れた。
他の戦場と同じく、その戦場の大将となる者が現れ、演説を行う。
(あれが……私たちの大将か…………間違いなく、それに相応しい力を持っているな)
壇上に現れた人物は、大剣を背負った筋骨隆々の肉体を持つ騎士。
「あぁ~~、大半の奴らが初めましてだな。俺は剛竜騎士団の団長を務めてるロードス・バスターだ。よろしくっ!!!!!!!」
最後の挨拶が最後尾にいる冒険者や兵士まで届き、最前列にいる者たちは思わず耳を両手で塞ぐ。
「他の連中ならここで色々と語りそうだが、俺はそういうのが得意じゃないんでね、なるべく手短に済ませようと思ってる」
あまり騎士団のトップに立つ人物らしくはなく、多くの者が首を傾げるが、彼をよく知る者は彼らしいなと苦笑いを零す。
「すぅーーーー…………この戦争っ!!! 勝つのは俺らだッ!!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!???」」」」」」」」」」
「勝つんじゃねぇ、既に勝ってんだっ!!!!!!!!!!」
何を言っているのか、ちょっと良く解らないとツッコミたい。
ただ、ロードスの体から立ち上る闘気、圧、魔力……そして彼に太く背を支えてくれるような、ある種の安心感を持つ声が、騎士や兵士、冒険者に魔術師たちの心を振るえ立たせる。
「だからビビる必要はねぇ!!!! 臆することも、退く必要もねぇ!!!! だから、笑って猛れッ!!!!! 何故なら、俺らは既に勝ってるからだッ!!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ!!!!!」」」」」」」」」」
「この戦いは、この国に……俺たちに喧嘩を売ってきたバカ共をぶっ潰す戦いだッ!!!! ゴリディア帝国の連中を……全身全霊で叩き潰すぞぉおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!!!!!」
「「「「「「「「「「っ、ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
震え立つ心が、滾る肉体が声を張り上げる。
多くの戦う者たちの雄叫びによって空気が、大地が震え……それは離れた街、村に届き……開戦が直ぐそこに迫っていることを知らせると同時に、戦士たちの声は国民たちに安心感を与えた。
(これが……騎士団のトップを務める、騎士団長かっ!!!)
大将の言葉に、例外なくディーナの心も震えていた。
クラートも同じく吼え、あまり声を張り上げることがないオルフェンも珍しく猛っていた。
そして戦闘者たちの興奮が冷める前に進軍開始。
「……クラート、オルフェン。陣形に関しては、忘れないように」
「う、うん!!」
「そうだな…………危なかった」
ロードスのお陰で戦士たちのテンションは最初からマックスに近い状態だった。
それは悪い事ではなく、寧ろ良い事なのだが……その高まったテンションに身を任せて戦ってしまうのは宜しくない。
案の定、二人は高まったテンションを優先しそうになっていた。
結局三人はそれなりに多くの冒険者たちと顔見知りとなったが、結局活動するのはディーナたち三人。
そうなると、三人とも平均以上の実力を有しているとはいえ、油断すれば数の差で潰される可能性がある。
(……どうやら、本格的にぶつかる前には、なんとかなりそうだな)
少しでも冷静さを持つリーダー、隊長たちはディーナと同じことを考え、テンションの高さは維持しつつも熱くなりすぎなように誘導する。
テンションが爆発してるのは良い事だが、それでトラップや搦手に引っ掛かり過ぎて全滅という流れは……中々に洒落にならない。
「……そろそろか」
見た目は人族ではあるが、並の獣人族より嗅覚が優れているオルフェンの言葉で、二人の表情は引き締まる。
そして次の瞬間……両陣営から、高火力の遠距離攻撃が放たれた。
戦争であれば、どの戦場でも大部隊が接触する際に起こなわれる遠距離攻撃合戦。
結局のところ大半の攻撃がぶつかり合って相殺されるため、意味のないやり取りだと口にする者もいる。
だが、片方だけが止めてしまった場合……結果として行わなかった陣営の対応が遅れ、被害が出てしまう。
そのため、衝突時に行われる遠距離攻撃合戦は必要な魔力消耗と言えた。
「ぬぅうううううううんッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」
しかし……今回の遠距離攻撃合戦で、アルバース王国側から真っ先に放たれた攻撃は、特大の鋼鉄の刃……大斬波であった。
いったい誰が放った攻撃なのか……放つ際の声もあって、全員が直ぐに理解した。
特大の鋼斬波を放ったのはロードス・バスターであり、その攻撃は敵陣の者たちを粉砕するためではなく……ゴリディア帝国側が放つ遠距離攻撃を粉砕する為に放たれた一撃。
「す、凄ぇ」
「ま、マジかよ」
「ッ……流石、剛竜騎士団の、団長」
さすがに全ての遠距離攻撃を相殺する、とはいかなかったものの、特大鋼斬波は十以上の遠距離攻撃を粉砕。
結果としてアルバース王国が放った遠距離攻撃の方がゴリディア帝国陣営に降り注ぐこととなった。
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