万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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恥ずかしいらしい

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「…………」

盗賊団を倒し、昼食を食べて終えてからなるべくその日の内に近くの街に到着したいと思い、普段よりちょっと速いスピードで走っている。

そしてエリサさんは怪我に関しては完治し、それなりに体力は戻った。
だが、それでも完全復活したわけではない。

その体で街に着くまで走り続けるのは少々無茶ということで、現在シュラがおんぶして運んでいる。
運ぶのは俺やルーンでも良かったのだが、シュラが自分が一番力があるからやりますと挙手してくれたので、シュラに任せた。

本人は最初遠慮しようとしていたが、それでもまだ自分が完全復活してない自覚があるんだろうな。
最終的には納得してくれた。

ただ……うん、やっぱりちょっと恥ずかしいんだろうな。
若干頬が赤い。

別にシュラが元から大人っぽい容姿をしていて、年齢的にも二十にはなっていないけど、総合的に大人の雰囲気が出ているので、エリサさんを背負っていても全く違和感はない。
怪我して歩き辛い仲間を背負って走っている……どっからどう見てもそう思える。

それを考えると、俺が背負ってたらバリバリ違和感があっただろうな。

「エリサさんが、気になる?」

「いや、別に気にはなってないよ。やっぱり誰かにおんぶしてもらうのはちょっと恥ずかしいんだろうな~~って思っただけ」

「本当?」

「あぁ、本当だよ」

この表情……もしかして嫉妬してくれてるのか?

ん~~~~……エルフ特有の美形顔ではあるけど、セルシアは負けてない。
てか、この世界は前世と比べて比較的顔面偏差値が高いんだよな。

だから容姿レベルの高さに驚くことはあるけど、一目惚れって感じで見惚れることはあんまりない……と、思う。

「そう……それはそうと、どうだった」

「どうって、盗賊退治に関してか?」

「うん、慣れた?」

「慣れたというか、この先のことを考えれば慣れないといけないことだ。今回は経験を積めて良かったと思ってるよ」

もう気持ち悪さは殆どなくなった。
次、人を殺す機会がきたとしても問題無い。

人を殺すのに慣れるってのはどうかと思うけど……それは俺が前世の人間だからそう思うだけか。

「……なんか、一人で勝手に納得、した」

「っ!? なんで分かったんだよ」

「えっと……ちょっと悩んだ顔から、満足げな顔に、変わったから、かな?」

つまり超顔に出てたって事か。
ま、まぁ別にそれぐらいはバレてても良いか。

やましいことを考えてた訳じゃないし。

「メリルこそどうなんだ、もう……気分は大丈夫か?」

普通に生きてればセルシアみたいな公爵家の令嬢が盗賊を殺すことなんてない…………いや待てよ。
仮に……仮にだよ、セルシアが俺のパートナーでなかったとしても、将来的には騎士団にでも入団してるか?

そうなれば結局どっかのタイミングで盗賊退治を行うことにはなるか。

「うん、もう大丈夫。気持ちが崩れたり、しない」

……セルシアでもやっぱりちょっと苦しい部分はあったんだな。
生物を殺すって点はモンスターと人って大した差はないように思えるんだけど……実際にやってみると違うんだよな。

そこはもしかしたらモンスターも同じか?
場合によっては同族であっても殺すことはあるだろうし……そんなことないか。
そもそもモンスターが俺たちみたいに深く考えることはないか。

「学校を卒業すれば、ラガスと一緒に、ハンターになる。それを考えれば、慣れなきゃダメ。寧ろ、今慣れて良かった」

「そ、そっか……前向きな考えだな」

今後のことを考えれば嬉しいポジティブさだ。
……無理してるって感じでもなさそうだ。

「それはラガスも一緒、だと思う」

「ん~~~……それはそうかもな」

これで戦闘中に気が動揺することはない筈だ。
そんなことを考えているあたり、常に前向きな考えをしてるかもな。

おっ、ようやく街が見えてきた。
あの後、一回もモンスターや盗賊に出会わず街に着けたのは運が良かったな。
ちょっと退屈ではあったけど。

さて、まずは門の前に並ばないとな。
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