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幸せの記憶
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「…駆け落ちしよう!!」
「……………は?」
-朝、いつも通り家を出て。
これもいつも通り、夏樹に待ち伏せされて。
僕は昨日の事が思い出されて、夏樹の顔が見られないのに。
夏樹は憎らしい程、いつも通りのαの顔をしていて。
昨日のΩの雰囲気はどこにもなくて。
(…昨日のは…夢…?)
そう思うほどに。
聞きたい事は沢山あったけど、なかなか聞けなくて。
昨日は。
勉強を教えると夏樹に言われ、半ば強引に家族が留守の家に押しかけて来られ。
飲み物を持って部屋に入ったら、夏樹がベッドで苦しんでいて。
部屋の中は甘い、いい香りが充満していて。
その香りに引き寄せられるように夏樹に近付いて。
そこから記憶が曖昧で。
憶えているのは。
むせ返るような甘い香り。
誘うような紅い唇。
濡れた瞳。
白い肌。
まるで夢の中にいるようだった。
そして気がついたらベッドの上で、全裸で寝ていた。
-聞きたい事は沢山あった。
でも、1番聞きたい事は。
『夏樹はΩなの?』
聞きたいけど、怖くて聞けない。
そんな僕に夏樹はいきなり。
『駆け落ちしよう!!』
…………………………………………なんですと?
「……………は?」
-朝、いつも通り家を出て。
これもいつも通り、夏樹に待ち伏せされて。
僕は昨日の事が思い出されて、夏樹の顔が見られないのに。
夏樹は憎らしい程、いつも通りのαの顔をしていて。
昨日のΩの雰囲気はどこにもなくて。
(…昨日のは…夢…?)
そう思うほどに。
聞きたい事は沢山あったけど、なかなか聞けなくて。
昨日は。
勉強を教えると夏樹に言われ、半ば強引に家族が留守の家に押しかけて来られ。
飲み物を持って部屋に入ったら、夏樹がベッドで苦しんでいて。
部屋の中は甘い、いい香りが充満していて。
その香りに引き寄せられるように夏樹に近付いて。
そこから記憶が曖昧で。
憶えているのは。
むせ返るような甘い香り。
誘うような紅い唇。
濡れた瞳。
白い肌。
まるで夢の中にいるようだった。
そして気がついたらベッドの上で、全裸で寝ていた。
-聞きたい事は沢山あった。
でも、1番聞きたい事は。
『夏樹はΩなの?』
聞きたいけど、怖くて聞けない。
そんな僕に夏樹はいきなり。
『駆け落ちしよう!!』
…………………………………………なんですと?
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